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タリス・スコラーズ演奏会
指揮:ピーター・フィリップス


舌よ、歌え(パンジェ・リングヮ)わが祈り、天まで到達せん

人の話す言葉は、感情が高まって歌となる。深い祈りは聖歌を生んだ。一本の旋律だけからなる、現存する最も古くてシンプルな歌たち、それがグレゴリオ聖歌である。
時代は下ってルネサンス時代。人々は単旋律の歌たちを幾重に重ねて、祈りの感情を多層的に表現するようになる。ここで目覚しい活躍をしたのが、フランドルの音楽家たちだ。祈りの深さ、大きさを示すがごとく、各パートの旋律は精緻に絡み合い、重なり合い、美しい響きの織物となって我々の前にあらわれる。
ジョスカンの一切無駄のない抑制されたつつましさから、ラッススの複雑な技巧を凝らした豪奢の美まで。フランドルの音楽家たちが編んだ祈りの響きの織物を、結成26年を迎え、その透明な声と完璧なハーモニーにますます磨きをかけたタリス・スコラーズの演奏で聴く。

1999年 7月 2日(金)18:00開場・18:30開演
会場:水戸芸術館コンサートホールATM
料金(全席指定): A席4,000円・B席3,000円
チケット発売: 4月24日(土)


フランドルの音楽

グレゴリオ聖歌 パンジェ・リングヮ(舌よ、歌え)
Greorian chant Pange lingua
ジョスカン・デプレ ミサ<パンジェ・リングヮ>
Josquin Desprez (c.1440-1521) Missa Pange lingua
ハインリヒ・イザーク 天使、大天使
Heinrich Isaac (c.1450-1517) Angeli archangeli
クレメンス・ノン・パパ 父よ、われは天に対し
Clemens non Papa (c.1510/15-55/56) Pater peccavi

主よ、われを助けに

Domine ad adiuvandum me
ヤコブス・ガルス 驚くべき秘蹟が
Jacobus Gallus (1550-91) Mirabile mysterium
オルランドゥス・ラッスス イスラエルの民は歌いぬ
Orlandus Lassus (1532-94) Decantabat populus

第4旋法のマニフィカト(8声)

Magnificat IV (a8)



タリス・スコラーズ The Tallis Scholars
1973年、指揮者のピーター・フィリップスにより創設されたイギリスの混声合唱団。原則として各パート2名で演奏し、アルトには女声とカウンターテナーを併用している。
ピーター・フィリップスのもと、ヴィブラートを抑えた透明な声、正確無比な音程、完璧に調和した和声、明瞭な旋律線を徹底的に追求し、ルネサンス教会音楽の演奏における第一級の合唱団として高い評価を得ている。
団の名前の由来となった作曲家トマス・タリスやバードたちのイギリスの音楽、今回水戸芸術館で演奏されるフランドルの音楽、イタリアの作曲家パレストリーナの作品の3つを大きな柱として活動する一方、クレメンス・ノン・パパ、フレイ・マヌエル・カルドーソ、チプリアーノ・デ・ローレなど、あまり知られていない作曲家の手による良質な作品の紹介にも積極的である。
演奏会は年に80本のペースで行っている。イギリス国内の他、ヨーロッパ各国、アメリカ、カナダ、日本、韓国、香港、オーストラリアなどにも定期的に赴き、高水準の演奏を行い、多くの熱心なファンを獲得している。
また、レコーディングに関しては、タリス・スコラーズのレコーディングのみを目的として誕生した Gimell Recordsより、優れた演奏を収めたCDが多数発売されている。代表的なレコード賞受賞として、1987年『ジョスカン/ミサ・パンジェ・リングヮ ほか』のCDが英グラモフォン誌「レコード・オブ・ジ・イヤー」、89年『ラッスス/モテット集 』『ジョスカン/ミサ・ロム・アルメ』が仏ディアパゾン誌「オール・ド・ラネー」賞、91年『パレストリーナ/ミサ・アスンプタ・エスト・マリア ほか』が英グラモフォン誌「アーリー・ミュージック・レコード」賞に輝いている。
1997年に次ぐ7度目の来日。水戸芸術館には初登場となる。

ソプラノ
デボラ・ロバーツ Deborah Roberts
テッサ・ボナー Tessa Bonner
ジャネット・コックスウェル Janet Coxwell
サリー・ダンクリー Sally Dunkley
アルト
キャロライン・トレバー Caroline Trevor
パトリック・クライグ Patrick Craig
テノール
スティーヴン・ハロルド Steven Harrold
フィリップ・ケイヴ Philip Cave
バス
ドナルド・グレイグ Donald Greig
フランシス・スティール Francis Steele


ピーター・フィリップス(指揮) Peter Phillips; conductor


1972年オックスフォード大学に奨学生として入学。デイヴィド・ウルスタンとデニス・アーノルドのもとでルネサンス音楽を学び、小編成のヴォーカル・アンサンブルを指揮する経験も与えられた。
1973年ルネサンス宗教曲のレパートリーを探検すべくタリス・スコラーズを結成。以降、質の高い精力的な演奏活動を行うとともに、81年にはスティーヴ・スミス(プロデューサー)とともにタリス・スコラーズのレコーディングのみを目的としたGimell Recordsを設立。それまで馴染みの薄かった作曲家、作品の紹介を含め、ルネサンス音楽の真の美しさを聴衆に訴えかけつづけている。
学者・著述家としても活躍している。著書「1549年から1649年までのイギリス教会音楽」(Gimellより出版)は、宗教改革からイギリス共和国時代までの英語による教会音楽の歴史について記述した、ユニークかつ百科事典的な解説書である。また、日刊紙「スペクテーター」には定期的に音楽コラムを寄稿している。彼はルネサンスへの関心を音楽から美術へと広げ、現在その時代の文化的背景の解説に力を注いでいる。


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