
ACM劇場ACM THEATRE
- 公演
<女優の語る日本文学3>若村麻由美の語る
「岡本かの子」岡本太郎生誕100年記念事業
2011年12月4日[日]

「母の死にあって、父と息子のあいだに、このような美しい手紙の往復を見た例は多くあるまい。」―川端康成による『母の手紙』序文より
好評の<女優の語る日本文学>シリーズ第3弾は、画家・岡本太郎の母で、作家岡本かの子の物語を、女優・若村麻由美が語ります。作家自らが作品の創造過程を綴った小説『雛妓』、岡本一平・かの子・太郎一家が交わした手紙を収めた『母の手紙』の2作品をお楽しみいただきます。岡本太郎生誕100年にあたる今年、太郎に多大な影響を与えた岡本かの子の文学の世界をご堪能ください。
★本公演は岡本太郎生誕100年記念事業に参加しています。
岡本太郎生誕100年記念事業公式サイトは≫こちら
開催情報
会場
ACM劇場
開催日
2011年12月4日[日]
演出
笠井賢一
出演
若村麻由美、本郷弦
演奏
橘政愛(パーカッション)
衣裳
細田ひな子
特別協力
財団法人岡本太郎記念現代芸術振興財団
チケット情報
料金
【全席指定】S席4,000円、A席3,500円、B席2,500円
お問合せ
水戸芸術館(代表)TEL:029-227-8111
【主催】
財団法人水戸市芸術振興財団
プロフィール

出演◎若村麻由美
東京都出身。NHK連続テレビ小説「はっさい先生」の主演に選ばれデビュー。エランドール新人賞受賞後、紀伊國屋演劇賞個人賞、日本アカデミー賞優秀助演女優賞、ギャラクシー個人賞他を受賞。舞台、映画、テレビで活躍。舞台『シラノ』『リア王』『テレ―ズ・ラカン』『カリギュラ』『マクベス』『若村麻由美の劇世界』他『ラヴレターズ』をきっかけに『老妓抄』『向田邦子名作劇場』などリーディングに取り組む。映画「月光の夏」「金融腐蝕列島~呪縛」「蒼き狼~地果て海尽きるまで」他。ドラマ「篤姫」「リバウンド」「パンドラⅢ」「科捜研の女」「張込み」他多数。

出演◎本郷弦
東京都出身。1994年無名塾入塾。以後、無名塾の作品を中心に出演。出演作には『ドン・キホーテ』『マクベス』『炎の人』(以上無名塾)など。

岡本かの子
明治22年3月1日、二子玉川在の旧家・大貫家の長女として生まれる。明治43年夏、岡本一平と結婚、翌年2月26日、長男太郎が生まれる。初め、与謝野晶子らの「明星」派の歌人として文学的出発をしたが、一平との夫婦の危機に際して大乗仏教に光明をみいだし、仏教家としても知られる。晩年、夫・一平の手厚い庇護のもとに小説修行を重ね、昭和11年『鶴は病みき』によって文壇にデビュー。ひきつづき『母子叙情』『花は勁し』『金魚繚乱』『東海道五十三次』『老妓抄』など絢爛とした小説群をすい星のように発表したが、昭和14年2月18日、突然、燃えつきたかのように急逝した。母かの子の、パリに学ぶ太郎への切なる思いは『母子叙情』をはじめ、短歌、詩編に強くあらわれていて、今なお多くの人々の胸を打つものがある。

演出◎笠井賢一
アトリエ花習代表
1949年生まれ。
今尾哲也氏(歌舞伎研究)に師事。歌舞伎俳優八世坂東三津五郎秘書として著作の助手を務める。劇作、演出家として古典と現代をつなぐ演劇活動を、能狂言役者や歌舞伎役者、現代劇の役者たちと続ける。「古事記」から「源氏物語」「平家物語」、近松門左衛門、宮澤賢治、新作能まで幅広く演出。最近の仕事では「三酔人夢中酔吟」、「古事記」、「今様 小栗判官照手姫」で橘、設楽の演奏家と共に新しい劇場音楽の創生を目指す。
水戸芸術館では多田富雄作新作能「花供養」シテ梅若玄祥、語り真野響子を演出した。
岡本太郎作梵鐘『歓喜』がやってくる!

岡本太郎作 梵鐘『歓喜』1965年
本公演では、岡本太郎作梵鐘『歓喜』を、岡本一家の3人の家族への思いとともに、打ち鳴らします。
「芸術は爆発だ!」のテレビコマーシャルでも有名な、梵鐘『歓喜』は愛知県久国寺住職の依頼により製作されました。本公演で使用する梵鐘は、久国寺の梵鐘の1/8の大きさで、5つある試作品のうちのひとつです。独特の形をしたこの梵鐘には34本の角が生えていますが、よく見ると、鐘の本体の上部には人間のレリーフが施されており、この角が人間の手足が突き出たものであることがわかります。岡本太郎はこの梵鐘について、「打ち鳴らす音色は、よろこび、悲しみ、苦痛、うめき声。それらが言いようのない振幅で響きわたる」と述べています。
特別協力:財団法人岡本太郎記念現代芸術財団