
現代美術ギャラリーCONTEMPORARY ART GALLERY
- 企画展
河口龍夫―封印された時間
1998年8月8日[土]〜1998年11月29日[日] 9:30〜18:30(入場時間は18:00まで)

水戸芸術館現代美術ギャラリーでの会場風景 photo:齋藤さだむ
日本を代表する現代美術作家の一人である、河口龍夫(筑波大学教授、1940年生まれ)は、1960年代から国内外で活発にグループ展や個展を開いています。彼の作品を貫いている思想は「見えること」と「見えないこと」の「関係」を作品化することだと言うことができます。言いかえれば、現実の世界にある「物質」を使って作品を造形し、その作品を透明な通路として観客の様々な意識(時間・空間の意識、美意識、死生観など)を呼び覚まそうとしてきたのでした。
本展覧会は、河口氏の数多い作品群の中から、現代美術専門館である当ギャラリーの特徴を生かして、90年以降に制作された作品(多くの未発表作を含む)と、会場に合わせて現場で新たに制作される作品とによって構成されます。作品は、エントランスホール、広場を含めて計10スペースで展示されますが、各スペースごとにそれぞれ完結しながらお互いに結びつき合い、ギャラリー全体からひとつの(架空の)エネルギーを発散することを目指しています。
また水戸市とつくば市という地理的な近さと大学での教育経験を生かして、期間中に河口氏を迎えた多くの関連企画を計画しています。
開催情報
会場
水戸芸術館 現代美術ギャラリー、広場、エントランスホール
開催日
1998年8月8日[土]〜1998年11月29日[日]
開催時間
9:30〜18:30(入場時間は18:00まで)
休館日
月曜日 ※11月23日[月・祝]は開館、翌24日[火]は休館
入場料
一般800円、団体(20名以上)600円
※中学生以下、65歳以上・障害者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名、年間パスをお持ちの方は無料
お問合せ
水戸芸術館(代表)TEL:029-227-8111
【主催】
水戸芸術館現代美術センター
【助成】
芸術文化振興基金
【協賛】
株式会社資生堂、トヨタ自動車株式会社
【協力】
株式会社竹尾、株式会社創夢、株式会社イッツ、農林中央金庫水戸支店
【企画】
浅井俊裕(水戸芸術館現代美術センター学芸員)
関連プログラム
1.オープニング・レクチャー
実施日:8月8日
講師:河口龍夫
2.河口龍夫による子どものためのワークショップ「水にうかべて、水にしずめて」
実施日:8月23日
講師:河口龍夫
3.子どものためのギャラリーツアー「現代美術ギャラリーであそぼう」
実施日:8月26日
講師:河口龍夫
4.河口(関係)大学
実施日:8月29日~10月3日
1)現代美術論Ⅰ「封印された時間を見る」
実施日:8月29日
講師:浅井俊裕(水戸芸術館現代美術センター学芸員)
2)美術史Ⅰ「河口作品の歩み」
実施日:8月29日
講師:山本秀夫(美術評論家)
3)造形実習「水にうかべて、水にしずめて」
実施日:8月30日
講師:河口龍夫
4)哲学「不可視の領域」
実施日:9月5日
講師:太田省吾(劇作家)
5)現代美術論Ⅱ「河口龍夫と90年代美術」
実施日:9月12日
講師:新川貴詩(美術ジャーナリスト)
6)写真実習「封印された時間を撮る」
実施日:9月15日
講師:斎藤さだむ
7)美術史Ⅱ「日本美術における蓮の系譜」
実施日:9月19日
講師:吉田英里子(美術史家)
8)植物学「種子をめぐって」
実施日:9月19日
講師:西川綾子(水戸市植物公園園長)
9)古生物学「化石の時間」
実施日:9月26日
講師:國府田良樹(茨城県自然博物館主席学芸員)
5.特別講演/河口(関係)大学公開講座
「グループ<位>・人間と物質――河口龍夫の原点を探る」
実施日:10月3日
講師:中原佑介(美術評論家)、河口龍夫
6.見学会「二つの河口龍夫展」(市民講座1998, #2)
実施日:11月28日