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Date:  Fri, 8 Oct 1999 21:35:29 +0900 (JST)
From:  tamamik@arttowermito.or.jp (Tamami Kojima)
Subject:  [atm-info,00800] Winner, the Yoshida Hidekazu Prize for 1999
Sender:  jun@re.soum.co.jp
To:  info: ;
Message-Id:  <199910081235.VAA05711@juran.asahi-net.or.jp>
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▼ATM速報1999年10月8日発--------------------------------

吉田秀和芸術振興基金(理事長 吉田光男、事務局 水戸芸術館内)による、
優れた芸術評論を発表した人に対して賞を贈呈し芸術文化を振興すること
を目的とする、平成 2年創設の吉田秀和賞、第 9回(平成11年度)の受賞
作品が決まりました。
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第 9回吉田秀和賞受賞作品
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青柳いづみこ『翼のはえた指  評伝安川加壽子』(白水社  1999年 6月刊)
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ピアニスト安川加壽子の生涯をたどった伝記だが、評伝としてすぐれてい
るだけでなく、デビュー以来の彼女の公演記録とその批評を丁寧に採録す
ることで、この半世紀余の日本のピアノ演奏史としても興味深い。
著者のピアニストとしての知識と経験に裏打ちされた細部の描写が、生き
生きとしていて臨場感をもたらしているのも見逃せない本書の長所だ。
しかし、過度に専門的でなく、音楽に関心のない人も充分楽しめる内容に
なっている。また、安川の「フランス風」の意味を、紋切型の解釈から解
放することで、このピアニストを再評価の場に上げるとともに、そうした
紋切型に陥りがちな日本の音楽界への疑問も呈していて、個人的な「師へ
の思い」を超えた論争性もはらんでいる。
わが国の音楽家の評伝として、かつてない水準に達した書として評価でき
よう。
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青柳いづみこ(あおやぎ  いづみこ)
1950年、東京都生まれ。東京芸術大学・同大学院修士、博士課程修了。
フランス国立マルセイユ音楽院首席卒業。
ピアニスト、ドビュッシー研究家。
安川加壽子、ピエール・バルビゼの各氏に師事し、1990年文化庁芸術祭賞
受賞など、演奏家としても活躍中。
現在、大阪音楽大学教授、国立音楽大学講師。
主な著書
『ショパンに飽きたら、ミステリー』(国書刊行会)
『ドビュッシー:想念のエクトプラズム』(東京書籍)

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「吉田秀和賞」について

名称:吉田秀和賞
対象:音楽・演劇・美術などの各分野で、優れた芸術評論を発表した人に
      対して
正・副賞:正賞 表彰状、副賞 賞金200万円
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受賞作品
第 1回(1991年、平成 3年度)
  秋山邦晴「エリック・サティ覚え書き」青土社1990年6月刊
第 2回(1992年、平成 4年度)
  持田季未子「絵画の思考」岩波書店1992年4月刊
第 3回(1993年、平成 5年度)
  該当作品なし
第 4回(1994年、平成 6年度)
  渡辺保「昭和の名人 豊竹山城少掾」新潮社1993年9月刊
第 5回(1995年、平成 7年度)
  松浦寿輝「エッフェル塔試論」筑摩書房1995年6月刊
第 6回(1996年、平成 8年度)
  長木誠司「フェッルッチョ・ブゾーニ」みすず書房1995年11月刊
第 7回(1997年、平成 9年度)
  伊東信宏「バルトーク」中央公論社1997年7月刊
第 8回(1998年、平成10年度)
  該当作品なし

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吉田秀和芸術振興基金

◆理事会
理事長 吉田光男 (財)水戸市芸術振興財団副理事長
理事   石川六郎 鹿島建設株式会社代表取締役名誉会長
理事   佐治敬三  サントリー株式会社代表取締役会長
理事   進藤隆夫  朝日新聞東京本社学芸部長
理事   関谷信夫  弁護士・元日本弁護士連合会副会長

◆審査委員会
審査委員長 吉田秀和 評論家・水戸芸術館館長
審査委員   加藤周一 評論家
審査委員   林 光  作曲家

賞の贈呈式は、11月 6日(土)に、水戸芸術館会議場で行われます。

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昨日は送信を休ませていただきました。

http://www.arttowermito.or.jp/atm-j.html 次回配信をお楽しみに!---