近藤亜樹:我が身をさいて、みた世界は
2025年2月15日(土)~5月6日(火・振) 10:00〜18:00(入場は17:30まで)
近藤亜樹《ザ・オーケストラ》2024 ©The artist. Courtesy of ShugoArts. 撮影:武藤滋生
躍動感溢れる筆遣いと力強い色彩の絵画で知られる近藤亜樹(1987年―)の個展を開催します。近藤は、東日本大震災の余波に人々の心が揺らぐ2012年に画家としてデビュー。日常の事物や記憶に残る人々の面影、植物、幼子の言葉といったプライベートなモチーフから生と死や超越的な自然の力といったテーマまでを自身のなかに受け止め、それらを描くことで異なる者同士が「いま・ここ」につながり合う世界を展望してきました。ときに抗しがたい出来事に向き合い、他者の存在やつながりを感じ取るなかで生み出されてきたその作品は、小さくささやかな存在や名状しがたい兆しに光を当て、人間の感受性を呼び覚まします。本展では、生命の祝福、他者と共に在ること、2022年以降ますます切実さを帯びる災害や戦禍にある人々への
想い、葛藤とレジリエンスなど、近藤亜樹の作品をとおして「生きること」と「描くこと」が切り開く世界に迫ります。
Courtesy of ShugoArts. Photo by Kohei Shikama
近藤亜樹(こんどう あき)
プロフィール
1987年北海道生まれ。2012年サンフランシスコ・アジア美術館での企画展「PHANTOMS OF ASIA: Contemporary Awakens the Past」に10メートルを超える大作絵画《山の神様》を出展。以後、描くことで現実に向き合う自らの創作を探求し、2015年には約14,000枚の油彩と実写を組み合わせた鎮魂の映画《HIKARI》を発表するなど、絵画表現の可能性を拡げてきた。2020年から山形県を拠点に活動している。
主な展覧会に「わたしはあなたに会いたかった」(個展、シュウゴアーツ、2023年)、国際芸術祭「あいち2022」(2022年)、「星、光る」(個展、山形美術館、2021年)、「高松市美術館コレクション+ 身体とムービング」(高松市美術館、2020年)、「絵画の現在」(府中市美術館、2018年)など。受賞歴に2021年VOCA奨励賞、2023年絹谷幸二芸術賞などがある。
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