現代美術ギャラリー/現代美術センター(水戸芸術館美術部門)
webstaff@arttowermito.or.jp
撮影: 平井 広行
ヴィッラ・ビアンカ(セーヴェゾ) 1936-37
サンテリア幼稚園(コモ) 1936-37
カサ・デル・ファッショ(コモ) 1932-36
カサ・デル・ファッショ(コモ) 1932-36


「ジュゼッペ・テラーニ ファシズムを超えた建築」展

会期:4月11日(土)〜6月7日(日) 9:30〜18:30(入場は18:00まで)
会場:現代美術ギャラリー
入場料:
一般¥800
前売・団体20名以上¥600
65才以上、中学生以下の方、心身障害者の方は無料

イタリア合理主義建築家ジュゼッペ・テラーニの初めての重要な個展は、 コモのジュゼッペ・テラーニ財団が保存するオリジナル資料をもとにイタリア内外の公立機関および幾つかの民間資料館が近年行った膨大な研究成果をもとに、 ジュゼッペ・テラーニ財団とロンバルディア州文化評議会事務局の協力を得て、 ミラノ・トリエンナーレ事務局がミラノで開催し(1996年5月11日から12月31日)観客および評論家の絶大な評価を得ました。

本展は、その巡回展として、図面、スケッチ、絵画、模型、手紙などの文書資料あわせて300点を8つのテーマで展示、開催するものです。 水戸芸術館では、これらに加えて、イタリアのミラノやコモに現存する、代表作「コモのカサ・デル・ファッショ」、 「サンテリア幼稚園」や近年修復を終え美しい姿を取り戻したセーヴェゾの個人住宅「ヴィッラ・ビアンカ」を含む、 本展のために撮り下ろした建築写真数十点で会場全体を構成します。(撮影:建築カメラマン、平井広行)

さらに、実現しなかった重要な建築計画案として、ガス工場、リットリオ宮A案・B案、ダンテウム、 ブレラ・アカデミー、コルテセッラ地区再開発計画、EUR会議場、オフィスビルの8つをCGアニメーションで再現し紹介いたします。(制作:筑波大学鵜沢研究室)

当時の状況を伝えるドキュメント・フィルムとあわせて、ジュゼッペ・テラーニの建築における業績を本格的に紹介する日本初の個展として開催いたします。


ジュゼッペ・テラーニが建築家として生きた時代は、ムッソリーニ政権下のイタリアファシズム期でした。 その中にあって、テラーニはモダニズム運動の旗手の一人として「<新しい体制>の表現としての建築」にその生涯を託しました。

その作品はモダニズムの建築として近代イタリアという枠を超え、建築史上注目すべき重要な仕事として近年特に高く評価されています。 インターナショナリズム(ラショナリズム)とナショナリズム、アヴァンギャルディズムとクラシシズム、あるいは、大衆のための建築と国家の建築といったアンヴィヴァレントなジレンマが、この当時の「近代」には含まれます。

本展が、ファシズムとその時代を超えて現代につながるテラーニ建築の魅力と謎に触れる場となり、加えて、建築家テラーニの生涯を俯瞰することで<建築と国家>、あるいは<建築と制度>、さらには<建築家とパトロネージ>の関係といった普遍的な問題を考察する機会になることを願っています。

展覧会概要

企画名:「ジュゼッペ・テラーニ ファシズムを超えた建築」展
会期:1998年4月11日(土)〜6月7日(日)
開館時間:午前9時30分〜午後6時30分まで(入場は午後6時まで)
休館日:月曜日、ただし5月4日は開館
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー
主催:
財団法人水戸市芸術振興財団
ミラノ・トリエンナーレ事務局
ジュゼッペ・テラーニ日本展開催実行委員会
企画協力:ジュゼッペ・テラーニ財団、ロンバルディア州文化評議会事務局

日本展監修:鵜沢隆(筑波大学芸術学系助教授)
後援:イタリア大使館、イタリア文化会館、社団法人日本建築学会
助成: 国際交流基金
協力:
株式会社竹尾
株式会社創夢
株式会社イッツ
株式会社ノバオーシマ
有限会社東京カラー工芸社
富士ゼロックス株式会社
入場料:
一般¥800
前売り・団体20名以上¥600
65才以上、中学生以下の方、心身障害者の方は無料

お問い合わせ先: 〒310-0063 茨城県水戸市五軒町1-6-8 水戸芸術館現代美術センター
TEL 029-227-8120  
FAX 029-227-8130

ジュゼッペ・テラーニ日本展開催実行委員会
本実行委員会は、ミラノ・トリエンナーレ事務局が国際巡回する「ジュゼッペ・テラーニ」展を日本で開催するために組織された委員会です。

メンバー:
代表 磯崎新
鵜沢隆(ジュゼッペ・テラーニ日本展監修、筑波大学芸術学系助教授)
丸山洋志(建築家)
大内昌弘(建築プロデューサー)
稲川直樹(建築家、磯崎アトリエ)




展覧会関連企画

開催記念トーク
日時:4月11日(土)14:30〜15:30
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー内ワークショップ
定員:先着80名様
入場料:無料(展覧会入場券が必要です。)
講師:エリザベッタ・テラーニ(ジュゼッペ・テラーニ財団)/通訳付き

シンポジウム「建築と政治」
日時:5月16日(土)15:00〜17:00
会場:水戸芸術館ACM劇場
定員:先着300名様
パネリスト:磯崎新、浅田彰、長田謙一、福田和也。
入場料:500円(当日、エントランスチケットカウンターにてお買い求めください。)

サタディー・ギャラリー・トーク
「私とジュゼッペ・テラーニ」
建築および文化史的観点からそれぞれにテラーニの魅力を語るギャラリー・トーク。
時間:14:00〜15:30(開場13:30)質疑応答を含む。
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー内ワークショップ
定員:先着80名
入場料:無料(展覧会入場券が必要です。)
実施日と講師:
第1回 4月25日(土) 石山修武 (早稲田大学理工学部教授)
第2回 5月9日(土) 鵜沢隆(日本展監修、筑波大学芸術学系助教授)
第3回 5月23日(土) 田中純(東京大学大学院総合文化研究科助教授・表象文化論)
第4回 6月6日(土) 鈴木了二 (建築家)




企画協力事業

1. INAX叢書15 「ジュゼッペ・テラーニ ファシズムを駆け抜ける建築」
本展覧会の開催を記念してINAX出版から発行されます。
菊判変形336頁(内カラー図版40頁)。
執筆:磯崎新、鵜沢隆、田中純、八束はじめ、五十嵐太郎、他13名。予価3,500円

2. TNプローブ・サロン「ポスト・アヴァンギャルドとしての近代:ジュゼッペ・テラーニの作品をめぐって」
日時:1998年4月13日(月)18:30〜21:30(開場18:00)
会場:TNプローブにて開催。
パネリスト:多木浩二、若桑みどり、鵜沢隆、岡部憲明
詳細は主催:TNプローブTEL 03-3505-8800までお問い合わせください。



会場構成:8つの部門
本展ではミラノ展同様に、テラーニが建築家として活動した1926年から1943年の短い期間全般に取り組んだ様々な建築テーマを8つのブロックで構成します。
8つのコーナーの展示を通じて、同テーマを繰り返して検証したテラーニ建築物の進化の軌跡を辿ります。

第1部門「二つの始まり」
テラーニが初期に設計した建築「ノヴォコムン」(1927-29)と最後に設計した建築「ジュリアーニ・フリジェーリオ集合住宅」(1939-40)(両者ともにコモに現存する集合住宅)を比較し、 住居という同一テーマに対する異なった様式アプローチを明らかにします。

第2部門「形態の合理性の探求」
1920年代末から30年代初めにかけての期間に光を当てます。グルッポ7の形成に合わせて、テラーニはこの時期に機能建築というテーマに取り組み、 「ガス工場計画案」「格納庫」などを設計しています。

第3部門「近代コモのための計画と設計」
コモ市の調整計画のコンペに関する設計を分析し、建築と都市との関係を検証しています。 
このコンペでは、1934年にボットーニを始めとする人々の協力を得たテラーニの計画案が選ばれましたが、実施されずに終わっています。

第4部門「ファシズム時代の宣言と記念碑」
1932年革命記念展の展示構成から、「カサ・デル・ファッショ」(コモ、リッソーネ)、「E42」「リットリオ宮」 「ダンテウム」といったローマの大規模なコンペまでを取り上げます。

第5部門「絵画」
テラーニが描いた絵画を紹介します。

第6部門「追憶」
「ステッキーニ廟」(1930)や「エルバ・インチーノの戦没者慰霊碑」(1926-32)といった墓や記念建造物の設計を紹介しています。 ここからは、厳格さと簡潔さが浮かび上がっています。

第7部門「形態の試み」
この部門は、さらに二つに分けることができます。
一つは住居。とくに個人住宅というテーマを取り上げています。 「ミラノの集合住宅」や「湖畔の別荘」(1936)、「ヴィッラ・ビアンカ」(1936-37)が並びます。
もう一方は、公共建造物の設計です。フォルムの実験は理論的表現から徐々に解放され、 コモのサンテリア地区に建てられた「サンテリア幼稚園」の設計はフォルムに対する不断の研究の集大成です。

第8部門「最期のプロジェクトと戦争」
1939年以降のテラーニの後期(晩年)の設計をとりあげます。 軍隊への召集とその後の戦争によってテラーニが完成できなかった仕事のスケッチを見ることができます。




ジュゼッペ・テラーニ (GIUSEPPE TERRAGNI)略歴

1904年4月18日
ミラノ・メーダに生まれる。
1925年(21歳)
記録に残る最初の計画であるコモの「サイベーネ邸」計画案。
最初の設計競技を機会に、ピエトロ・リンジェーリを知る。
1926年(22歳)
ミラノ工科大学の建築学部を卒業。
<グルッポ7>を結成。
1927年(23歳)
資格獲得直後に建築技師である兄アッティリオと共に建築事務所を開く。
建築としての最初の仕事として「メトロポール・スイス」(コモ)のファサードを改修。
1928年(24歳)
第一回合理主義建築展(ローマ)に「チューブ工場計画」「ガス工場計画」を提出。
1931年(27歳)
第二回合理主義建築展(ローマ)に「ノヴォコムン」「ヴィトルム商店」「ポスタ・ホテル」「モダン婦人服飾店インテリア」「ギスランツォーニ飛行クラブ計画案」を展示。
1932年(28歳)
ローマ博覧会館でのファシスト革命記念展の展示室デザイン。
「コモのカサ・デル・ファッショ」の建設が始まる。
1933年(29歳)
第五回ミラノ・トリエンナーレで<グルッポ・ディ・コモ>のメンバーと共同して「芸術家のための湖畔の家」を実現する。 ミラノでリンジェーリと共同で建築事務所を開き、5つの集合住宅を設計する。 コモ市調整計画設計競技が公示され、「コモ・ミラノ8」計画によって勝利する。
1934年(30歳)
リットリオ宮の設計競技に参加。(1937年に決着)
1936年(32歳)
サンテリア幼稚園(コモ)を建築。
1937年(33歳)
ローマ、EUR42(1942年ローマ世界博覧会)の会議場設計競技に応募。
1938年(34歳)
「ダンテウム計画」「リッソーネのカサ・デル・ファッショ」「レッビオの衛星住区」を発表。
1939年(35歳)
軍隊に応召し、9月5日に配置転換の命令を受けコモを発つ。
最後の実施作品「ジュリアーニ・フリジェリーオ集合住宅」に関する詳細図をヴェローナの軍隊キャンプ駐屯地から送る。
1940年(36歳)
バルカン戦争に応召する。
1941年(37歳)
砲兵大尉の位で7月11日、ロシア戦線に向かう。
軍役中に「総合劇場」「階段状集合住宅」「コルテセッラの多目的ビル」「カサ・デル・ファッショ(ローマ)町支部」のためのスタディーを残す。
1943年(39歳)
1月20日病院列車で帰郷。
「カテドラルのためのスタディー」を残し7月19日に許嫁のマリア・カサルティの住宅の階段で死ぬ。



クリテリオム
クリテリオムとは「基準」を意味するラテン語。意欲的な表現を試みる作家と、 現代美術センターのキュレーターが共同で、新しい表現の可能性を提案するシ リーズです。 
会場:現代美術ギャラリー第9室
入場料は展覧会入場料に含まれます。




 
クリテリオム35 向山喜章展
会期:4月11日(土)〜6月7日(日)
アーティスト・トーク:5月3日(日) 15:00〜
「mellow touch installation」1997年




ご案内-----鑑賞のための特別入場料金

H.T.P.(ハイティーンパス)=15歳以上20歳未満の方が対象となります。 料金1,000円。
購入日より1年間、現代美術ギャラリーの企画展に何度も入場ができる便利でお得なハイティーンのためのパスです。使用時には年齢が証明できるものをチケットカウンターにご提示ください。

団体割引=20名様以上の団体はお一人様600円でご覧いただけます。

無料入場=中学生以下、65歳以上、心身障害者の方は無料でご覧いただけます。


ウイークエンド・ギャラリー・トーク

会期中毎週土曜、日曜日の14時と15時30分よりcafe168メンバーによるギャラリー・トークを行います。
参加ご希望の方はギャラリー入口にお集まりください。参加無料。


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