
コンサートホール ATMCONCERT HALL ATM
- 音楽
児玉 桃 ―ドビュッシーをとりまくピアノ音楽のシリーズ―
第1回「ドビュッシーとフランス古典音楽」
2012年3月3日[土]
2012年に生誕150年を迎えるフランスの大作曲家クロード・ドビュッシー(1862~1918)を題材にした全4回の新シリーズが始まります。
西洋音楽史の重要な転換点に位置するドビュッシーは、みずからの鋭い感覚と自由を求める精神にしたがい、それまでの機能和声を軸とする音楽から距離を置き、新しい音楽の扉を開きました。私たちの中にねむっていた感覚を呼び覚まし、想像力を詩的に喚起する、色彩感に溢れた音楽――そんなドビュッシーの音楽を、彼をとりまく様々な作曲家の音楽と対置させながら、より深く味わってみませんか。
ご案内役は、日本を代表するピアニストの一人、児玉桃。パリを拠点に活躍している児玉桃は、ドビュッシーをはじめとするフランス音楽の演奏をとりわけ得意としています。その第一級の演奏と、ピアニストならではの視点による解説で、ドビュッシーの芸術の真髄を解き明かしていきます。
シリーズ初回は、ドビュッシーが深く尊敬していたフランス古典音楽のクープラン、ラモーの手によるクラヴサン曲と、ドビュッシーの〈ベルガマスク組曲〉、〈映像〉第1集とを組み合わせてお聴きいただきます。
【出演】児玉 桃(ピアノ、解説)
【曲目】
クープラン:クラヴサン曲集 から
空想にふける女/キタイロンの鐘/編物をする女たち/交差するメヌエット/
神秘的なバリケード/ティック・トック・ショック、またはオリーヴしぼり機
ラモー:新クラヴサン組曲 から
サラバンド/勝ち誇った女/無頓着/メヌエット/雌鶏/トリオレ/未開人
ドビュッシー:ベルガマスク組曲
ドビュッシー:映像 第1集
【アンコール曲】
ドビュッシー:子供の領分 から 第5曲〈小さな羊飼い〉
ドビュッシー:喜びの島
<シリーズ予定>
第1回「ドビュッシーとフランス古典音楽」=2012年3月3日[土]
第2回「ドビュッシーとショパン」=2012年11月3日[土]
第3回「ドビュッシーとラヴェル、ムソルグスキー」=2013年2月23日[土]
第4回「ドビュッシーとメシアン、武満徹」=2013年の予定
公演概要
会場
コンサートホールATM
開催日
2012年3月3日[土]
チケット情報
料金
【全席指定】3,000円
15:30開場 16:00開演
チケットの取り扱い
水戸芸術館エントランスホール・チケットカウンター
水戸芸術館チケット予約センター 029-231-8000
MUSIC SHOPかわまた 029-226-0351
ヤマハミュージック関東 029-244-6661
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード156-666)
CNプレイガイド 0570-08-9990
学生券のご案内
当日開演1時間前に残席がある場合、学生券(一律1,000円)を発売します。水戸芸術館エントランスホール・チケットカウンターのみの発売になります。ご購入の際、学生証の提示をお願いします。
お問合せ
水戸芸術館(代表)TEL:029-227-8111
【主催】
財団法人水戸市芸術振興財団

©Vincent Garnier
児玉 桃
ピアノ
バッハからメシアンを含む現代作品まで幅広いレパートリーと豊かな表現力を持つ国際的なピアニスト。
大阪に生まれ、1歳の時ヨーロッパに移る。13歳の時、最年少・最優秀でパリ国立音楽院に入学。故タチアナ・ニコライエワ、アンドラーシュ・シフ、マレイ・ペライア、ヴェラ・ゴルノスタエワに師事。1991年、ミュンヘン国際コンクールに最年少の19歳で最高位に輝く。
17歳でシャトレ座の「若手と大家」シリーズに抜擢され、ヴァイオリンの大家ジャン・ジャック・カントロフとの共演でパリ・デビュー。以降、ケント・ナガノ指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、小澤征爾指揮ボストン交響楽団など、世界のトップ・オーケストラと共演を重ねている。
また、チューリヒ・トーンハレ、ロンドン・ウィグモアホールなどヨーロッパ各地でリサイタルを行うほか、マールボロ、ルツェルン、ラ・フォル・ジュルネ、シュレスヴィッヒ・ホルシュタインなど、多くの国際音楽祭からも招かれている。2005年、ラ・ロック・ダンテロン音楽祭でのリサイタルは、「いままでに聴いたことのない、まさにショパンの芸術の神髄とも言えるほど熱狂的な演奏を披露・・・」(ル・モンド紙)と絶賛された。
2006年4月には準・メルクル指揮の北ドイツ放送交響楽団定期演奏会に出演し、細川俊夫の〈月夜の蓮〉世界初演とモーツァルトの協奏曲(K.488)を一夜に演奏。また、同年12月には小澤征爾指揮の水戸室内管弦楽団第67回定期演奏会にも出演し、同プログラムを演奏、いずれも高く評価された。2008年には、水戸室内管弦楽団の第3回ヨーロッパ公演でソリストを務めたほか、メシアン生誕100年を記念した5回にわたるシリーズ公演を行った。
CDはオクタヴィア・レコードより「ドビュッシー:impressions」「ショパン:ピアノ作品集」「メシアン:幼子イエスに注ぐ20のまなざし」「メシアン:鳥のカタログ」をリリース。
1994年度アリオン奨励賞、1997年第7回出光音楽賞、1999年第9回テレンス・ジャッド賞(英国)受賞。2007年メシアン国際コンクール審査員。2009年中島健蔵音楽賞および芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。パリ在住。