専属楽団
コンサートホール ATM

新ダヴィッド同盟について

2010年、水戸芸術館初代館長・吉田秀和の命名により、同館の専属楽団として結成されました。
メンバーは、世界的に活躍する若手ヴァイオリニスト・庄司紗矢香を中心に、庄司の呼びかけで集まった、気心の知れた音楽仲間たち——佐藤俊介(ヴァイオリン)、石坂団十郎(チェロ)、小菅優(ピアノ)。それに、庄司の尊敬する室内楽の名手・磯村和英(ヴィオラ)が加わります。国際的に活躍する5人のメンバーは、世界各地から水戸に集まり、密度の濃いリハーサルを徹底的に行って演奏会に臨みます。
「ダヴィッド同盟」は、ドイツ・ロマン派の大作曲家ローベルト・シューマンが夢想した芸術グループです。異教徒ペリシテ人を知と勇気で撃退した旧約聖書の登場人物ダヴィデ(ダヴィッド)にちなみ、俗物に対抗し、新しい音楽の理想を打ち立てようとする気概がこめられています。
時を経て21世紀、「新ダヴィッド同盟」は次代を担う若い演奏家たちが中心となり、シューマンの音楽的理念に共鳴して結成されました。今、わが国で考えられる最高の顔ぶれの奏者たちによる新時代の理想的な音楽表現に、大きな注目と期待が集まっています。

メンバー紹介

撮影:© Kishin Shinoyama

庄司紗矢香Sayaka Shoji

  • ヴァイオリン

1998年からヨーロッパを拠点に活動。1999年パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールで史上最年少および日本人として初めて優勝した。
グラモフォン誌に「絶大なスタミナと何事にもひるまない精神、希有な音楽家」と評された庄司紗矢香は、アシュケナージ、デュトワ、ヤンソンス、メータ、ビシュコフ、ヤルヴィ、ミョンフン、パッパーノ、ネゼ=セガンといった世界を代表する指揮 者たち、および一流のオーケストラと共演を重ねている。
また長年にわたる指導者・理解者であるユーリ・テミルカーノフは、彼の70歳および75歳のバースデー・ガラ・コンサートにロシア系以外の唯一の演奏家として庄司を招いた。
2016/17年シーズンのハイライトとしては、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団(オスモ・ヴァンスカ指揮)、東京都交響楽団(大野和士指揮)、マリインスキー劇場管弦楽団(ヴァレリー・ゲルギエフ指揮)などとの共演が挙げられる。
室内楽にも力を入れており、ジョシュア・ベル、ワディム・レーピン、イタマール・ゴラン等と共演。ヴェルビエ、アヌシー、ラヴェンナなど世界的な音楽祭に出演している。また定期的にジャンルカ・カシオーリとデュオを組み、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集のCDを完成させた。
使用楽器は、上野製薬株式会社より貸与された1729年製ストラディヴァリウス“レカミエ”。

庄司紗矢香 メッセージ

撮影:© Sakai Koki

佐藤俊介Shunsuke Sato

  • ヴァイオリン

高い技術と豊かな音楽性を磨き、ニューヨーク、フィラデルフィアを経て、現在ヨーロッパを拠点にキャリアを築く国際派。弱冠9歳でフィラデルフィア管弦楽団の学生コンクールで優勝。NHK交響楽団を含む日本の主要オーケストラに加え、バイエルン放送交響楽団、ハンブルク交響楽団、サンクト・ペテルブルク交響楽団など欧米の名門オーケストラと共演。ヨーロッパ各都市、アメリカ、日本などでリサイタル活動にも積極的に取り組んでいる。
ミュンヘンで古楽奏法を勉強し、現在オランダに在住。コンチェルト・ケルン、オランダ・バッハ協会、スコットランド室内管弦楽団のコンサートマスターを務め、2013年よりアムステルダム音楽院教授としても活動。
CDは「イザイ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ全6曲」、「グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ集」、「パガニーニ:24のカプリース」、「テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための12の幻想曲」などをリリース。グリーグのCDは第62回文化庁芸術祭レコード部門で大賞を受賞した。第15回出光音楽賞、06年アメリカ・ワシントン賞、07年度第9回ホテルオークラ音楽賞などを受賞。10年7月にはヨハン・ゼバスティアン・バッハ国際コンクールにて第2位、聴衆賞を受賞。平成22年度(第65回)文化庁芸術祭新人賞を受賞。

佐藤俊介 メッセージ

磯村和英Kazuhide Isomura

  • ヴィオラ

桐朋学園でヴァイオリンをジャンヌ・イスナール、小林健次、室内楽を齋藤秀雄に学び、1968年よりニューヨークのジュリアード音楽院に於いて、ヴァイオリンをイヴァン・ガラミアン、ヴィオラをウォルター・トランプラー、室内楽をロバート・マン、ラファエル・ヒリヤーに学ぶ。
 1969年秋、桐朋、ジュリアードを通じての仲間とともに東京クヮルテットを結成。1970年、ミュンヘン国際音楽コンクール弦楽四重奏部門で1位となり、国際的な注目を集めた。同年秋に、ニューヨークでデビューリサイタルを行う。以後、クヮルテットと共に44年にわたり、ニューヨークを拠点に世界各地で演奏活動を続けた。
 室内楽の指導には長年積極的に取り組み、イエール大学で教鞭をとる他、アメリカ、ヨーロッパ、日本で数多くの室内楽講座を行う。
 東京クヮルテットのレコーディングは、グラモフォン年間最優秀室内楽賞等受賞した録音も数多く、グラミー賞には7回ノミネート。磯村個人としても、ヴィオラ・ソロとソナタのCDをリリースしている。
 2013年外務大臣表彰、2014年アメリカン・ヴィオラ・ソサエティーよりキャリア・アチーヴメント賞を授与された。現在、桐朋学園特任教授、マンハッタン・スクール講師、サントリーホール室内楽アカデミーのアソシエイト・ディレクターを務める。

磯村和英 メッセージ

石坂団十郎Danjulo Ishizaka

  • チェロ

日本人とドイツ人の両親を持つチェリスト石坂団十郎は、ミュンヘン国際音楽コンクールを始めとする数多くの国際コンクールで優勝を果たし、ドイツそして世界各国へ演奏活動を繰り広げている。ヨーロッパを拠点とする彼の活動は世界各地で絶賛され、今日「真の音楽家」としての確固たる地位を築いている。
クリストフ・エッシェンバッハ、ロジャー・ノリントン、パーヴォ•ヤルヴィなど、世界を代表する指揮者たちとの共演も重ね、近年ではバイエルン放送交響楽団、ベルリン放送交響楽団、ウィーン交響楽団、シンガポール交響楽団、NHK交響楽団などのコンサートに登場。世界の主要な音楽祭にも出演を重ねている。
2006年のデビューCD「チェロ•ソナタ」は、ヨーロッパ版グラミー賞ともいわれるドイツの音楽賞「エコー・クラシックアワード」を受賞。2012年には公益財団法人ソニー音楽財団「齋藤秀雄メモリアル基金賞」、2014年には「グラモフォン•アワード2014」室内楽部門を受賞している。
また、ソリストとしての活躍やドレスデン音楽大学での教鞭を執る多忙な日々を送る一方、室内楽の分野にも力を入れており、年間数多くの演奏会をこなしている。
使用楽器は日本音楽財団より賃与された1730年製ストラディヴァリウス“フォイアマン”。

石坂団十郎 メッセージ

撮影:© Marco Borggreve

小菅 優Yu Kosuge

  • ピアノ

高度なテクニックと美しい音色、若々しい感性と深い楽曲理解で最も注目を浴びている若手ピアニストの一人。9歳より演奏活動を開始、2005年ニューヨークのカーネギー・ホールで、翌2006年には、ザルツブルク音楽祭でそれぞれリサイタル・デビューを行い、大成功を収めた。
これまでにドミトリエフ、デュトワ、小澤征爾、大植英次、ノリントン、オラモ等の指揮でベルリン交響楽団、フランクフルト放送交響楽団、シュトゥットガルト放送交響楽団等と共演。またザルツブルクをはじめとする国際的な音楽祭にも出演。2010~15年にはベートーヴェンのソナタ全曲演奏会(全8回)を東京、大阪で行い、絶賛を博した。さらに現在は室内楽や歌曲伴奏を含むベートーヴェンのすべてのピアノ付き作品を取り上げる新企画「ベートーヴェン詣」に取り組んでいる。
録音は、「ベートーヴェン:ソナタ集第5巻“極限”」、小澤征爾指揮/水戸室内管弦楽団との「メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲第1番他」など多数リリースしている。
第13回新日鉄音楽賞、2004年アメリカ・ワシントン賞、第8回ホテルオークラ音楽賞、第17回出光音楽賞を受賞。2014年第64回芸術選奨音楽部門文部科学大臣新人賞、2017年第48回サントリー音楽賞受賞。2017年秋から4つの元素「水・火・風・大地」をテーマにした新リサイタル・シリーズ『4 Elements』が始動している。

小菅 優 メッセージ