『公文協アートキャラバン事業 劇場へ行こう3』参加事業クリスマス・プレゼント・コンサート2023企画・司会:池辺晋一郎
2023年12月23日(土) 15:30開場/16:00開演(18:50頃終演予定)
水戸出身で日本を代表する作曲家・池辺晋一郎の企画とお話しでお贈りする水戸芸術館の「クリスマス・プレゼント・コンサート」。今年は女声合唱、フルート、ピアノ&ドラムス、声楽の豪華な演奏家たちを迎え、聖夜を華やかに彩ります。毎年恒例のクリスマス・プレゼント・コーナーもお楽しみに!
【出演】池辺晋一郎(企画・お話)、茨城キリスト教学園中学校高等学校コーラス部、赤津邦子(指揮)、井上修(ピアノ)、高木綾子(フルート)、坂野伊都子(ピアノ)、OBSESSION[三舩優子(ピアノ)、堀越 彰(ドラムス)]、嘉目真木子(ソプラノ)、澤原行正(テノール)、髙田恵子(ピアノ)
1st Stage 爽やかな女声合唱でミサ曲を
◎茨城キリスト教学園中学校高等学校コーラス部、赤津邦子(指揮)、井上修(ピアノ)
オルバーン:〈ミサ曲 第6番〉 より
“キリエ“、“グローリア”、“サンクトゥス - ベネディクトゥス“
今年のクリスマス・プレゼント・コンサートは創立75周年を迎えた茨城キリスト教学園から、中学校高等学校コーラス部を迎えて幕開けです。朝は讃美歌を歌う礼拝から始まるというこの学園。昨年度、中学校は全日本合唱コンクール全国大会で金賞受賞、高校は関東ヴォーカルコンテストで金賞受賞という、近年活躍が目覚ましいコーラス部です。今回は1947年ルーマニア生まれのオルバーン作曲〈ミサ曲 第6番〉から3曲を披露。ラテン語のミサ通常文を歌詞としていながらも、古典のミサ曲のイメージとは一線を画す軽やかな曲調が印象的な女声合唱曲です。フレッシュなコーラスが、ホールに爽やかな風を吹かせます。
2nd Stage ロマンティックで情熱的! フルートの魅力
◎高木綾子(フルート)、坂野伊都子(ピアノ)
ドヴォルザーク:4つのロマンティックな小品 作品75 より 第1曲、第3曲
ファリャ:スペイン舞曲 第1番
クララ・シューマン:3つのロマンス 作品22
ブラームス:5つの歌曲 作品105 より 第1曲“歌の調べのように”
次は、国内外の名だたるコンクールで優勝・入賞を重ね、日本を代表するフルーティストの1人として第一線で活躍する高木綾子さんのステージ。今回お聴きいただく4曲は、もともとヴァイオリンや歌などのために書かれた曲でありながら、どれもフルートという楽器の魅力を存分に感じさせる名曲です。ドヴォルザーク、クララ・シューマン、ブラームスの作品ではまるで心から湧き上がる歌を聴いているかのようなロマンティックな旋律美を、ファリャの〈スペイン舞曲〉では熱を帯びた低音と華やかな技巧で、燃え盛るようなアンダルシアの情熱を伝えます。ピアノはこれまで高木さんと数多くのステージを共にし、心通わす存在である坂野伊都子さん。フルートの甘美な音色と鮮やかな技巧に、心奪われるひとときとなることでしょう。
★クリスマス・プレゼント・コーナー
毎年大好評! クリスマス・プレゼントが当たる抽選会です。皆様の座席番号でくじ引きを行います。
3rd Stage しなやかに、軽やかに― ピアノ&ドラムス 異色のデュオ
◎OBSESSION[オブセッション]
三舩優子(ピアノ)、堀越 彰(ドラムス&パーカッション)
J.S.バッハ:主よ、人の望みの喜びよ
ラフマニノフ:前奏曲〈鐘〉〜 パガニーニの主題による狂詩曲 作品43より 第17、18変奏
ガーシュウィン:ラプソディー・イン・ブルー(OBSESSIONバージョン)
ジュリアード音楽院で研鑽を積みニューヨークで活躍、現在は日本を拠点に活躍するピアニスト三舩優子さんと、「山下洋輔ニュートリオ」でデビュー後、ジャズのみならず邦楽や民俗音楽とのコラボレーションでも注目を集めるドラマー堀越 彰さんのデュオ「OBSESSION」。クラシックピアノにドラムスという他に類を見ない組み合わせでありながら作品の魅力を引き出すことに成功している演奏は、絶妙な感性を持つ2人だからこそ成せる業といえるでしょう。プログラムはバッハから20世紀の作品まで幅広く、特に〈ラプソディー・イン・ブルー〉はこの日しか聴けないスペシャルバージョン。水戸に親戚が多くお住まいだという三舩さんもこの日を楽しみにしているとのこと。しなやかに、軽やかに、名曲に新たな命を吹き込む「OBSESSION」のステージ、お楽しみに!
4th Stage ソプラノ&テノール 高らかに愛を歌う
◎嘉目真木子(ソプラノ)、澤原行正(テノール)、髙田恵子(ピアノ)
バーリン:ホワイト・クリスマス[二重唱]
ヴェルディ:オペラ《ラ・トラヴィアータ(椿姫)》より“乾杯の歌”[二重唱]
プーランク:愛の小径[ソプラノ]
レハール:オペレッタ《微笑みの国》より“君は我が心のすべて”[テノール]
グノー:オペラ《ロメオとジュリエット》より“愛らしい天使よ”[二重唱]
コンサートを締めくくるのは、出会いと別れ、期待や感傷…さまざまな形の愛をつづった歌のステージ。嘉目真木子さんは我が国を代表するプリマドンナの1人としてオペラの大舞台に立つ傍ら、歌曲やリサイタルでの細やかな表現で定評があるソプラノ。澤原行正さんは輝かしい声を持つ若手テノールで、今年の「セイジ・オザワ松本フェスティバル」のオペラ《ラ・ボエーム》ではロドルフォ役に抜擢されるなど、これからの活躍にも注目が集まっています。このステージはクリスマスの定番〈ホワイト・クリスマス〉の二重唱に始まり、オペラやオペレッタ、劇の中の様々な「愛」にまつわる歌をお届け。歌手からの厚い信頼を得、2020年のこのコンサートでも声楽ステージに出演した髙田恵子さんのピアノとともに、心震える愛の歌をご堪能ください。
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© 東京オペラシティ文化財団 撮影:武藤章
池辺晋一郎
Shin-ichiro Ikebe, Produce & Talk
企画・おはなし
プロフィール
1943年水戸市生まれ。67年東京藝術大学卒業。71年同大学院修了。池内友次郎、矢代秋雄、三善晃、島岡譲に師事。66年日本音楽コンクール第1位。同年音楽之友社室内楽曲作曲コンクール第1位。1968年音楽之友社賞。以後ザルツブルクTVオペラ祭優秀賞、イタリア放送協会賞3度、国際エミー賞、芸術祭優秀賞4度、尾高賞3度、毎日映画コンクール音楽賞3度、日本アカデミー賞優秀音楽賞9度(内、3度最優秀賞)などを受賞。97年NHK交響楽団・有馬賞。2002年放送文化賞。04年紫綬褒章。08年茨城県特別功績者。18年文化功労者、JXTG音楽賞。19年水戸市文化栄誉賞。22年旭日中綬章。
交響曲第1~11番、オペラ《死神》《鹿鳴館》をはじめ、多分野にわたり多くの作品を手がけ、映画「影武者」、「うなぎ」、TV「八代将軍吉宗」、「元禄繚乱」などの音楽も担当。また随筆集、対談集など著書も多い。1996年より13年間「N響アワー」の司会を担当。
現在、東京音楽大学名誉教授、東京オペラシティ文化財団ミュージック・ディレクター、石川県立音楽堂・洋楽監督、横浜みなとみらいホール前館長、せたがや文化財団音楽事業部音楽監督。水戸芸術館では音楽部門ミュージック・アドヴァイザーとして、「クリスマス・プレゼント・コンサート」、「池辺晋一郎の肖像」などの演奏会企画で好評を博している。
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茨城キリスト教学園中学校高等学校コーラス部
Ibaraki Christian Junior & Senior High School Chorus
プロフィール
学園の朝は讃美歌を歌う礼拝から始まります。茨城キリスト教学園はキリスト教の精神に基づく全人教育を目指して設立され、今年創立75年を迎えました。
コーラス部員はコンクールに出場するだけでなくオペレッタ(音楽劇)、クリスマス関連行事、番組・コンサート出演など、充実した日々を送っています。中学生の初々しい歌声と高校生の成長した深みのある歌声と、それぞれの良さを活かした歌唱表現を楽しんでいます。昨年度、中学校コーラス部は念願の全国大会出場を果たしました。
本日は憧れの水戸芸術館のステージでミサ曲を歌う機会をいただき、光栄に思っています。私達の歌声が皆さんの心に届くよう、精一杯歌います。
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赤津邦子
Kuniko Akatsu, Conductor
指揮
プロフィール
茨城県立水戸第二高等学校コーラス部を経て、東京学芸大学教育学部特別音楽科声楽専修卒業。声楽を中澤敏子、中村義春、坂上昌子に、指揮法を甲斐正雄に師事。茨城キリスト教学園中学校高等学校教諭。1991年に同中学校コーラス部を創部。同年よりコンクールへの出場を始め、同コーラス部を関東大会に導く。2016年からは同高校コーラス部の指導も始め、現在に至る。2022年第75回全日本合唱コンクール全国大会中学校の部にて金賞を受賞。
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井上修
Osamu Inoue, Piano
ピアノ
プロフィール
東京学芸大学卒業、東京学芸大学大学院修士課程修了。2006年より定期的に水戸芸術館においてピアノ・リサイタルを開催している。アンサンブルピアニストとしても様々な演奏会で共演し、合唱では現在ピアニストを務めるコーロ・ロミーが第40回全日本おかあさんコーラス全国大会ひまわり賞、茨城キリスト教学園中学校コーラス部が第75回全日本合唱コンクール全国大会金賞を受賞した。
尚美学園東京ミュージック&メディアアーツ尚美ディプロマコース声楽科でドイツリートクラスの演奏助手、茨城県立水戸第三高等学校音楽科非常勤講師、常磐短期大学非常勤講師を経て、現在は作新学院大学女子短期大学部にて准教授、茨城キリスト教大学にて非常勤講師を務める。
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高木綾子
Ayako Takagi, Flute
フルート
プロフィール
確かなテクニックと、個性溢れる音色、ジャンルを超えた音楽性で、注目を集める実力派フルート奏者である。3歳よりピアノ、8歳よりフルートを始める。東京芸術大学付属高校、東京芸術大学を経て、同大学院修了。日本管打楽器コンクール第1位、日本音楽コンクール第1位、新日鐵音楽賞、ジャン=ピエール・ランパル国際フルートコンクール第3位、神戸国際フルートコンクール第3位など多数の受賞歴を誇る。
これまでに国内主要オーケストラとの共演はもとより、新イタリア合奏団、シュトゥットガルト室内管、サンクトペテルブルク響、パリ室内管と共演。パリ室内管との共演で、パリデビューも果たしている。CD録音も活発に行っており、2000年3月にCDデビューし、以降多数リリース。
現在、東京芸術大学准教授、洗足学園音楽大学客員教授、日本大学芸術学部、武蔵野音楽大学、桐朋学園大学の非常勤講師として後進の指導にもあたっている。
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坂野伊都子
Itsuko Sakano, Piano
ピアノ
プロフィール
京都府出身。国立音楽大学ピアノ科を首席で卒業、武岡賞受賞。NTTドコモ奨学生に選ばれる。桃華楽堂新人演奏会にて御前演奏を行う。桐朋学園大学ソリストディプロマコースにて研鑽を積む。第69回日本音楽コンクール第2位、第7回「Trio di Trieste」国際室内楽コンクール(イタリア)デュオ最高位受賞等、数々の国内外のコンクールで受賞。また、室内楽、伴奏でも活動を広げ、NHK-FM、宮崎国際音楽祭、軽井沢国際音楽祭等、様々な室内楽プロジェクトにも積極的に参加。現在は国立音楽大学附属高等学校にて後進の指導にもあたる。
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OBSESSION
Yuko Mifune, Piano & Akira Horikoshi, Drums&Percussion
三舩優子(ピアノ)、堀越 彰(ドラムス&パーカッション)
プロフィール
ジュリアード音楽院卒業、国際的に活躍する日本が誇るクラシックピアニスト三舩優子と、山下洋輔ニュートリオで鮮烈デビュー、以後30ヵ国以上の海外公演を経験し、独自のスタイルで様々なジャンルを凌駕するドラマー堀越 彰によって2014年に結成されたOBSESSION。クラシックピアノとドラムのアンサンブルが化学反応を起こし、耳馴染みのあるクラシックの名曲に「高揚感」と「疾走感」という命が吹き込まれ新しい風を起こした、世界でも稀なデュオ。今までに二枚のアルバムを発売、レコード藝術にて特選盤となり大きな反響を呼び、 以後全国各地でコンサートはもとより、オーケストラとの共演、海外公演(インドネシア、シンガポール)、Kidsワークショップ、アウトリーチ、チャリティーコンサートなど幅広く活躍、ジャンルを越えたファン層を広げている。
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© T.Tairadate
嘉目真木子
Makiko Yoshime, Soprano
ソプラノ
プロフィール
国立音楽大学大学院及び二期会オペラ研修所修了後、文化庁派遣新進芸術家海外研修員としてフィレンツェ及びミュンヘンで研鑽を積む。二期会《魔笛》パミーナでの本格的オペラデビュー以降、《フィガロの結婚》スザンナ、《パリアッチ(道化師)》ネッダ、《こうもり》ロザリンデなど立て続けに主要な役を演じて注目を集める。《金閣寺》では二期会公演のみならず、フランス初演となる国立ラン歌劇場公演にて欧州デビュー。その他日生劇場《コジ・ファン・トゥッテ》フィオルディリージ、共同制作オペラ《カルメン》ミカエラなど数々演じ、「NHKニューイヤーオペラコンサート」にも度々出演。コンサートでも主要オーケストラと〈第九〉をはじめハイドン〈四季〉、フォーレ〈レクイエム〉等で共演。またトッパンホール主催によるリサイタルでは北村朋幹との共演により足掛け4年計3種のプログラムで新境地を拓いた・17年デビューCD「My favorite songs~わたしのお気に入り」をリリース。二期会会員。
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澤原行正
Takamasa Sawahara, Tenor
テノール
プロフィール
愛媛大学、東京藝術大学卒業。同大学院修士課程及び、桐朋学園大学大学院博士課程修了。博士号(音楽)取得。二期会オペラ研修所修了。これまでオペラでは、二期会《セルセ》でタイトルロールを演じた他、《ファルスタッフ》カイウス、《魔笛》僧侶Ⅱ、《こうもり》アルフレード等を演じており、今夏「セイジ・オザワ松本フェスティバル」での《ラ・ボエーム》ではロドルフォで喝采を浴びている。この他にも神奈川県民ホール主催のオペラ公演や日生劇場でも出演を重ねている。コンサートでも、バッハ〈マニフィカト〉、ヘンデル〈メサイア〉、モーツァルト〈レクイエム〉、プッチーニ〈グローリア・ミサ〉等の宗教曲や、ベートーヴェン〈第九〉、オルフ〈カルミナ・ブラーナ〉等のソリストを務める。日本歌曲のコンサートや大野和士主催の慰問コンサートへの参加、日生劇場《ランメルモールのルチア》のプログラムノートの執筆など、その活動は多岐に渡る。二期会会員。
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髙田恵子
Keiko Takata, Piano
ピアノ
プロフィール
桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学音楽学部演奏学科を経て、同大学研究科を修了。第14回日本モーツァルト音楽コンクール奨励賞。第8回チェコ音楽コンクール第2位。現在、桐朋学園大学声楽部会の嘱託演奏員、二期会オペラ研修所、日本声楽家協会ピアニスト。2019年オクタヴィア・レコードよりソロアルバム 「ピアノは歌う~もしも詩(うた)がなかったら~」をリリース。また、「うたうたう 信長貴富歌曲集」「私の歌 宮本益光歌曲集」「“白鳥の歌”四題」MSJ「バスティアンとバスティエンヌ」 ハンサム四兄弟「HOME」のCDでピアノを担当。
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