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2017-06-23 更新

ACM劇場の新企画「アートタワー寄席」の見どころ(後編)

ACMの新企画「アートタワー寄席」見どころ紹介の後編をお届けします。
今回は、地元・茨城出身の出演者のコメントをご紹介します。

 

◆「アートタワー寄席」公演概要◆

日時:2017年9月9日(土)15時00分開演(14時30分開場)
会場:水戸芸術館ACM劇場
出演:柳家さん助、柳貴家小雪、春風亭ぴっかり☆、桂宮治、神田真紅
公演情報はコチラ

 

東京の寄席でも主任を務める、若手真打の注目株
◇柳家さん助(常陸太田市出身)

Q1:さん助師匠にとって寄席とは?

イヤー、意外と難しい質問ですね。普段、そんなこと意識してないもんですから。
多くの噺家は師匠に入門し寄席から修業が始まります。
私もそこで育った者なので、おそらくですが、寄席は出発点であり、自分の根っ子のようなものなのではないかと思います。
私以外の方の多くもそう感じているのではないでしょうか。
前座の頃から慣れ親しんだ場所なので「何も意識させずに、スーっと自分が入れる場所」。
改めて考えると、この感覚は凄いなと思います。

 

Q2:寄席で主任(トリ)を務めるとは、どんなことなんですか?

トリを取るというのは、(当たり前ですが)自分の後に誰も出ないということ。
それは責任重大で、初めて寄席でトリをとったときの初日は、出番直前膝がガクガク震えていました。
大先輩のとある師匠から「アンちゃん、寄席でトリをとると芸が大きくなるよ」言われたのですが、果たして大きくなりますやら…。
寄席でトリをとるというのは、一日だけではないわけです(注:東京の寄席は通常、10日間同じ顔ぶれで行われる)。
事前にネタ出し(注:予め演じるネタを告知すること)をしないので、前に出ているネタを避けて、その日のお客様に合うであろう噺を毎日やるということになります。
大変ですが、お客さまからすれば「最後に何をやるのかな」という楽しみもありますね。

 

Q3:はじめて寄席に来る方へメッセージをお願いします。

寄席を通じて、いろんな落語や落語家や芸人さんを知ってほしいです。

 

柳家さん助 プロフィール

2000年7月、柳家さん喬に入門。同年11月に前座となる(前座名「さん角」)。2004年7月、二ツ目に昇進し四代目「柳家さん弥」と改名。2015年3月、真打に昇進し「三代目・さん助」を襲名。早々に鈴本演芸場で主任(トリ)を務め、若手真打の注目株と目されている。2011年に第22回北とぴあ若手落語家競演会にて大賞を受賞。水戸芸術館には落語と演劇のコラボレーション企画『やさしい死神』(2014年)、『柳家落語三人会』(2016年)に続いての登場。『アートタワー寄席』には企画から携わり、主任(トリ)を務める。

 

ACM劇場ではすっかりお馴染み(?)になったさん助師匠。
独特の佇まいが魅力で、落語通が一目置く存在との評判です。

トリで登場する今回は、どんなネタを披露していただけるのでしょうか。

 

 

多彩なレパートリーを持つ水戸出身の女流講談師
◇神田真紅(水戸市出身)

Q1:真紅さんにとって寄席とは?

寄席というところは、毎回違う刺激や楽しみと出会い、発見ができる場所です。
講談は、古今東西様々なネタがありますので、感動する、教訓になる、笑える…等々、知的好奇心が刺激されること間違いなし。
ぜひ「今日はどんな噺に出会えるか」とワクワクしながら寄席に来て欲しいです。

 

Q2:故郷である水戸と講談の関連について

地元である水戸の歴史・人物の知られざるストーリーを、光圀公(水戸黄門)と同じ三の丸出身の歴史マニアである真紅流に講談で語っていければと思います。
水戸は歴史の宝庫。とはいえ、“歴史のお勉強”というように難しく気構えずに「新番組の時代劇ドラマを観てみよう」位の気分でお客様に楽しんでもらえればと思います。

 

Q3:水戸での公演に向けてコメントをお願いします。

水戸には黄門さま以外の多くの題材がありますし、徳川斉昭公が講談師に語らせたりしたものも多いです。そんな、素材も下地もたくさんある土地に、私ならではの切り口でもう一度作品をリブートさせ、よみがえらせたいですね。

 

神田真紅 プロフィール

落語・演芸誌の編集者を経て2009年6月、神田紅に入門。同年11月に前座となる。2013年11月、二ツ目昇進。東京女子大学史学科卒業の歴史オタク。基本の古典はもちろんのこと、『南総里見八犬伝』『封神演義』『真田十勇士 猿飛佐助』などの伝奇活劇ものや、『新選組』などの幕末明治もの、『水戸黄門漫遊記』や『燭台切光忠』などの水戸が舞台の講談までレパートリーは幅広い。アニメ、ゲーム、昭和歌謡、映画などを題材にした新作講談も多数手がけている。

 

講談とは?

登場人物の会話によって進行する落語に対し、歴史上の出来事にちなんだ読み物を語って聞かせる話芸。張扇(はりおうぎ)と釈台といわれる小さな台を使用する。釈台を叩きながら独特の添付で小気味よく語っていくのが特徴。その起源は古く、戦国時代にまで遡るといわれる。近年は、歴史物に限らず様々なジャンルのオリジナル作品が考案されており、話題選びからも講談師の個性を楽しむことが出来る。

 

落語以外の芸を楽しめるのが、今回の企画の魅力。
水戸の歴史を扱ったネタにお目にかかれるかもしれません。

 

「アートタワー寄席」はチケット好評発売中です。
落語や講談がお好きな方はもちろん、「少し興味はあるけど、どれを観ればいいのか分からない」という方にオススメの公演です。
ご来場をお待ちしております!