新ダヴィッド同盟

メンバーからのメッセージ

庄司紗矢香(ヴァイオリン)

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撮影:(c) Balazs Borocz and Pilvax Studio
今回私の尊敬する室内楽の仲間と水戸で集まれることをとても嬉しく思っています。
参加をお願いすることになった4人とは、それぞれと色々なご縁で出会い、共演をはじめ長いお付き合いですが、5人揃っての共演は初めてです。私の大好きな水戸芸術館と、恩師・原田幸一郎先生から新しい室内楽アンサンブル立ち上げのお話を伺った時、「世界で活躍する日本人演奏家でクインテット」という事で一番に思い付いたのが、この仲間です。それぞれ、パリ、ミュンヘン、ニューヨーク、ベルリン、ザルツブルクを拠点に旅を続けている私達が、水戸に集まれることは、大きな喜びです。なぜなら、いつも慌ただしいスケジュールで動いている私達は、音響、環境共に室内楽に最適なホールの「舞台上」で「思う存分」室内楽のリハーサルをできる機会は、実のところ、なかなかないからです。私個人にとっては、心の通じた仲間と室内楽を学べる稀な機会です。
プログラムは、「古典と現代」を基本に、室内楽の経験が特に豊富な磯村さん、団十郎君に意見をいただきながら、皆で吟味し、話し合って決めました。
そして、新時代の理想を追求する音楽家の象徴として、また、今年シューマンの生誕200周年ということも重なり、私達は吉田秀和先生より「新ダヴィッド同盟」と命名頂きました。
皆さんに楽しんでいただけたら、嬉しいです。


佐藤俊介(ヴァイオリン)

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撮影:(c) 武林久憲
室内楽をやる事において良いメンバーに恵まれることほど音楽家として幸せなことはありません。今回のような長期的なプロジェクトに参加する事になり、メンバーとは以前から共演した事もあるだけではなく友人達でもあるので、とても楽しみにしています。公演を重ねるごとにアンサンブルとしての絆が深まり、進化していく私たちを皆さまに温かく見守って頂ければ大変嬉しく思います。


磯村和英(ヴィオラ)

david_isomura私共は、「新ダヴィッド同盟」という立派な名前を頂いて、今年のクリスマス前に、新しい室内楽のグループをスタートします。
他のメンバーの方は、皆若く、大変な才能の持ち主です。彼等は、日本人と言うより、日本に愛着を持つ地球人という感じで、多くはヨーロッパに住み、世界中で演奏活動に励んでいます。そんな仲間が一年に一度、水戸芸術館に集い、室内楽のユートピア(理想郷)を築こうと企んでいます。
室内楽の魅力は、やはりレパートリーの豊富さ、奥の深さではないでしょうか。そしてもう一つは、演奏者間の音楽を通しての、緊密な対話にあると思います。
音楽愛好家の皆様、もしコンサートに来てくださったら、居間にいるような感じで、その対話に加わり、室内楽に浸る歓びを我々と一緒に体感してください。そして、「新ダヴィッド同盟」を育ててください。
               ハロウィーンを間近に控えたニューヨークにて


石坂団十郎(チェロ)

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撮影:(c) Marco Borggreve
私たちのアンサンブルは「新ダヴィッド同盟」と命名されました。これは作曲家シューマンが新しい音楽の理念を実現しようと名付けた「ダヴィッド同盟」から来たものです。
私たちのアンサンブルはこの精神を受け継ぎ、音楽演奏の新しい方向を考えようということで実現しました。ですからシューマンの作品だけを演奏するのではなく、「ダヴィッド同盟」に属したといわれるベートーヴェンの作品も演奏いたします。
そして「ダヴィッド同盟」の中心に、理念の異なる人物、フロレスタンとオイゼビウスがいたように、コンサート・プログラムをご覧になればお分かりのように、私たちも「ダヴィッド同盟」が受け入れた異なる理念の作品も紹介していくつもりです。
とくに「新ダヴィッド同盟」は、新しい事象に対して開かれた純な心、芸術と向き合う純な心、しかしながら音楽への果敢さ、音楽との連帯感等も失わないつもりです。
私は「ダヴィッド同盟」メンバーの精神を、すばらしい音楽の演奏で生かせればと、とても楽しみにしています。


小菅 優(ピアノ)

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撮影:(c) Steffen Janicke
私のとても尊敬している音楽家の庄司紗矢香さんに声をかけていただき感謝です。こんなに素晴らしいメンバーと毎年共演できるなんて夢のようで、楽しみでなりません。
水戸芸術館にはこれまで何回もお世話になっておりますが、室内楽をするのに最高の環境、音響、知的なスタッフの方々に囲まれ、水戸を第2の故郷にしたいくらい大好きなホールです。
紗矢香さんと俊介君とは何回か共演させていただいていますが、二人ともとてもユーモアがあってユニークなので舞台上でも舞台裏でも一緒にいて楽しい仲間です。磯村先生と団十郎さんとは初顔合わせです。新しい音楽作り、アイディアを吸収して勉強させていただけることをとても楽しみにしています。
私たちの新たな冒険が始まります!皆様、是非お見逃しなく!


※当記事は、水戸芸術館音楽紙vivo153号より転載しました。