
コンサートホール ATMCONCERT HALL ATM
- 音楽
イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)&クリスティアン・ベザイデンホウト(チェンバロ)
2016年10月9日[日]
夢のデュオが奏でる“理想の対位法”
イザベル・ファウストとクリスティアン・ベザイデンホウト。片や輝かしいクラシック音楽の歴史を背負うドイツが生んだ正統派ヴァイオリン奏者、片や古楽演奏で世界をリードするイギリスを拠点に活動する鍵盤楽器奏者。ソリストとして、今やヨーロッパの音楽界を席巻するアーティスト二人が夢のデュオを組み、この秋、水戸芸術館を“対位法”で彩る。
対位法とは、独立性の強い複数の旋律を調和させて音楽をつくる作曲法。プログラムには、対位法が盛んであったバロック時代の作品ばかりが選ばれている。特に、J.S.バッハ〈ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ〉は、各声部が精緻にからみあい美しい結晶を成したかのような名品として知られている。
このリサイタルには、主役も脇役もない。また、主旋律も伴奏もない。それぞれのアーティストが、それぞれの音たちが、固有の光を放ちながら調和し共生する“理想の対位法”が、水戸芸術館のステージに立ちあらわれるだろう。
【出演】
イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)
クリスティアン・ベザイデンホウト(チェンバロ)
【曲目】
バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第4番 ハ短調 BWV1017
フローベルガー: パルティータ第12番 ハ長調 FbWV 612a
バッハ: ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第5番 ヘ短調 BWV1018
ビーバー: ヴァイオリンと通奏低音のための描写的ソナタ イ長調
ビーバー: 無伴奏ヴァイオリンのためのパッサカリア ト短調
バッハ: ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第2番 イ長調 BWV1015
公演概要
会場
コンサートホールATM
開催日
2016年10月9日[日]
チケット情報
料金
【全席指定】一般5,000円 ユース(25歳以下)1,500円
14:30開場・15:00開演
チケットの取り扱い
水戸芸術館エントランスホール・チケットカウンター水戸芸術館チケット予約センター 029-231-8000e+(イープラス)http://eplus.jp(PC・携帯)かわまた楽器店 029-226-0351ヤマハミュージックリテイリング水戸店 029-244-6661
ユースチケットについて
25歳以下の方が対象のお得なチケットです(未就学児不可)。 ご購入いただきましたご本人様のみご利用いただけます。 ご利用にあたっては、年齢を証明するものが必要となります。取り扱いは水戸芸術館のみとなります。
お問合せ
水戸芸術館(代表)TEL:029-227-8111
【主催】
公益財団法人 水戸市芸術振興財団
出演者プロフィール

(c)Detlev Schneider
イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)
Isabelle Faust, Violin
近年ヨーロッパで活躍の目覚しい音楽家の1人で、その並外れたテクニックと洗練された音楽性で、聴衆および専門家の間で非常に高い評価を獲得している。
クリストフ・ポッペンとデネス・ジグモンディに師事。1987年レオポルド・モーツァルト・コンクール、1993年パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクール優勝。
これまでに、ルツェルン祝祭管弦楽団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団をはじめ、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、バイエルン放送交響楽団、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団、パリ管弦楽団、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、ボストン交響楽団、ケルンWDR交響楽団、BBC交響楽団、マーラー室内管弦楽団、ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団等と共演している。指揮者ではクラウディオ・アバド、マリス・ヤンソンス、ダニエル・ハーディング、フランツ・ブリュッヘン等と定期的に共演している。
古楽器からモダンまであらゆる演奏スタイルを確立しており、そのレパートリーはバッハからリゲティ、メシアン、ジョリヴェといった前衛的作品まで様々な時代の作品を網羅している。
室内楽演奏家としても数々の音楽祭に出演し、アレクサンドル・メルニコフ、ラルス・フォークト、クリスティアン・テツラフ、タベア・ツィンマーマン、ボリス・ペルガメンシコフ、スティーヴン・イッサーリス、クレメンス・ハーゲン等と共演している。
CDはハルモニア・ムンディより、バッハ:無伴奏ソナタ&パルティータ、ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集(ピアノ:メルニコフ)、ブラームス:ヴァイオリン協奏曲(ハーディング指揮マーラー室内管)、バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第1番&第2番(ハーディング指揮スウェーデン放響)、シューマン:ヴァイオリン協奏曲&ピアノ三重奏曲第3番(エラス=カサド指揮フライブルク・バロック・オーケストラ、チェロ:ケラス、ピアノ:メルニコフ)など多数リリース。数多くの賞を受賞している。
使用楽器は、ヤコブ・シュタイナー(17世紀中頃製)。

(c)Marco Borggreve
クリスティアン・ベザイデンホウト(チェンバロ)
Kristian Bezuidenhout, Harpsichord
1979年、南アフリカに生まれる。オーストラリアで勉強を始め、イーストマン音楽学校を最優秀の成績で卒業し、現在はロンドン在住。レベッカ・ペニーズにモダン・ピアノを習った後、アーサー・ハースにチェンバロ、マルコム・ビルソンにフォルテピアノ、ポール・オデットに通奏低音を師事。この間に、アメリカとヨーロッパでバロック・オペラ公演の通奏低音奏者として多くの経験を積む。2001年、21歳でブルージュ国際古楽コンクールの第1位と聴衆賞を獲得し、国際的に知られるようになった。
フライブルク・バロック・オーケストラ、シャンゼリゼ管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、コンチェルト・ケルン、ヨーロッパ室内管弦楽団とコレギウム・ヴォカーレといった世界の主要アンサンブルに頻繁にゲスト出演している。また、フィリップ・ヘレヴェッヘ、フランツ・ブリュッヘン、クリストファー・ホグウッド、マーク・パドモア、ジャン=ギアン・ケラス、イザベル・ファウストなどの著名なアーティストとたびたび共演している。
現在は、協奏曲、リサイタル、室内楽公演に時間を割いており、バルセロナ、ボストン、ブリュージュ、インスブルック、サンクトペテルブルク、ヴェネツィア、ユトレヒトの古楽音楽祭や、ショパン・フェスティヴァル、ブレーメン音楽祭、タングルウッド音楽祭、モーストリー・モーツァルト・フェスティヴァル、そしてベルリンとケルンのフィルハーモニー、シャンゼリゼ劇場、ウィーン・コンツェルトハウス、ウィグモア・ホール、カーネギー・ホールなどの世界的に知られるコンサートホールに出演している。
CDは2009年からハルモニア・ムンディと長期契約を結び、ペトラ・ミュレヤンスとのモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ集、モーツァルトの鍵盤楽器全作品集(第1集~第7集)などをリリースし、エディソン賞、ドイツ・レコード批評家賞、エコー・クラシック賞など数多く受賞。2013年にはグラモフォン誌の「アーティスト・オヴ・ジ・イヤー」にノミネートされた。