チケット

【重要なお知らせ】

専属楽団
コンサートホール ATM

新ダヴィッド同盟について

2010年、吉田秀和・初代水戸芸術館館長の命名により同館の専属楽団として結成。
メンバーは、日本を代表するヴァイオリニストの一人、庄司紗矢香を中心に、庄司の呼びかけで集まった気心知れた音楽仲間たち。みな世界各地から水戸に集まり、密度の濃いリハーサルを徹底的に行ってから演奏会に臨んでいる。
「ダヴィッド同盟」は、ドイツ・ロマン派の大作曲家ローベルト・シューマンが夢想した芸術グループ。異教徒ペリシテ人を知と勇気で撃退した旧約聖書の登場人物ダヴィデ(ダヴィッド)にちなみ、俗物に対抗し、新しい音楽の理想を打ち立てようとする気概がこめられている。時を経て21世紀、「新ダヴィッド同盟」は次代を担う演奏家たちが中心となり、シューマンの音楽的理念に共鳴して結成された。
現在、わが国で考えられる最高の顔ぶれの奏者たちによる理想的な音楽表現に、大きな注目と期待が集まっている。

メンバー紹介

© Laura Stevens

庄司紗矢香Sayaka Shoji

  • ヴァイオリン

「絶大なスタミナと何事にもひるまない精神、希有な音楽家」とグラモフォン誌に評された庄司紗矢香は、近年BBCプロムスへのデビュー、シャニ指揮イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団、ロウヴァリ指揮フィルハーモニア管弦楽団との共演、パリ・フィルハーモニーでのバッハとバルトークのソロ作品の演奏などでさらなる注目を集めている。室内楽では、ジャンルカ・カシオーリとの15年間にわたるコラボレーションに加え、モディリアーニ四重奏団、ベンジャミン・グローヴナー、ベアトリーチェ・ラナ、キアン・ソルタニ、スティーヴン・イッサーリス等と共演している。レコーディングにも熱心に取り組み、カシオーリとの「モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ集」はすでに2枚リリースされている。1999年にパガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールで最年少および日本人として初めて優勝。2010年芸術選奨新人賞、2016年毎日芸術賞を受賞。使用楽器は上野製薬株式会社より貸与された1729年製ストラディヴァリウス“レカミエ(Recamier)”。

©Marco Borggreve

磯村和英Kazuhide Isomura

  • ヴィオラ

桐朋学園でヴァイオリンをジャンヌ・イスナール、小林健次、室内楽を齋藤秀雄に学び、1968年よりニューヨークのジュリアード音楽院に於いて、ヴァイオリンをイヴァン・ガラミアン、ヴィオラをウォルター・トランプラー、室内楽をロバート・マン、ラファエル・ヒリヤーに学ぶ。1969年秋、桐朋、ジュリアードを通じての仲間とともに東京クヮルテットを結成。1970年、ミュンヘン国際音楽コンクール弦楽四重奏部門で1位となり、国際的な注目を集めた。同年秋に、ニューヨークでデビューリサイタルを行う。以後、クヮルテットと共に44年にわたり、ニューヨークを拠点に世界各地で演奏活動を続けた。室内楽の指導には長年積極的に取り組み、イエール大学で教鞭をとる他、アメリカ、ヨーロッパ、日本で数多くの室内楽講座を行う。2013年外務大臣表彰、2014年アメリカン・ヴィオラ・ソサエティーよりキャリア・アチーヴメント賞を授与された。現在、桐朋学園特命教授、サントリーホール室内楽アカデミーのファカルティを務める。

北村陽Yo Kitamura

  • チェロ

2023、24年にブラームス国際コンクール、エネスク国際コンクール、カザルス国際賞と3つの国際コンクールで優勝し、イギリスの専門誌『The Strad』において「卓越した音楽的才能の持ち主」と評される。日本音楽コンクールでは第1位と増沢賞をはじめ5つの賞を受賞。2017年、若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクールにおいて満場一致の優勝。9歳でオーケストラと初共演し、以降国内外多数のオーケストラと共演。出光音楽賞、齋藤秀雄メモリアル基金賞、ホテルオークラ音楽賞、アリオン音楽賞など立て続けに受賞し、その躍進ぶりは将来を嘱望させるものがある。現在、ベルリン芸術大学にてイェンス=ペーター・マインツ、桐朋学園大学ソリスト・ディプロマ・コースにて特待生として堤剛に師事。これまでに山崎伸子、室内楽を磯村和英に師事。第52回江副記念リクルート財団、ローム ミュージック ファンデーション奨学生。使用楽器は上野製薬株式会社より貸与された1668年製カッシーニ。

© Takehiro Goto

小菅 優Yu Kosuge

  • ピアノ

9歳より演奏活動を開始し、2005年カーネギーホールで、翌2006年にはザルツブルク音楽祭でそれぞれリサイタル・デビュー。ドミトリエフ、デュトワ、小澤征爾、ノリントン、オラモ、ノットらの指揮でベルリン響、フランクフルト放送響、シュトゥットガルト放送響、BBC響、NDRエルプフィルなどと共演。2010年ザルツブルク音楽祭で、ポゴレリッチの代役としてヘレヴェッヘ指揮カメラータ・ザルツブルクと共演。2010年より2015年3月まで、東京、大阪でベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏会(全8回)を行った。録音は、ソニーから発売している「ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ全集」、小澤征爾指揮水戸室内管弦楽団との「メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲第1番他」をはじめ数多い。第13回新日鉄音楽賞、第17回出光音楽賞などを受賞。2014年に第64回芸術選奨音楽部門文部科学大臣新人賞、2017年第48回サントリー音楽賞受賞。2023年よりピアノ・ソナタに焦点をあてた新プロジェクト“ソナタ・シリーズ”を始動。