
コンサートホール ATMCONCERT HALL ATM
- 音楽
ロレンツォ・ギエルミ
オルガン・リサイタル歓び、脈動するバッハ
2016年2月3日[水]

© Sergio Caminata
この人にしか作り出せない独特な音色の配合。
巧みな足さばきが形づくる流麗な低音部。
驚くべき速さで動きまわる十本の指。
バロック音楽の巨星ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685~1750)の生前、ある詩人は、オルガンを演奏するバッハを見て、こう評したそうです。
「鍵盤の上に奇蹟をつくる人」と。
バッハ解釈の第一人者として知られるオルガニスト、ロレンツォ・ギエルミの演奏を聴くとき、記録に残されたバッハの演奏が、あたかも目の前に現れたかのような感覚に、とらわれるかもしれません。入念に選び出された音色。キレのあるパッセージ。それらはまさにバッハの演奏の特徴であり、学術的な知見に裏付けられた説得力のある演奏解釈が、その鮮烈な印象をさらに深めています。しかもそれでいて、響きの奥には、イタリア生まれのギエルミらしい、自由闊達な“歌”が、とても純粋な“音楽の歓び”が、聴こえることでしょう。
その至高のオルガン演奏を、水戸芸術館エントランスホールの豊かな響きのなかでお楽しみいただけるコンサートが、ついに実現します。
オール・バッハ・プログラムとなる今回のリサイタルの中核には、バッハがオルガン用に編曲したイタリア・バロックの協奏曲が据えられました。原曲はマルチェッロ、そしてヴィヴァルディ。ギエルミの弾くオルガンでこれらの作品を聴けば、バッハの心に湧き起こったであろう“音楽の歓び”が、きっと私たちにも感じられるはずです。
そして、この純粋な“歓び”は、バッハの奇蹟のようなコラールやフーガの傑作のなかにも、燦然と輝いているのです。
名手ギエルミが芽吹かせる“音楽の歓び”。
冬が終わり、春の始まる日、2月3日に、どうぞご堪能ください。
≫ 公演チラシはこちらからダウンロードできます。
【出演】ロレンツォ・ギエルミ(オルガン)
【曲目】
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ:
前奏曲、ラルゴとフーガ ハ長調 BWV545, 529/2
装うべし、おお愛する魂よ BWV654 (18のコラールより)
協奏曲 ニ短調 BWV974 (マルチェッロ:オーボエ協奏曲 ニ短調 オルガン編曲)
トリオ〈主イエス・キリストよ、われらに眼を向けたまえ〉 BWV655 (18のコラールより)
来たれ、創り主にして聖霊なる神よ BWV667 (18のコラールより)
協奏曲 イ短調 BWV593 (ヴィヴァルディ:合奏協奏曲〈調和の霊感〉 作品3の8 オルガン編曲)
いざ来たれ、異邦人の救い主よ BWV659 (18のコラールより)
目覚めよと呼ぶ声あり BWV645 (シュープラー・コラール集より)
心よりわれは求めん BWV727
前奏曲とフーガ イ短調 BWV543
【アンコール】
パードレ・ダヴィデ・ダ・ベルガモ:エレヴァツィオーネ(聖体奉挙)
フレスコバルディ:ガリアルダ
公演概要
会場
エントランスホール
開催日
2016年2月3日[水]
チケット情報
料金
【全席指定】A席3,000円 B席2,000円 ユース(25歳以下)1,000円
18:30開場 19:00開演
公演中はエントランスホール・ラウンジ側扉からのみのご入場となります。
チケットの取り扱い
水戸芸術館(9:30~18:00、月曜休館)
・エントランスホール内チケットカウンター
・水戸芸術館チケット予約センター TEL. 029-231-8000
・ウェブ予約 http://arttowermito.or.jp/tickets/ticket.html (要登録)
e+(イープラス) http://eplus.jp (PC・携帯)かわまた楽器店 TEL. 029-226-0351
ヤマハミュージックリテイリング水戸店 TEL. 029-244-6661
ユースチケットについて(枚数限定)
・25歳以下の方が対象のお得なチケットです(未就学児不可)。
・ご購入いただきましたご本人様のみご利用いただけます。
・当日ご入場の際には、年齢を証明するものが必要となります。
・取り扱いは水戸芸術館のみとなります。
エントランスホール客席図
≫ こちらをご覧ください。
お問合せ
水戸芸術館(代表)TEL:029-227-8111
【主催】
公益財団法人 水戸市芸術振興財団
プロフィール

© Sergio Caminata
ロレンツォ・ギエルミ Lorenzo Ghielmi
オルガン
イタリアを代表するオルガニスト、チェンバリスト、フォルテピアニスト、指揮者。ルネサンスとバロック音楽の演奏家、研究家。ヨーロッパ、日本、アメリカなどで幅広くコンサートや、レコーディングを行う。ドイツ・ハルモニア・ムンディ、ウィンター&ウィンター、アルス・ムジチなどからCDを数多くリリース。16~17世紀におけるオルガン芸術、バッハの作品解釈の研究にも熱心である。現在、ミラノの聖シンプリチアーノ教会のオルガニスト、ミラノ国際音楽アカデミーの古楽研究所でオルガン、チェンバロそして室内楽の教鞭を執っている。2006年からは、バーゼルのスコラ・カントールムの教授も務める。また、世界中の著名なオルガン・コンクールの審査員として、またマスタークラスの講師として招聘されている。05年には、自身のグループ“ラ・ディヴィナ・アルモニア”を結成し、ヘンデルのオルガン協奏曲第1集(フランスの音楽専門誌『ディアパゾン』にてディアパゾン賞を受賞)などを録音している。東京カテドラル聖マリア大聖堂のオルガン建設のための芸術コンサルタントを務め、その様子は、04年NHKハイビジョン特集「パイプオルガン誕生」で紹介された。