オルガン・レクチャーコンサート Vol.8
ドイツ・オルガン音楽 〜19世紀から20世紀への流れ~コーディネーター:室住素子
2024年2月3日(土) 18:30開場 19:00開演
オルガンレクチャーシリーズは、2020年10月に幕を開け、楽器の紹介や曲の形式などを取り上げたあと、主としてドイツとフランスのオルガン音楽の流れを辿ってきました。優秀なオルガニストたちの豊富な情報量、わかりやすいお話、そしてスクリーンに映し出される演奏技術や珍しい写真や資料など、お楽しみいただけたのではないでしょうか。
今回はその8回目、いよいよ最終回です。19世紀から20世紀にかけて、ドイツのオルガン音楽がどのように変遷したか、この分野の第一人者、小林英之さんにお話と演奏をお願いしました。折りしも2023年は、レーガーの生誕150周年、ヒンデミットの没後60年のメモリアルイヤーです。聴く機会も増えそうな彼らの音楽が、どんな流れの中で生まれたのかを知る良い機会に、このレクチャーがなってくれる事を祈ります。皆様のお越しをお待ちしております。
コーディネーター 室住素子
講師からのメッセージ
今回は前回を受けて、ドイツの19世紀後半から現代までのオルガンとオルガン音楽の変化を、バッハ作品の一般への普及という点から眺めてみます。「オルガンは民族楽器だ」という人がいます。10世紀頃オルガンがキリスト教会に取り入れられて以降、主に西ヨーロッパの各地域での典礼や経済状況、人々の音色へのこだわりに応じて、それぞれ特徴あるオルガンが製作されてきました。19世紀中頃、バッハ作品の演奏という新しい課題を得て、オルガンがどのような影響を受けて変化していったのか、またその時代の作曲家たちのオルガンへの取り組みを、作品を通して振り返ります。また、20世紀後半から試みられている、従来とは全く異なる演奏法による音楽にも少し触れる予定です。
小林英之
【講師・演奏】小林英之(オルガニスト)
【曲目】
J.S. バッハ:前奏曲とフーガ ホ短調 BWV533
ラインベルガー:オルガン・ソナタ 第9番 変ロ長調 作品142より 第2楽章 ロマンツェ
レーガー:序奏とパッサカリア 二短調 作品番号なし
ヒンデミット:ソナタ 第1番
コラール「静かな喜び」による3つの作品
~ ボルネフェルト ~ ペッピング ~ ディストラー ~
レールンドルファー:コラール変奏曲〈ベツレヘムなるきよき御子に〉