オルガン・レクチャーコンサート Vol.6
フランス・オルガン交響楽派から現代へコーディネーター:室住素子
2023年2月23日(木・祝) 18:30開場 19:00開演
オルガン・レクチャーも、いよいよ6回目。
前回のレクチャー(9/10)では、フランス古典派からロマン派へ、というテーマのもと、19世紀のオルガンの変革も大きく取り上げられました。ヴィオラやガンバといった弦楽器の音色が取り入れられ、強弱をつける装置も加わり、オルガンが一台でオーケストラのように演奏出来るようになったのでした。今回は、その交響曲を目指した「交響楽派」から始まり、その後いかに現代に至ったかを、指導的役割を担ったパリ音楽院を核として描き出します。梅干野さんは長くパリに留学され、2022年夏もフランスでフランク全曲をレコーディングなさいました。古い教会やパリ音楽院のオルガン、パリの街並みの映像に加えて、伝統を守りつつ新しい未来へ向かったパリのオルガン音楽について、素晴らしい演奏とお話でお伝えくださいます。
皆様のご来場を、心よりお待ちしております。
コーディネーター 室住素子
講師からのメッセージ
音楽や美術、建築やモードなど、あらゆるアートシーンを牽引するパリ。伝統と革新の妙なる調和を用いて世界の人々を魅了し続けています。オルガン音楽史においてもパリは常に流行の発信地といえましょう。今回は、パリを中心に活躍したオルガニストや教会、美しい街並みを巡りながら、フランク以降のフランス・オルガン作品をご紹介します。前半は、フランクから始まったオルガン交響楽派の変遷を。後半は、その後の新古典主義の流れや異国文化の影響を融合し、独自の色合いを紡いだ現代の作品をご紹介します。同時に、フォーレやメシアンなど、数多くの優れた音楽家を輩出してきたパリ国立高等音楽院の歴史や現状も覗いてみましょう。パリへとオルガン巡りの旅に出たくなるような、フランスのオルガン作品が放つ色彩豊かな音のパレットをお楽しみください。
梅干野安未
【講師・演奏】梅干野安未(オルガニスト)
【曲目】
ルフェビュール=ヴェリー:演奏会用ボレロ 作品166
フランク:《3つの作品》より〈英雄的作品〉
ヴィドール:オルガン交響曲第9番〈ゴシック〉作品70 より 第2楽章 アンダンテ・ソステヌート
ヴィエルヌ:《24の幻想曲集》より〈ヒンクリーの鐘〉作品55の6
J.アラン:鳴りっぱなしの2音による子守唄
デュリュフレ:アランの名による前奏曲とフーガ 作品7
メシアン:《栄光の御体》より 第6曲〈栄光の御体の喜びと明るさ〉
フローレンツ:黒人の子 作品17の1