
ACM劇場ACM THEATRE
- 公演
第32回水戸映画祭・日本映画が好き2017
2017年9月16日[土]〜2017年9月18日[月]

水戸では鑑賞する機会が少ない作品を上映する「水戸映画祭」
往年の名作を貴重なフィルムで上映する「日本映画が好き」
多種多様な映画を楽しめる充実のプログラムでお届けします。
★水戸短編映像祭(コンペティション)休止のお知らせ(NPO法人シネマパンチHP)
上映プログラムの詳細は≪こちら≫
開催情報
会場
ACM劇場
開催日
2017年9月16日[土]〜2017年9月18日[月]
協力
ホテル水戸シルバーイン
茨城映画センター
310+1シネマプロジェクト
チケット情報
料金
日本映画が好き2017 9月16日(土)
第32回水戸映画祭 9月16日(土)~18日(月・祝)
料金
日本映画が好き:各500円
水戸映画祭:オープニング・シンポジウム:1,000円
プログラムA〜E:1,500円
プログラムF:2,500円
※全席自由・入れ替え制
チケットのご予約
・水戸芸術館エントランス内チケットカウンター
・水戸芸術館チケット予約センター 029-225-3555
※9:30~18:00 月曜休館
お問合せ
水戸芸術館(代表)TEL:029-227-8111
【主催】
NPO法人シネマパンチ
公益財団法人 水戸市芸術振興財団
水戸映画祭実行委員会
【後援】
水戸市
水戸市教育委員会
一般社団法人 水戸観光コンベンション協会
【協賛】
一般社団法人 いばらき社会起業家協議会

日本映画が好き2017
『めし』
9/16(土) 10:30〜 料金:500円
1951年/東宝/白黒/スタンダード/97分
監督:成瀬巳喜男
出演:上原謙、原節子、島崎雪子、杉葉子、風見章子 ほか
黒澤、溝口、小津に続く〈日本の四番目の巨匠〉として、今や世界中の映画批評家から熱い視線を受けるに至った成瀬巳喜男監督の代表作に数えられる作品。監督を〈世界のナルセ〉の地位に押し上げるに功のあったアメリカの映画批評家オーディ・ボックなどは、これを成瀬作品のなかでもっとも好きな作品と語っている。結婚生活も5年が過ぎ、倦怠期を迎え始めた夫婦。そこに突然、夫の姪が転がり込んできたことから、単調だった二人の暮らしに思いもよらぬ波乱が生じはじめる。美男美女の主演二人が、本作ではともに中年にさしかかり、平凡で退屈な男と所帯やつれした女になったさまを、見事に好演している。原作は林芙美子による未完の新聞連載小説。その結末を含め、脚色を委ねられた田中澄江と井手俊郎の良質な叙情と煥発する才気とが美しく調和し、繊細極まりない成瀬の演出と玉井正夫の撮影のなかに開花している。

日本映画が好き2017
『流れる』
9/16(土) 13:10〜 料金:500円
1956年/東宝/白黒/スタンダード/116分
監督:成瀬巳喜男
出演:田中絹代、山田五十鈴、高峰秀子、岡田茉莉子 ほか
隅田川畔の花柳界・柳橋を舞台に、置屋の女中として雇われた女の眼を通して、零落する花街の姿を描いた幸田文の同名小説を、田中澄江、井出俊郎による脚色により成瀬巳喜男が映画化。前年『浮雲』にてベストワン監督となった成瀬が、当代を彩る女優陣の火花散る競演を得て、芸者として生きるさだめを抱えた女たちのけなげさやエゴを存分に引き出し、代表作の一つとした。置屋の女将を務めながら男への未練を断ち切れない山田五十鈴演じるつた奴に、彼女を芸者として鍛え上げた地元有力者の女将お浜が絡む場面は、原作にはあまり描かれていないが、成瀬に請われ18年ぶりの銀幕復帰となった栗島すみ子による、やさしさと冷徹さを兼ね備えた存在感により、スリリングな緊張感をもたらしている。また、つや奴の娘・勝代を演じた高峰秀子、老齢にかかった芸者のアクを見せた杉村春子とともに、映画全体の距離感を作り出した女中役・梨花(お春)の田中絹代の演技も見逃せない。女優たちの艶とケレン味が、座敷の場面を一つも描かずして、セットと実景を見事に結合させた空間構成のなかから引き出され、現実の変化とともに確実に失われつつある時代への郷愁を、艶やかなモノクロームの画面に見事に定着させている。「キネマ旬報」ベストテン第8位。

©「冬の蝶」製作委員会 All Rights Reserved.
第32回水戸映画祭
『オープニング・シンポジウム』
9/16(土)16:00〜 料金:1,000円
上映作品『冬の蝶』
2016年/日本/19分
監督・編集・脚本:遠山昇司
出演:Una(ゆうな)、五十嵐靖晃、岩崎幸代、大西靖子
水戸の映像文化と水戸映画祭のこれから
あらゆる映像が身近にあふれる現代における映画を巡る状況を踏まえながら、水戸市長、映画制作者、映画批評家、などをお招きし、水戸の映像文化と「水戸映画祭」の目指すべきヴィジョンをテーマにシンポジウムを開催します。また、「水戸芸術館」に隣接して建設予定の「水戸市民会館」や泉町地区の文化的な展望なども視野に議論します。
パネリスト:高橋靖(水戸市長)、樋口泰人(映画・音楽評論家、boid主宰)、大寺眞輔(映画批評家、IndieTokyo)、遠山昇司(映画監督・プロデューサー)、磯崎寛也(一般社団法人いばらき社会起業家協議会理事/NPO法人シネマパンチ理事)、平島悠三(水戸映画祭ディレクター、NPO法人シネマパンチ代表)ほか

©PATHE PRODUCTIONS LIMITED.
BRITISH BROADCASTING CORPORATION ANT THE
BRITISH FILM INSTITUTE 2014. ALL RIGHTS RESERVED.
第32回水戸映画祭
プログラムA『パレードへようこそ』
9/16(土)18:00〜 料金:1,500円
2014年/イギリス/121分
監督:マシュー・ウォーチャス
出演:ベン・シュネッツァー、アンドリュー・スコット、ジョージ・マッケイ、ビル・ナイ、イメルダ・スタウントン他
カンヌから始まった熱狂のパレードが、水戸映画祭へ
世界各国で今最高に愛されている感動の実話!
1984年、サッチャー政権下の荒れるイギリス。始まりは、ロンドンに住む一人の青年のシンプルなアイデアだった。炭坑労働者たちのストライキに心を動かされ、彼らとその家族を支援するために、仲間たちと募金活動を始めたのだ。しかし、全国炭坑組合に何度電話しても、寄付の申し出は無視される。理由は一つ、彼らがゲイだから。炭坑組合にとって、彼らは別世界の住人でしかないのだ。そこへ、勘違いから始まって唯一受け入れてくれる炭坑が現れる!
寄付金のお礼にと招待された彼らは、ミニバスに乗ってウェールズ奥地の炭坑町へと繰り出すのだが──。
【アフタートーク】
上映後「LGBTに触れる」をテーマにゲストトークがあります。
ゲスト:なめっち(LGBT活動家)、ボビー・オロゴン(映画監督・タレント・格闘家ほか)
【なめっち】
茨城県水戸市育ち。
LGBT活動家。自らレズビアンである事を公表し、茨城県人権教育講師として茨城県全域の自治体や学校にて講演活動を行う。
また、昼間は介護福祉士、夜はDJと両極端な場所でも精力的に活躍。
どの場面でも「愛を持って」活動する事がモットー。
【ボビー・オロゴン】
ナイジェリア連邦共和国イバダン出身
かつてはビジネスマンとして世界各国を回り、現在はタレントそして映画監督として活躍されるボビーさん。
最新作『JAPAN LOVE』も完成し、映画界に旋風を巻き起こしています!アツいトークショーに期待です!

©2016 KASAMA FILM+KOMORI HARUKA
第32回水戸映画祭
プログラムB『息の跡』
9/17(日)11:45〜 料金:1,500円
2016年/日本/93分/ドキュメンタリー
監督・撮影・編集:小森はるか
今は昔、世界の果てに、小さなたね屋があったとさ
陸前高田から届いた、忘れられない風景の記録
陸前高田の荒涼とした大地に、ぽつんとたたずむ種苗店「佐藤たね屋」。津波で自宅兼店舗を流された佐藤貞一さんは、跡地に自力でプレハブを建て、営業再開。手描き看板、瓦礫の苗木カート、落葉や鶏糞の苗床土。水は、手掘りした井戸からポンプで汲みあげる。
一方で佐藤さんは、自らの体験を独習した英語で綴り、自費出版していた。タイトルは「The Seed of Hope in the
Heart」。その一節を朗々と読み上げる佐藤さんの声は、壮大なファンタジー映画の語り部のように響く。彼はなぜ不自由な外国語で書き続けるのか?そこには何が書かれているのだろうか?
震災のあと、陸前高田で暮らしはじめた小森は、刻一刻と変わる町の風景、そこで出会った人びとの営みを記録してきた。失ったものと残されたもの。かつてあったものと、これから消えてゆくもの。記憶と記録のあわい。あの大きな出来事のあとで、映画に何ができたのか。そのひとつの答えがここにある。

©2017 “RADIANCE” FILM PARTNERS/KINOSHITA、COMME DES CINEMAS、Kumie
第32回水戸映画祭
プログラムC『光』
9/17(日)13:40〜 料金:1,500円
2017年/日本=フランス=ドイツ/110分
監督・脚本:河瀨直美
出演:永瀬正敏、水崎綾女、神野三鈴、小市慢太郎、藤竜也ほか
カンヌ国際映画祭エキュメニカル審査員賞受賞!
生きることの意味を問いかけた『あん』(’15)。河瀨監督と永瀬正敏のコンビが、ヒロインに水崎綾女をむかえ、次に届けるのは人生で大切なものを失っても、
きっと前を向けると信じさせてくれる迷える大人のための、ラブストーリー。
INTRODUCTION
単調な日々を送っていた美佐子(水崎綾女)は、とある仕事をきっかけに、弱視の天才カメラマン・雅哉(永瀬正敏)と出逢う。
美佐子は雅哉の無愛想な態度に苛立ちながらも、彼が過去に撮影した夕日の写真に心を突き動かされ、いつかこの場所に連れて行って欲しいと願うようになる。
命よりも大事なカメラを前にしながら、次第に視力を奪われてゆく雅哉。彼の葛藤を見つめるうちに、美佐子の中の何かが変わりはじめるー。

© FILM-IN-EVOLUTION - LES PRODUCTIONS BALTHAZAR - FRAKAS PRODUCTIONS
– LFDLPA Japan Film Partners - ARTE
第32回水戸映画祭
プログラムD『ダゲレオタイプの女』
9/17(日)15:50〜 料金:1,500円
監督・脚本:黒沢清
2016年/フランス=ベルギー=日本/131分/PG12
出演:タハール・ラヒム、コンスタンス・ルソー、オリヴィエ・グルメ、マチュー・アマルリック
黒沢清監督、初海外進出ホラー。生と死のマージナルな領域を描く『ダゲレオタイプの女』。
ある日青年ジャンは、ダゲレオタイプという世界最古の撮影技法を用いる写真家ステファンの元を訪れた。長時間モデルを拘束して撮影を行うこの技法に、妻を亡くしたステファンは彼女の死を否認するかのように娘マリーをモデルに撮影を続けていた。ジャンはマリーに惹かれていくが、次第に彼を取り巻く世界は狂い出し、虚実の狭間を漂い、転落の道を辿る。生と死、現実と虚構といった境界を瓦解させ、我々の思考を揺さぶるホラー映画の傑作。
【アフタートーク】
黒沢清監督と精神科医をお招きして、精神疾患をキーワードにホラー映画についてのトークセッションを行います。
ゲスト:黒沢清[映画監督]
太刀川弘和[精神科医]筑波大学医学医療系精神医学・准教授

©2017「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」製作委員会
第32回水戸映画祭
プログラムE『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』
9/18(月・祝)12:30〜 料金:1,500円
2017年/日本/108分
監督・脚本:石井裕也
原作:最果タヒ(リトルモア刊「夜空はいつでも最高密度の青色だ」)
出演:石橋静河 池松壮亮/佐藤玲 三浦貴大 ポール・マグサリン/市川実日子/松田龍平/田中哲司
エンディング曲:The Mirraz「NEW WORLD」
透明にならなくては息もできないこの街で、きみを見つけた。
悪い予感だらけの今日と明日が、少しだけ、光って見えた。
2016年の発売以来、現代詩集としては異例の累計27,000部の売上げを記録している最果タヒの「夜空はいつでも最高密度の青色だ」。世代や性別を超えて支持されている傑作詩集が、だれも予想しなかったかたちで映画として生まれ変わった。新人・石橋静河、池松壮亮を主演に、死の気配ただよう息苦しい現代の東京で自分の居場所を見失った二人が、互いに向き合って初めて見つける希望を描く。早くも石井裕也監督(『舟を編む』)の最高傑作との呼び声が高い、「最高密度の恋愛映画」誕生!
INTRODUCTION
看護師をしながら夜はガールズバーで働く、美香(石橋静河)。建設現場で日雇いとして働く、慎二(池松壮亮)。人身事故で山手線が止まった夜の渋谷で、二人は出会う。「東京には1,000万人も人がいるのに、どうでもいい奇跡だね」。

©2017本田プロモーションBAUS
第32回水戸映画祭
Fプログラム『PARKS パークス』上映+ライブ!
9月18日(月・祝)16:00~ 料金2,500円
2017年/日本/カラー/118分
監督・脚本・編集:瀬田なつき
出演:橋本愛、永野芽郁、染谷将太、石橋静河、森岡龍、佐野史郎 他
音楽監修:トクマルシューゴ
劇中歌:PARK MUSIC ALLSTARS「PARK MUSIC」
エンディングテーマ:相対性理論「弁天様はスピリチュア」
君と、歌いたい曲がある。
100年目の公園、僕らの物語がここから始まる。
2017年5月に開演100周年を迎えた井の頭恩賜公園を舞台に、50年前に作られたひとつの曲が引き金となり、1960年代の恋人たちの記憶が、2017年の吉祥寺に生きる若者たちの夢と冒険につながっていく。さまざまな人が忘れがたい時間を共有し、やがて去っていく公園のような映画。かぎりなくオープンで自由で、祝祭の高揚感にあふれながら一抹の哀切な後味を残す、極上の青春音楽映画です。
INTRODUCTION
井の頭公園脇のアパートで暮らす大学生・純(橋本愛)の元に、突然訪ねてきた高校生のハル(永野芽郁)。遺品の手紙の差出人であるハルの父親のかつての恋人(石橋静河)をふたりは探す。探し当てた恋人の家には孫のトキオ(染谷将太)がいて、1本のオープンリールテープが発見される...
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ライブ出演者
Alfred Beach Sandal[ミュージシャン]
2009年に北里彰久(Vo, Gt)のフリーフォームなソロユニットとして活動開始。
ロックやラテン、ブラックミュージックなど、雑多なジャンルをデタラメにコラージュした上に
無理矢理ABS印のシールを貼りつけたような唯一無二の音楽性で、真面目に暮らしている。
井手健介[ミュージシャン]
1984年3月生まれ 宮崎県出身。
東京・吉祥寺バウスシアターのスタッフとして爆音映画祭等の運営に関わる傍ら音楽活動を始める。
バウスシアター解体後、2015年夏に1stアルバム「井手健介と母船」をP-VINE RECORDSより発表。
2017年5月に12inchEP「おてもやん・イサーン」(映画『バンコクナイツ』トリビュート企画第3弾)をEM RECORDSよりリリース。
谷口雄[ミュージシャン]
1985年東京生まれ、善福寺公園育ち。森は生きているのメンバーとして2013年にCDデビュー。以降、1983やあだち麗三郎、関取花、トクマルシューゴなど、様々なミュージシャンのライブ/レコーディングに鍵盤奏者として参加している。トークイベント「ミッドナイト・ランブル・ショー」主宰。スワンプ・ロックとSF小説、ヤクルトスワローズのファン。