
コンサートホール ATMCONCERT HALL ATM
- 音楽
児玉桃/ドビュッシーをとりまくピアノ音楽のシリーズ
第4回「ドビュッシーとメシアン、武満徹」
2013年6月15日[土]

児玉桃と味わうドビュッシー芸術の真髄
~最終回は、現代へと続く道~
2012年に生誕150年を迎えたフランスの大作曲家クロード・ドビュッシー(1862~1918)を題材にした水戸芸術館オリジナルのシリーズ企画です。
西洋音楽史の重要な転換点に位置するドビュッシーは、みずからの鋭い感覚と自由を求める精神にしたがい、それまでの機能和声を軸とする音楽から距離を置き、新しい音楽の扉を開きました。私たちの中にねむっていた感覚を呼び覚まし、想像力を詩的に喚起する、色彩感に溢れた音楽――そんなドビュッシーの音楽を、彼をとりまく様々な作曲家の音楽と対置させながら、より深く味わってみようという試みです。
ご案内役は、日本を代表するピアニストの一人、児玉桃。パリを拠点に活躍している児玉桃は、ドビュッシーをはじめとするフランス音楽の演奏をとりわけ得意としています。その第一級の演奏と、ピアニストならではの視点による解説で、ドビュッシーの芸術の真髄を解き明かしていきます。
シリーズ最終回となる第4回は、現代へと時を進めます。取り上げるのは、カトリックの敬虔な信仰のもと現代に神の声を響かせたフランスの作曲家オリヴィエ・メシアン(1908~92)と、西洋音楽に正面から向き合い、独自の響きを探求した日本の作曲家・武満徹(1930~96)。20世紀の扉を開いたドビュッシーの音楽は、この2人の作品にも息づき、その鮮やかな色彩と詩情に満ちた響きとを放ち続けているのです。
【出演】
児玉桃(ピアノと解説)
【プログラム】
ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 から 第1曲~第6曲
メシアン:8つの前奏曲 から
1.鳩
5.夢の中のかすかな音
8.風に映る影
メシアン:〈みどり児イエスにそそぐ20の眼差し〉 から
4.聖母の眼差し
10.喜びの聖霊の眼差し
武満徹:リタニ~マイケル・ヴァイナーの追憶に
武満徹:雨の樹 素描
ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 から 第7曲~第12曲
公演概要
会場
コンサートホールATM
開催日
2013年6月15日[土]
チケット情報
料金
【全席指定】3,000円
15:30開場・16:00開演
チケットの取り扱い
水戸芸術館エントランスホール・チケットカウンター
水戸芸術館チケット予約センター 029-231-8000
MUSIC SHOPかわまた 029-226-0351
ヤマハミュージック関東 029-244-6661
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード 192-871)
CNプレイガイド 0570-08-9990
学生券のご案内
当日開演1時間前に残席がある場合、学生券(一律1,000円)を発売します。
・水戸芸術館エントランスホール・チケットカウンターのみの発売になります。
・ご購入の際、学生証の提示をお願いいたします。
お問合せ
水戸芸術館(代表)TEL:029-227-8111
【主催】
公益財団法人 水戸市芸術振興財団
プロフィール

(c)Vincent Garnier
児玉桃
ピアノ
バッハからメシアンを含む現代作品まで幅広いレパートリーと豊かな表現力を持つ国際的なピアニスト。
大阪に生まれ、1歳の時ヨーロッパに移る。13歳の時、最年少・最優秀でパリ国立音楽院に入学。故タチアナ・ニコライエワ、アンドラーシュ・シフ、マレイ・ペライア、ヴェラ・ゴルノスタエワに師事。1991年、ミュンヘン国際コンクールに最年少の19歳で最高位に輝く。
17歳でシャトレ座の「若手と大家」シリーズに抜擢され、ヴァイオリンの大家ジャン・ジャック・カントロフとの共演でパリ・デビュー。以降、ケント・ナガノ指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、小澤征爾指揮ボストン交響楽団など、世界のトップ・オーケストラと共演を重ねている。
また、チューリヒ・トーンハレ、ロンドン・ウィグモアホールなどヨーロッパ各地でリサイタルを行うほか、マールボロ、ルツェルン、ラ・フォル・ジュルネ、シュレスヴィッヒ・ホルシュタインなど、多くの国際音楽祭からも招かれている。2005年、ラ・ロック・ダンテロン音楽祭でのリサイタルは、「いままでに聴いたことのない、まさにショパンの芸術の神髄とも言えるほど熱狂的な演奏を披露・・・」(ル・モンド紙)と絶賛された。
2006年4月には準・メルクル指揮の北ドイツ放送交響楽団定期演奏会に出演し、細川俊夫の〈月夜の蓮〉世界初演とモーツァルトの協奏曲(K.488)を一夜に演奏。また、同年12月には小澤征爾指揮の水戸室内管弦楽団第67回定期演奏会にも出演し、同プログラムを演奏、いずれも高く評価された。2008年には、水戸室内管弦楽団の第3回ヨーロッパ公演でソリストを務めたほか、東京、埼玉、神奈川にてメシアン生誕100年を記念した5回にわたるシリーズ公演を行った。2012年7月には準・メルクル指揮の水戸室内管弦楽団第84回定期演奏会にも登場し、サン=サーンス〈ピアノ協奏曲 第2番〉を演奏した。
CDはオクタヴィア・レコードより「ドビュッシー:impressions」「ショパン:ピアノ作品集」「メシアン:みどり児イエスにそそぐ20の眼差し」「メシアン:鳥のカタログ」をリリース。
1994年度アリオン奨励賞、1997年第7回出光音楽賞、1999年第9回テレンス・ジャッド賞(英国)受賞。2007年メシアン国際コンクール審査員。2009年中島健蔵音楽賞および芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。2011年9月に行ったリサイタルにより第11回佐治敬三賞を受賞。パリ在住。