水戸芸術館 館長
片山杜秀
間口を広く、まちの発展から世界の文化の発展まで
大きな役割を果たしていく
私がまだ学生だった頃、水戸芸術館ができまして、コンスタントに水戸に催事に来ているような若い頃がございました。それから評論家みたいなことになりました時に、水戸芸術館でコンサートのナビゲーターみたいなことで使っていただいたりみたいなことがございました。その後何年か経って、吉田秀和賞というのを頂戴しまして、それが大きなきっかけになって、水戸芸術館とのご縁が深まらせていただくような経過になりまして、吉田秀和さんにもいろいろと、いろんな形でご一緒させていただくような折もあって、いろいろお話を伺ったりという機会も、増えていったわけでございます。
本当に恐縮の至りですが、水戸芸術館で吉田秀和初代館長にいろんなご縁をいただいて、吉田館長がいたからこそ2代目小澤館長もおられて、そういう中で、私では非力過ぎますけれども、やはりお話をいただいたからには、身に余り過ぎることだけれども、お引き受けしないわけにはいかない、積み重ねというものがあったかなと思いまして、大変僭越ながら、今回お引き受けいたすことにいたしました。
水戸芸術館の特色といいますのは、音楽と演劇と美術というものが鼎(かなえ)のようになっているというのが、特別なデザインだと思っております。市民に親しまれるということがもちろん一番大事な事なわけですけれども、そこから更に一つ奥に行って、それが吉田館長の世界に発信するとか、水戸から世界へ一流のものをということは、水戸を含めて日本中世界中の人にここが世界の中心だっていうくらいの、高い芸術っていうものをここから発信すると。このコンセプトに、元々鼎であるということをもっと強調して市民にも開かれてというのが小澤館長のコンセプトで、福田理事長のコンセプトは更にもっと、市民の方がもっともっと来やすい所になりながら、街の発展という中でも日本の発展という中でも世界の文化の発展という中でも、水戸芸術館というものが、大きな役割を果たしていくんだという、そういう高いところから、間口の広いところまで、ご期待に沿うていくというものが、水戸芸術館の使命と考えているわけでございまして、そういうことを十分に踏まえながら、私のような非力な者でも、今までの路線が更に拡充していくような方向で、お力添えができればということを、大変小さな人間ながら思っている次第でございます。
※2024年10月26日に水戸芸術館で行われた就任会見あいさつから抜粋してまとめたものです。
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