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【重要なお知らせ】

ACM劇場ACM THEATRE

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平成26年度優秀映画鑑賞推進事業日本映画が好き2015

2015年2月21日[土]〜2015年2月22日[日] 

新旧さまざまな日本映画の名作をお届けしている「日本映画が好き」。今回は70~80年代に生まれた珠玉の4作品に加え、俳優やテレビ司会者として活躍されている愛川欽也さんの監督&出演作を特別上映いたします。


<放映作品>
『伊豆の踊子』1974年/東宝映画=ホリプロ
『野菊の墓』1981年/東映=サンミュージック
『時をかける少女』1983年/角川春樹事務所
『ぼくらの七日間戦争』1988年/角川春樹事務所

<特別上映>
『沓掛時次郎』2013年/(株)愛川企画室
『トラック野郎 天下御免』1976年/東映

開催情報

会場

ACM劇場

開催日

2015年2月21日[土]〜2015年2月22日[日] 

2月21日[土] 22日[日]
10:30
15:00 -

チケット取扱い

水戸芸術館エントランスホールチケットカウンター、または水戸芸術館チケット予約センター ℡:029-225-3555(9:30~18:00)

チケット情報

料金

【全席自由席】各日2作品:500円、特別上映2作品:1,000円[当日の出入り自由・全席自由]※入場整理番号付き(予約順)

お問合せ

水戸芸術館(代表)TEL:029-227-8111

21日

1974年/東宝映画=ホリプロ/カラー/82分

「伊豆の踊子」
監督:西河克己
出演:山口百恵、三浦友和、中山仁、佐藤友美 ほか

10:30~
青春小説の名作として知られる川端康成の同名作の映画化。田中絹代と大日方伝が主演した、五所平之助監督の松竹作品(1933)を第1回として、これまでに全部で6回映画化されている。踊り子を演じたのは、美空ひばり、鰐淵晴子、吉永小百合、内藤洋子らで、いずれもその時代の青春スターであった。本作の特徴は、五所作品と同じく、旅芸人たちの社会的な位置を明確にしている点にある。その視点はラストの印象的なストップモーションからも見てとることができるだろう。西河克己監督にとっては、1963年の吉永小百合主演作品に次いで2度目の映画化であった。山口百恵は1970年代のアイドル歌手で、絶大な人気を誇っていた。相手役となる一高生役は公募され、まだ無名だった三浦友和が抜擢された。この後二人は「百恵=友和」のゴールデンコンビとして12本の作品で共演し数々のヒット作を放ち、1970年代青春映画に大きな足跡を残すが、1980年に結婚。山口百恵は芸能界を引退した。

1981年/東映=サンミュージック/カラー/91分

「野菊の墓」
監督:澤井信一郎
出演:松田聖子、桑原正、島田正吾、加藤治子 ほか

13:00~
歌人として知られる伊藤左千夫の原作小説を、詩情豊かに描いた澤井信一郎監督の第1回監督作品。旧家のいとこ同士である民子と政夫、若い二人のほのかな恋と周囲の無理解による別れ、そして民子の死と続く哀切なこの物語は、1955年に木下恵介監督が回想形式に工夫をこらしたユニークな手法で映画化した『野菊の如き君なりき』が有名である。本作はその3回目の映画化だが、澤井監督は当時人気絶頂の松田聖子から「アイドル歌手」の雰囲気を見事にぬぐいさり、彼女の素顔の魅力を導きだしている。新人とは思えぬ円熟した演出力は、黙って嫁いでいく民子に無言で花を捧げる政夫という、いわば運命を受け入れる二人の姿をとらえた印象的な場面にもあらわれている。マキノ雅広監督の助監督を長くつとめ、情緒を重んじた巧みな演出には定評がある。

22日

1983年/角川春樹事務所/カラー/104分

「時をかける少女」
監督:大林宣彦
出演:原田知世、高柳良一、尾美としのり、津田ゆかり ほか

10:30~
1970年代後半の日本映画界に起きた最大の変化の一つに、出版界の老舗角川書店の映画製作への進出が挙げられる。複数のメディアを駆使した同社の宣伝手法は日本映画に旋風を巻き起こした。この映画でスクリーン・デビューを果たした原田知世は、角川映画の新人募集で選ばれてテレビドラマで一躍人気を獲得、この作品により薬師丸ひろ子と並ぶ角川のトップ・スターとなった。映画は、筒井康隆が書いた少年少女向けのSF小説を原作に、ある日突然時間を超える能力を身につけてしまった女子高校生の恋愛を描いている。大林宣彦監督は登場人物が時間を巻きもどす際に「コマ落とし」などのテクニックを縦横に使い、8ミリ映画出身ならではの映像化を施している。ロケ地には、大林監督の出身地である広島県尾道市や竹原市の古い街並みが選ばれ、また上原謙、入江たか子といった往年のスターを起用しているのも監督らしい目配りといえよう。

1988年/角川春樹事務所/カラー/94分

「ぼくらの七日間戦争」
監督:菅原比呂志
出演:宮沢りえ、五十嵐美穂、安孫子里香、菊池健一郎 ほか

13:00~
宗田理の同名小説の映画化。厳しい校則に縛られ、窮屈な学校生活を強いられている中学生。今朝も遅刻しそうな生徒が走って登校していく。校門の前には教師が立って服装検査だ。朝礼では校長が長々と教訓話を続けている。これでは不満はたまるばかりだ。無断の持ち物検査に怒った1年生の男子グループがついに無断欠席、廃校場に立てこもった。差し入れに訪れた女生徒も参加し、ほとんどキャンプのような雰囲気のなかで、教師と親に対する反抗が始まった。テレビCMで人気を集めた、宮沢りえの映画デビュー作である。戦車が走り機動隊が出動する大騒動も、打ち上げられる花火のような幻かもしれないと暗示する場面が印象に残る。監督の菅原比呂志はカリフォルニア州立大学で映画製作と演出を学んだ後、角川映画の助監督、プロデューサーを経てこの作品で監督デビューした。

22日~おまっとさんでした! 愛川欽也特集上映~

あるときは俳優、あるときはラジオパーソナリティ、あるときはエッセイスト、あるときは映画監督と幅広いフィールドで活躍されている愛川欽也さん。2014年、情報番組最高年齢現役司会者としてギネス認定もされています。
今回の特集上映では、映画俳優の顔と映画監督の顔を紹介します! 上映作品は、俳優として出演した『トラック野郎 天下御免』と、監督・主演・脚本をこなした監督最新作『沓掛時次郎』。これまで情感溢れる人間ドラマを数多く創り上げてきた愛川欽也その人となりに迫るスペシャル企画。
さらに、愛川欽也さんと『沓掛時次郎』で共演された任漢香さんをお招きしてトークショーも開催します!
水戸のみなさんおまっとさんでした!

2013年/愛川企画室/カラー/115分

「沓掛時次郎」
制作・脚本・監督:愛川欽也
出演:愛川欽也、任漢香、ほか

15:00~
「おっちょこちょいでお人好しの時次郎を」 愛川欽也
長谷川伸の戯曲『沓掛時次郎』が原作である。「沓掛時次郎」が映像的であるのだろう、長谷川伸の作品の中で一番たくさん映画化されている。僕も30年以上前から、いつかシナリオを書いて映像化したいと考えていた。そして7本目の作品として「沓掛時次郎」を決めた。
一番古い大河内傳次郎さんの「沓掛時次郎」から長谷川一夫さん、市川雷蔵さん、中村錦之助さんなどの中から数本を改めて観た。いずれも、沓掛時次郎はまず二枚目で剣豪だった。僕とはまるで違う。30年前位に僕が演りたいと思ったときから、原作の時次郎はどう読んでも、知性あふれたカッコいい剣豪には思えない人物だった。
僕が読んだ長谷川伸の沓掛時次郎は、渡世人のしきたりで仕方なしに他人を斬ったが、「女房や子供を助けてくれ」と頼まれて、約束をしたために苦労する、少しおっちょこちょいのお人好しの主人公に思えた。
もし長谷川伸が、僕の「沓掛時次郎」を観たら何と言うだろう。聞くことは出来ないが、聞いてみたい気がする。

1976年/東映/カラー/105分

「トラック野郎 天下御免」
監督:鈴木則文
出演:菅原文太、愛川欽也、由美かおる、ほか

17:20~
雨ニモ負ケズギンギラギン、風ニモ負ケズギンギラギン、ギンギラギン。ご存じ満艦飾の11トン車が男を謳いあげる痛快無類の『トラック野郎』シリーズ第4作。菅原文太・愛川欽也の名コンビが、ギンギラトラックに笑いと涙とアクションを乗せて日本国中を突っ走る!
本作の舞台は山陽・四国路。4代目マドンナに由美かおるが登場。監督は2014年5月にこの世を去った日本を代表する娯楽映画の職人、鈴木則文。これハチャメチャだけど、なんだか元気になるんよなぁ。