
コンサートホール ATMCONCERT HALL ATM
- 音楽
イエルーン・ベルワルツ(Tp) & クリスチャン・シュミット(Org)
デュオ・リサイタル
2018年9月10日[月]
©Kousaku Nakagawa
©Uwe Arens
トランペットとオルガンによる
華麗で神聖な音の織物
多彩な音のパレットを持ち、オーケストラにも匹敵する音宇宙を表現するパイプオルガン。その輝かしさから神性を纏い、聴く者を鼓舞してきたトランペット。この2つの楽器の出逢いは、ヨーロッパの教会で、遥か中世の時代にまで遡る。
それから千年以上の時を超えて、今秋、私たちはこの伝統の組合せによる音楽に耳を傾ける。案内人は、バロックから現代作品まで広範なレパートリーを携え国際的に活躍するイエルーン・ベルワルツとサイモン・ラトルに認められベルリン・フィルとの共演も果たしたクリスチャン・シュミット。
2人が用意したプログラムは「バロックとモダン(現代)」。バロック・プログラムとして選ばれたのはヴィヴィアーニ、マルチェッロ、マルティーニ、ヴィヴァルディという4人のイタリア人作曲家の作品とバロック音楽の金字塔を打ち立てたJ.S.バッハの傑作だ。一方のモダン・プログラムには、今日ヨーロッパで絶大な支持を集める細川俊夫、その細川も敬愛する武満徹、チェコの作曲家で中世やルネサンス等の擬古体の書法を好むペトル・エベンの作品が取り上げられる。
ベルワルツとシュミットが、バロックとモダンいう2つの時代を往き来しながら、華麗で神聖な音の織物を創り上げる。
【出演】
イエルーン・ベルワルツ(トランペット)
クリスチャン・シュミット(オルガン)
【曲目】
G. B. ヴィヴィアーニ:トランペットとオルガンのためのソナタ第1番 ハ短調
細川俊夫:オルガンのための〈雲景〉
A. マルチェッロ:トランペット協奏曲 ニ短調
P. エベン:〈聖書に基づく4つのダンス〉より IV. カナの婚礼
〈シャガールの窓〉より IV.レヴィ-金の窓
G. B. マルティーニ:トランペットとオルガンのためのトッカータ
武満徹:径(みち)――ヴィトルド・ルトスワフスキの追憶に――
J. S. バッハ:いと高きところでは、神にのみ栄光あれ BWV662
細川俊夫:トランペットのための〈エチュード〉(日本初演)
J.S. バッハ:トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
協奏曲 ニ長調 BWV972
(原曲/ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 RV230)
公演概要
会場
エントランスホール
開催日
2018年9月10日[月]
チケット情報
料金
【全席指定】一般席 3,500円 ユース(25歳以下) 1,000円
18:30開場 19:00開演
※当日は休館日ですが17:00に開館します。
チケットの取り扱い
水戸芸術館(9:30~18:00/月曜休館)・エントランスホール内チケットカウンター・水戸芸術館チケット予約センター TEL 029-231-8000・ウェブ予約 https://www.arttowermito.or.jp/tickets/ticket.html
e+(イープラス)http://eplus.jp(PC・携帯)かわまた楽器店 TEL 029-226-0351ヤマハミュージックリテイリング水戸店 TEL 029-244-6661(店頭販売のみ)
お問合せ
水戸芸術館(代表)TEL:029-227-8111
【主催】
公益財団法人 水戸市芸術振興財団
プロフィール

©Pater Kallo
イエルーン・ベルワルツ Jeroen Berwaerts
トランペット Trumpet
1975年生まれ、ベルギー出身。カールスルーエ音楽大学で、ラインホルト・フリードリヒに師事。突出した技術的能力と繊細な音楽性は多くの称賛を受け、レパートリーはバロックから現代音楽、ジャズに至るまでの様々な時代や様式の作品を含んでいる。シュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭ほか、各国の国際的音楽祭に招待されている。2013年、東京のサントリーホールで、準・メルクル指揮東京フィルハーモニー管弦楽団と共に細川俊夫のトランペット協奏曲〈霧の中で〉の世界初演を行う。モーリス・アンドレ・コンクール、ヨーロッパの若きトランぺッター・コンクール、プラハの春国際音楽コンクールで上位入賞など受賞歴は多い。1999年よりハンブルク北ドイツ放送交響楽団首席奏者を務める(2014年7月まで在籍)。2008年よりハノーファー音楽大学教授。2012年、ピアニストのアレクサンドル・メルニコフと、テオドール・クレンツィス指揮マーラーチェンバーオーケストラによるショスタコーヴィチ〈ピアノ協奏曲第1番〉の録音にトランペット・ソロ奏者として参加。2015年、NHK「クラシック倶楽部」に登場。2018年1月、ブラスアンサンブル・ゼロとの共演CD「三文オペラ」が日本アコースティックレコーズからリリース。

©Uwe Arens
クリスチャン・シュミット Christian Schmitt
オルガン Organ
1976年生まれ。ザール音楽大学で教会音楽およびオルガン演奏を学ぶ。さらにザールラント大学で音楽学とカトリック神学も学んだ。第4回武蔵野市国際オルガンコンクール委嘱課題曲優秀演奏賞(細川俊夫作曲作品)受賞(2000年)、ドイツ音楽コンクール(2001年)で入賞するなど、コンクールでの実績も数多い。今までにベルリン放送交響楽団、シュトゥットガルト放送交響楽団等のオーケストラ、ザルツブルク音楽祭等の音楽祭、チューリッヒ・トーンハレ、ベルリン・フィルハーモニーおよびコンツェルトハウス、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス等の演奏会会場で演奏。2014年よりバンベルク交響楽団の首席オルガン奏者を務める。現在はバッハ・アカデミー・シュトゥットガルト、ザール音楽大学などで教鞭を取っている。今までにサイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とブリテン〈戦争レクイエム〉等で共演、ケルンWDR交響楽団(山田和樹指揮)、マグダレーナ・コジェナーとの共演のほか、多数の録音がある。2017年バンベルク交響楽団演奏による細川俊夫作曲オルガン協奏曲〈抱擁〉をソリストとして世界初演。HP:https://www.christianschmitt.info