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水戸芸術館開館10周年記念事業 10TH ANNIVERSARY, ART TOWER MITO

日本の歌・この100年 (全5回)
II 詩人たちの歌 ─独唱に、合唱に─


ことばと音楽が出会い「歌」が生まれる
ひとつの歌にこめられた詩人の想い、作曲家の想い......
ことばと歌―その深い関係からこの100年を探るコンサートです

2000年 7月22日(土)15:30開場・16:00開演
会場:水戸芸術館コンサートホールATM
料金(全席指定): A席3,500円 完売御礼・B席2,500円
シリーズ5回連続券(水戸芸術館のみの発売):A席15,000円 完売御礼

企画・構成・司会:池辺 晋一郎

出演

谷川 俊太郎(ゲスト)
畠中 恵子(ソプラノ)
猫殿(カウンターテナー)
斎木 ユリ(ピアノ)
須永 真美(ピアノ)
桑 英世(フルート)
合唱団 OMP(合唱)
栗山 文昭(合唱指揮)

協力: 音楽之友社事業部

プログラム
第 1 部 この100年の前に
二上り新内、二上り甚句、かっぽれ、奴さん、せつほんかいな、鎗さび、猫じゃ猫じゃ
第 2 部 新体詩以後と近代歌曲
・小倉朗(室生犀星/萩原朔太郎 詩):<三つの歌曲>より ふるさと、馬車の中で
・石桁真礼生(三好達治 詩):<鴉>
・三善晃(山村暮鳥 詩):<聖三稜玻璃>より いのり、青空に
・林光(谷川俊太郎 詩):ソプラノとフルートのための<道>、<子供と線路>
・池辺晋一郎(那珂太郎 詩): <モノヴァランスV「透明な鳥籠」―声のために―>
第 3 部 近代詩と合唱
・柴田南雄(立原道造):無伴奏混声合唱のための<優しき歌・第二>より また落葉林で、また晝に
・新実徳英(吉原幸子 詩):混声合唱組曲<幼年連祷>より 不眠、喪失
・西村朗(大手拓次 詩):混声合唱組曲<まぼろしの薔薇>より ばらのあしおと、ひびきのなかに住む薔薇よ
・池辺晋一郎(谷川俊太郎 詩):<うぇーべるん ―女声合唱のために―>より
・林光(俵万智 詩):混声合唱とピアノのための<コメディア・インサラータ>より 2、6





第 1 部 この100年の前に
江戸時代のお座敷歌、はやり歌からいくつか。5,7,5のリズム定形や、庶民の言葉を探る。時代をもっと溯ることも可能だが、一晩に欲張りすぎるとかえって複雑になるので、「<この100年>の少し前」に絞ってみたい。

第 2 部 新体詩以後と近代歌曲
島崎藤村の「新体詩抄」に代表される明治期からの日本の詩の方向。土井晩翠、北原白秋、三木露風、西条八十、野口雨情、鈴木三重吉らの活動が続いた。彼らの詩は、山田耕筰や中山晋平、成田為三、弘田龍太郎ほかの作曲家たちによって優れた歌曲へと昇華したが、この系譜については、畑中企画で詳しく検討されるであろうからここでは省略し、もう少し近代の作曲家たちによる芸術歌曲(?)の視点という立場をとってみたい。ゲストの詩人・谷川俊太郎氏と私の対談で、「近代詩人たちと歌曲」を探る

第 3 部 近代詩と合唱
近代の詩人たちの言葉は、戦後成長を見せた合唱運動とも結びつく。特筆すべきは1956年の東京混声合唱団の設立である。その後、優れた指導者が次々に輩出し、「東混」を追ってアマチュア合唱団のレヴェルも飛躍的に向上した。本日の栗山文昭氏と栗友会はその代表格である。これらの活動に作曲家たちが大きな刺激を受けたのは当然だ。近年の[詩人−合唱運動−作曲家]という図式を見てみよう。

池辺晋一郎(水戸芸術館音楽部門企画運営委員)



谷川 俊太郎 (たにかわ・しゅんたろう) 詩人
1931年東京生まれ。都立豊多摩高校卒業。52年、第一詩集『二十億光年の孤独』刊行。以後文筆を業として今日に至る。主な著書に詩集『六十二のソネット』『ことばあそびうた』『定義』『みみをすます』『日々の地図』『はだか』『モーツァルトを聴く人』『世間知ラズ』『みんなやわらかい』、エッセイ集に『散文』『言葉を中心に』『ナンセンス・カタログ』、絵本に『けんはへっちゃら』『こっぷ』『わたし』、翻訳に『スィミー』『マザー・グースのうた』『ピーナッツ』などがある。歌の作詞も多く、『日本語のおけいこ』『誰もしらない』にその一部が収められている。また近年は現代詩を歌うユニット[DIVA]とともに自作朗読をする機会も多い。

畠中 恵子 (はたなか・けいこ) ソプラノ
東京芸術大学および同大学院修士課程修了。大学院在学中の1989年、サントリー音楽財団主催の「Music Since 1899」にて、ブレーズの<ル・マルトー・サン・メートル>を歌唱し、一躍脚光を浴びる。その後、我が国における現代声楽曲演奏の第一人者として活動を行う。近年では、イタリア古典歌曲やオペラ・アリアに再度取り組み、リリック・ソプラノとしての新たな「声」を確立する。85年、第1回モーツァルト音楽コンクール第3位、併せて前田賞受賞。クリスチャン・エダ・ピエール、ラッシェル・ヤカール、平山美智子に師事。米国声楽指導者協会(NATS)会員。CDに、『ジョン・ケージ/アリア』などがある。

猫殿 (ねこどの) カウンターテナー
立教大学文学部基督教学科卒業。音楽史を皆川達夫、バロック演奏解釈を有村祐輔、発声を高橋康人に師事する。また、海外のマスタークラスにおいて、ジェイムズ・ボウマン、デイヴィッド・ジェイムズ、ポール・ヒリアーらの指導を受ける。ルネサンス、バロックの声楽作品を数多く手掛ける。近年は、コンテンポラリー作品にもレパートリーを広げ、第16回日本の歌/池辺晋一郎個展においては、<モノヴァランスV>を演奏し好評を得る。また唯是震一の<楊貴妃>ではヨーヨー・マ、坂東玉三郎とも共演している。

斎木 ユリ (さいき・ゆり) ピアノ
1969年、全日本学生音楽コンクール東日本大会中学校の部第3位。72年、東京文化会館推薦音楽会出演。76年、桐朋学園オーケストラと共演。78年、桐朋学園大学音楽学部卒業。80年以来、東京放送児童合唱団の客演ピアニストとしてヨーロッパ演奏旅行に数回同行。飯守美絵子、徳丸聡子に師事。現在、桐朋学園「子供のための音楽教室」講師。第3回、第5回、第6回日本国際音楽コンクール公式伴奏者。95年には第6回の同コンクールで最優秀伴奏者賞を受賞した。

須永 真美 (すなが・まみ) ピアノ
千葉大学教育学部卒業。その後、東京コンセルヴァトアール尚美ディプロマコースピアノ科修了。今川澄子、水野修孝、林美奈子に師事。平成5年度友愛ドイツ歌曲コンクールにおいて優秀伴奏者賞受賞。現在、アンサンブルピアニストとして活動している。

桑 英世 (たかくわ・ひでよ) フルート
1984年東京芸術大学卒業。フルートを小泉 浩、小泉 剛に、室内楽を中川良平に師事。芸大在学中に渡英し、P.L.グラーフ、W.ベネット、E.ベケットの指導を受ける。これまでに、現代の音楽展、Music Today、東京の夏音楽祭、宮崎国際室内楽音楽祭に出演。97年にはオルフェウス室内管弦楽団日本公演に参加。服部克久率いる東京ポップスオーケストラメンバーとして、ニューヨーク国連本部、カーネギーホール公演に出演。テレビ・映画の音楽やCD録音にも多数参加する等、活動は多岐にわたる。

合唱団 OMP
栗山文昭を音楽監督とし、主に東京近郊のメンバーから成るアマチュア合唱団。1977年、大規模な編成の合唱曲を演奏するために、栗山文昭の指揮する3つの合唱団からメンバーが集まり、各々の合唱団の頭文字をとり合唱団O.M.P.を結成。81年に合唱団OMPとして独立し、全日本合唱コンクールにおいて94年までの17年間で11回の金賞を受賞、87年、94年にはコンクール大賞を受賞した。この年を最後にコンクールから撤退し、シアターピースの上演や新しい日本の合唱曲の委嘱初演など、より深く幅広い活動を展開している。96年8月には、オーストラリアで開催された第4回世界合唱シンポジウム&フェスティバルに日本代表として招待演奏し、好評を博した。

栗山 文昭 (くりやま・ふみあき) 合唱指揮
島根大学教育学部特設音楽科卒業。合唱指揮を田中信昭、高階正光に師事。二期会合唱団、東京混声合唱団を経て、現在、栗友会(5つの混声合唱団、6つの女声合唱団、1つの男声合唱団で構成される)の音楽監督兼指揮者、及び慶応義塾大学混声合唱団楽友会の常任指揮者として多様な演奏活動を行っている。全日本合唱コンクールでは30以上の金賞を受賞する。また、海外での合唱コンクールでも数多くの賞を受けている。現在、東京芸術大学講師、21世紀の合唱を考える会 合唱人集団「音楽樹」代表幹事。



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