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内田光子と音楽を共有する
「曲のひとつひとつにはまったく別個の生命がある」と内田光子は語る。
時を超え、場所を越えて存在し続けるこの生命が、温かく、この上もなく美しいピアノの音色を身に纏い、聴く者の前に立ち現われる。
だから、彼女の演奏は、世界中の多くの人の心を揺さぶるのだ。
今回の公演では、内田光子が長い間あたためてきた室内楽の演奏が、日本ではじめて実現する。
「室内楽はやはり広い会場でやるものではないでしょう。小さなところのほうが弾く方も楽しいし」と彼女は語っている。
それだけに水戸芸術館での演奏に一層の期待が高まる。
この記念碑的な演奏会の実現には、彼女が心から信頼を寄せる、仲間たちとの出会い無くしては有り得なかった。
彼女自らが芸術監督を務めるマールボロ音楽祭で巡り合った、才能溢れる音楽家たち--ブレンターノ弦楽四重奏団、マリーナ・ピッチニーニ、アントニー・マクギル。
そして、今回のシェーンベルク作品のために、内田が共演を熱望したドイツの名女優バーバラ・スコヴァ。
プログラムは、内田にとって重要なレパートリーであるモーツァルト作品で始まる。
明るく伸びやかな旋律をもつ K.414のピアノ協奏曲は、モーツァルト自身により室内楽としての演奏も想定されて書かれた作品で、今回はこの室内楽版が演奏される。
ブレンターノ弦楽四重奏団の演奏には、ハイドンの「疾風怒濤」時代のロマンティックな情緒を湛えた弦楽四重奏曲が選ばれた。
そして、演奏会の掉尾を飾るのは、現在、内田がもっとも精力的に打ち込んでいる作曲家のひとりで、今年は没後50年のメモリアル・イヤーでもあるシェーンベルクの無調時代の美しくも幻想的な作品 <月に憑かれたピエロ>。
内田光子とその仲間たちがそれぞれの生命のエネルギーを燃焼させて、アンサンブルを紡ぎ上げていく。
作曲家たちが永遠を夢みて作り上げてきた「音楽」の生命を探り当てるために。
内田光子とその仲間たち
2001年12月 3日[月]18:00開場・18:30開演 *当日は休館日ですが16:00に開館します。
会場:水戸芸術館コンサートホールATM
モーツァルト:ピアノ協奏曲イ長調 K.414(385p)(ピアノ五重奏版)
ハイドン:弦楽四重奏曲ヘ短調作品20の5 Hob.III-35(<太陽>四重奏曲集より)
シェーンベルク:月に憑かれたピエロ 作品21
ピアノ:内田光子
ブレンターノ弦楽四重奏団
- ヴァイオリン/ヴィオラ:マーク・スタインバーグ
- ヴァイオリン:セリーナ・ケイニン
- ヴィオラ:ミーシャ・エイモリー
-チェロ:ニーナ・マリア・リー
フルート/ピッコロ:マリーナ・ピッチニーニ
クラリネット/バス・クラリネット:アントニー・マクギル
声:バーバラ・スコヴァ
料金:(全席指定)S席9,000円・A席8,000円・B席6,500円
チケット発売:9月30日(日)
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内田光子(ピアノ)Mitsuko Uchida, piano
モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、ショパン、シューマンからドビュッシー、シェーンベルク、メシアンに至る幅広いレパートリーを持ち、その繊細で生き生きとした解釈は国際的に高い評価を受けている。
12歳で父に同行して渡欧。ウィーン音楽院でリヒャルト・ハウザーに師事。
ジェフリー・テイト指揮イギリス室内管弦楽団と共演したモーツァルト・ピアノ協奏曲連続演奏会、モーツァルトのピアノ・ソナタ全集の録音などモーツァルト作品への取り組みはヨーロッパ、アメリカ、日本などで大きな成果を挙げ、彼女の演奏家としての地位を不動のものにした。
以来、世界各地でリサイタルを行う一方で、フランツ・ウェルザー=メスト指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、サー・コリン・デイヴィス指揮ロンドン交響楽団、小澤征爾指揮ボストン交響楽団、ホルスト・シュタイン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、クルト・ザンデルリンク指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団などと共演。
また、アメリカのマールボロ音楽祭においてリチャード・グードと共にディレクターを務める。
現在、ロンドンを本拠地に活動を行っている。
1996年度朝日賞受賞。2001年、英国エリザベス女王から「サー」に続く「CBE(Commander of the British Empire)勲章(大英帝勲章)」を授与される。
ブレンターノ弦楽四重奏団 Brentano String Quartet
1992年結成以来、すばらしいテクニック、深い音楽性、洗練された演奏スタイルで名声を得ている。
結成1年後にクリーヴランド・クァルテット賞、95年ナウムバーグ室内楽賞、第10回マーティン.E.シーガル賞を受賞。
またウィグモア・ホールにおけるイギリス・デビューに対して、最も優れた新人に与えられるロイヤル・フィルハーモニック協会音楽賞を97年に与えられた。
現在、ウィグモア・ホールおよびプリンストン大学のレジデント・クァルテットとしての活動も行っている。
内田光子とは、アムステルダム・コンセルトヘボウ、ワシントンDCの米国議会図書館、ニューヨークのリンカーン・センターで共演。
2001年、第1ヴァイオリンのマーク・スタインバーグは内田とモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ全曲ツィクルスを行う。
マリーナ・ピッチニーニ(フルート/ピッコロ)Marina Piccinini, flute and piccolo
生き生きとした音楽性、完璧な演奏技術、そしてカリスマ性の高いステージ上の存在感から、今日、スター的な地位を確立している。
デビュー以来、リサイタルとオーケストラのソリストとして、主要ホールに数多く出演する。
最近ではミルウォーキー交響楽団と共演し、イベールのフルート協奏曲と自ら編曲したビゼーの <カルメン幻想曲> を演奏。
97年までのシーズンに共演した主なオーケストラには、ボストン交響楽団、セントルイス交響楽団、シンシナティ交響楽団、トロント交響楽団、バンクーバー交響楽団などがある。
小澤征爾からは首席奏者にと勧誘されたが、座って吹くより立って吹くほうが性に合っているとソリストの道を選んだ。
アントニー・マクギル(クラリネット/バス・クラリネット)Anthony McGill, clarinet and bass clarinet
シンシナティ交響楽団の副首席クラリネット奏者に就任した若き名手。
カーティス音楽院でデイヴィッド・モンタナーロ、インターロッケン・アーツ・アカデミーでリチャード・ハーキンズに師事。
名誉あるエイヴリー・フィッシャー・キャリア奨学金を得る。
また過去3年間、夏のマールボロ音楽祭に参加。
1991年にソロ・デビューを果たして以来、ボルティモア、ニュージャージー、カラマズー、ヒルトン・ヘッドの各交響楽団およびシカゴ、ニューヨークのユース交響楽団などと共演。
オーケストラ奏者としては、カーティス・オーケストラとハドンフィールド交響楽団の首席奏者をつとめる。
バーバラ・スコヴァ(声) Barbara Sukowa, Sprechstimme
ヨーロッパにおける舞台での活躍とともに、ニュー・ジャーマン・シネマの代表作などで見せる迫力溢れる演技が魅力の映画女優としても知名度が高い。
ファスビンダー監督の『ローラ』でドイツ映画賞の金賞を獲得する。
またトロッタ監督の『マリアンとジュリアン』でヴェニス映画祭ゴールデン・フェニックスを受賞、さらに『ローザ・ルクセンブルク』ではカンヌ映画祭の最優秀女優賞に輝いた。
コンサート・アーティストとしては、とりわけシェーンベルクの <月に憑かれたピエロ> の演奏に定評があり、パリ、ロンドン、ベルリン、ニューヨークなどで公演した。
また、シェーンベルク <グレの歌>、メンデルスゾーン <真夏の夜の夢> などでクラウディオ・アバドと共演している。
水戸芸術館友の会主催 第23回講演会 内田光子 講演会 -- 内田光子は語る
日時:2001年12月2日(日) 16:00〜17:00(受付は15:30から)
会場:水戸芸術館コンサートホールATM
料金:友の会会員無料/一般500円(当日受付)
*ご予約の必要はありません。会員の方は会員証をお持ち下さい。
*「内田光子とその仲間たち」公演 (12月3日)のチケットをご購入の方は無料です。同チケットをお持ち下さい。
*講演会終了後「内田光子とその仲間たち」を囲んで交流会を開催いたします。
水戸芸術館友の会主催 第15回交流会「内田光子とその仲間たちを囲んで」
日時:12月2日(日) 講演会終了後、17:15頃から
会場:水戸芸術館会議場
料金:500円(当日受付/一般の方もどうぞご参加ください)
* ご予約の必要はありません。
お問い合わせ:水戸芸術館友の会事務局 Tel.029-227-8111
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