
コンサートホール ATMCONCERT HALL ATM
- 音楽
竹澤 恭子 ヴァイオリン・リサイタル
2014年7月6日[日]

©Tetsuro Takai
竹澤恭子 情熱のヴァイオリン
稀代のヴァイオリニストとして、国際舞台の第一線で、名だたる指揮者やオーケストラと共演を重ね、華々しい活躍を続ける竹澤恭子。1986年ニューヨーク・ジュリアード音楽院に留学中、難関インディアナポリス国際ヴァイオリン・コンクールで圧倒的な優勝を飾り、鮮烈なデビューを果たして以来、溢れんばかりのエネルギーを放出させる情熱的な演奏が、世界中の聴衆を魅了してきた。そして現在も、竹澤恭子のヴァイオリンは、熱度をまったく変えることなく、輝き続けている。その一方で、今日の竹澤恭子の演奏は、歳月を経てますます彫琢され、大切な家族を慈しむのと同じように、音楽にもこの上ない愛情が注がれている。
今回のプログラムは、そうした竹澤恭子の気概に満ち溢れている。ヴァイオリン・ソナタというジャンルのそれまでの歴史の頂点に立つベートーヴェンの作品群のなかでも、とりわけ人気のある活力に溢れた傑作〈第9番“クロイツェル”〉。そして、ベートーヴェンに続くロマン派の作曲家たちが手掛けたヴァイオリン・ソナタのなかの最高峰に君臨するブラームス作品から、晩年の渋く重厚な情趣を湛えた〈第3番〉という2つの大曲が並べられた。そして、この偉大な2曲の前には、ドヴォルザークが15歳の娘と10歳の息子のためにプレゼントした〈ソナティーナ〉、ローベルト・シューマンの妻でブラームスとも親交を結んだクラーラの〈3つのロマンス〉という可憐な小品が演奏される。
共演は、現代のトップ・ヴァイオリン奏者たちから絶大な信頼を集めている、室内楽のスペシャリストである名手イタマール・ゴラン。
1998年以来、およそ16年ぶりとなる水戸芸術館での竹澤恭子のリサイタルに、どうぞご期待ください。
【出演】
竹澤恭子(ヴァイオリン)
イタマール・ゴラン(ピアノ)
【曲目】
ドヴォルザーク:ヴァイオリンとピアノのためのソナティーナ ト長調 作品100
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第9番 イ長調 作品47 〈クロイツェル〉
クラーラ・シューマン:3つのロマンス 作品22
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ニ短調 作品108
【アンコール】
チャイコフスキー:組曲《四季》 作品37b より 10月 〈秋の歌〉
ブラームス(ヨアヒム 編曲):ハンガリー舞曲集 より 第1番
山田耕筰(島津秀雄 編曲):赤とんぼ
公演概要
会場
コンサートホールATM
開催日
2014年7月6日[日]
チケット情報
料金
【全席指定】一般5,000円 ユース(25歳以下)1,500円
13:30開場 14:00開演
チケットの取り扱い
水戸芸術館エントランスホール・チケットカウンター
水戸芸術館チケット予約センター TEL. 029-231-8000
e+(イープラス) http://eplus.jp (PC・携帯)
CNプレイガイド TEL. 0570-08-9990
MUSIC SHOPかわまた TEL. 029-226-0351
ヤマハミュージックリテイリング水戸店 TEL. 029-244-6661
ユースチケットについて
・25歳以下の方が対象のお得なチケットです。
・ご購入いただきましたご本人様のみご利用いただけます。
・ご利用にあたっては、年齢を証明するものが必要となります。
・取り扱いは水戸芸術館のみとなります。
お問合せ
水戸芸術館(代表)TEL:029-227-8111
【主催】
公益財団法人水戸市芸術振興財団
プロフィール

©Tetsuro Takai
竹澤恭子
ヴァイオリン Violin
3歳よりヴァイオリンを始め、山村晶一、小林健次に師事。6歳より才能教育研究会海外派遣団の一員として海外ツアーを行う。桐朋女子高校音楽科在学中に第51回日本音楽コンクール第1位、併せてレウカディア賞、黒柳賞を受賞。1985年にジュリアード音楽院に入学し、ドロシー・ディレイ、川崎雅夫両氏 に師事した。1986年第2回インディアナポリス国際ヴァイオリン・コンクールで圧倒的な優勝を飾る。以来、“世界のKYOKO TAKEZAWA”として国際的スターダムを昇り続けている。
これまで、ニューヨーク・フィルハーモニック、ボストン交響楽団、シカゴ交響楽団、フィラデルフィア管弦楽団、モントリオール交響楽団、ロンドン交響楽団、モスクワ放送交響楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、バンベルク交響楽団、バイエルン放送交響楽団、リヨン国立管弦楽団、フィンランド放送交響楽団、ローマ・サンタ・チェチーリア国立管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団など、世界の主要オーケストラと共演。指揮者では、クルト・マズア、ズービン・メータ、レナード・スラットキン、シャルル・デュトワ、リッカルド・シャイー、ケント・ナガノ、クリストフ・エッシェンバッハ、ヘルベルト・ブロムシュテット、小澤征爾らと共演している。室内楽でも、フェステイヴァル・ソロイスツ(サントリーホール)のコ・ディレクターを務め、アイザック・スターン、ヨーヨー・マなどと共演したほか、宮崎国際室内楽音楽祭では東京クヮルテット、アメリカ・ラホーヤ音楽祭ではエマーソン弦楽四重奏団のデイヴィッド・フィンケルらと共演している。
2001年、ユーリ・シモノフ指揮モスクワ・フィルハーモニー交響楽団とアメリカ・ツアーを行い、2002年には、マレク・ヤノフスキ指揮ベルリン放送交響楽団定期演奏会、ヴァシリー・シナイスキー指揮ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会、尾高忠明指揮BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団(プロムス)、大植英次指揮スウェーデン放送交響楽団定期演奏会に出演。2003年はマレク・ヤノフスキ指揮ベルリン放送交響楽団と日本ツアーを行う。
また、2002年から2003年にかけて、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会を全国各地で3回に渡って行い、絶賛を博した。2005年にはトロント交響楽団定期演奏会、セントルークス室内管弦楽団カーネギーホール公演に出演。またアラン・ギルバート指揮北ドイツ放送交響楽団の日本ツアーのソリストをつとめた。2006年にはセントルイス交響楽団の定期演奏会で好演。
2009年には、デビュー20周年記念リサイタルシリーズの締めくくりとして、ブラームスのヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会を各地で開催。2010年1月には、シカゴ交響楽団の定期演奏会でアルバン・ベルクのヴァイオリン協奏曲を演奏し、絶賛された。2011年にはフィルハーモニア管弦楽団のスペイン・ツアー、2012年にはトーマス・ヘンゲルブロック指揮北ドイツ放送交響楽団の日本公演でソリストを務めた。
水戸芸術館では、1998年に「竹澤恭子&野平一郎デュオ・リサイタル」に出演、さらに本年1月には小澤征爾指揮・水戸室内管弦楽団第89回定期演奏会にオーケストラの一員として参加、熱演を繰り広げた。
使用楽器は、NPO法人イエロー・エンジェルより貸与された1704年製作のアントニオ・ストラディヴァリウス"Viotti"(ヴィオッティ)。
CDは、RCAレッド・シールより多数リリースしている。1993年第3回出光賞受賞。パリ在住。
オフィシャルホームページhttp://www.kyokotakezawa.com/

イタマール・ゴラン
ピアノ Piano
リトアニアの首都ビリニュス生まれ。1歳の時に移住したイスラエルで音楽の勉強を始め、7歳の時には最初のリサイタルを行った。
アメリカ=イスラエル文化財団の奨学金を度々得て、エマヌエル・クラソフスキーやチム・タウブに師事。その後、ボストンのニューイングランド音楽院の奨学生となり、レナード・シュアの指導を受ける。
当初から室内楽の活動に最も力を注いできたが、ソリストとしても活躍しており、これまでにズービン・メータ指揮イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団およびベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ダニエレ・ガッティ指揮ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、リッカルド・ムーティ指揮ミラノ・スカラ座管弦楽団およびウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ロリン・マゼール指揮フィルハーモニア管弦楽団など名だたるオーケストラと共演を果たしている。
これまでにワディム・レーピン、マキシム・ヴェンゲーロフ、ジュリアン・ラクリン、ミッシャ・マイスキー、シュロモ・ミンツ、チョン・キョンファ、シャロン・カムなど、数多の演奏家と共演、またザルツブルク、ヴェルビエ、ルツェルン、タングルウッド、ラヴィニアなどの著名な国際音楽祭に頻繁に出演している。またドイツ・グラモフォン、ワーナー・クラシックス、デッカ、テルデック、EMI、ソニークラシカルなどといったレーベルで数多くの録音を残している。
1991年、マンハッタン音楽学校に招かれ、同校史上最年少の教員となった。94年より、パリ音楽院で室内楽の教鞭を執っている。現在、パリを拠点として様々な芸術活動に打ち込んでいる。