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  • 美術

2025-02-10 更新

ブリッジペーパー2025 音声読み上げ向けテキストページ

ブリッジ
アートとケアをつなぐとは?

それは美術館に行くとき、過ごすときの「心配」を「安心」に変えるための橋。
水戸芸術館現代美術センターでは、以前から乳幼児やご高齢の方、障害のある方など美術館にアクセスしにくい方々に向けたさまざまなプログラムを行ってきました。それは同時に、人はひとつの属性ではくくれない、それぞれが唯一の豊かな存在であることを知る営みでもありました。この度、お一人おひとりの来館や滞在のために行うケアの取り組み全体を「ブリッジーアートとケアをつなぐ」と名づけました。まず、私たちの施設について、必要な情報を整理してお伝えするためにこのペーパーを発行します。皆様の声が誰かの新しい橋につながります。ぜひご意見をお聞かせください。
 
まずはここから 制度と設備
 
水戸芸術館現代美術ギャラリーで「アートを楽しみたい!」という方のために。おでかけの計画に役立つ情報を紹介します。
 
○入場料と減免制度
現代美術ギャラリーに入るには、エントランスチケットカウンターで入場券(一般900円)を買います。
●証明書の提示で入場無料になる方々
高校生(又は同年代)以下・70歳以上
身体障害者手帳/療育手帳/精神障害者保健福祉手帳/指定難病特定医療費受給者証をお持ちの方と付添の方1名(ミライロID対応)
●学生とシニア(65-69歳)のための特別割引デー「First Friday」 毎月第一金曜日は入場券を100円で買えます(要証明書)
●1年中、何度でも使えるお得な年間パス(2,000円)もあります
 
○館内にある設備
・車椅子対応駐車スペース(屋外)
・バリアフリートイレ(広場)
・車椅子対応トイレ(館内2階)
・おむつ交換台(館内1階男女トイレ内、バリアフリートイレ内)
・仮設授乳室(2階ギャラリー内。開場時間中のみ)
・貸出用車椅子
・貸出用ベビーカー
・筆談ボード(エントランスチケットカウンター、ギャラリー入口)
 
障害のある方・高齢の方のサポートに関わる事業所の方へ
施設でのお出かけ先としてもご利用いただけます。団体でのご利用の場合、事前の申請で、福祉施設(学童保育を含む)に入所・通所している方と引率や介助で同行するスタッフ・職員の方は入場料が免除になります。
 
[お申込みの流れ]
1 電話にて見学のご希望をお知らせください
質問などもお気軽にどうぞ。
 
2 申込手続き
2週間前までに、「視察見学申請書」と「入場料免除願い」をFAX又はメールで提出してください。
 
3 当館より受付完了のご連絡を差し上げます
確認のため担当者から電話をさせていただく場合がございます。
 
団体利用の詳細・申請書はこちらから
https://www.arttowermito.or.jp/school/
 
[展覧会やプログラムに関するお問合せ]
▶水戸芸術館現代美術センター
電話:029-227-8120
メール:atmcac@arttowermito.or.jp
 
[館内設備や駐車場のご利用に関するお問合せ]
▶水戸芸術館事務局
電話:029-227-8111 フォーム:https://www.arttowermito.or.jp/form/inquiry/
 
お電話はどちらも開館日の9:30~18:00
メール、フォームでのお問合せの場合、返信に数日かかります。
 
「ミュージアムの事例(ケース)から知る!学ぶ!合理的配慮のハンドブック」(企画・制作:国立アートリサーチセンターには、美術館であった問い合わせの実例をもとに、合理的配慮についてわかりやすく解説されています。
https://ncar.artmuseums.go.jp/reports/accessibility/post2024-941.html
 
 
みんなでつくる 現代美術ギャラリー利用マップ
※地図部分について、現在、テキスト化の検討中です※
■駐車場・広場
・隣接する五軒町立体駐車場にはエレベーターがあり、エントランスまで段差なしでお越しいただけます。
・カスケード(噴水)の前と裏がスロープになっています。
・地下駐車場から地上階へエレベーターでアクセスする場合は、駐車場内の守衛にお声がけください。係が付き添ってご案内します(開館時間中のみ)。
■エントランス
・クローク:大きい荷物が預けられます。
・チケットカウンター:係がいます。筆談ボードあり。車椅子・ベビーカーの貸出もお声がけください。
・ギャラリー入口(もぎり):係がいます。筆談ボードあり。2階ギャラリーへのアクセスは階段かエレベーターを利用します。ホール公演時は入口付近が混雑するため、もぎりを2階へ移設します。
■トイレ・おむつ交換台
やや暗い照明です。1階男女トイレ内におむつ交換台あり。車椅子対応トイレは2階にあります。
■ギャラリー周辺
・展覧会の順路は企画によって異なります。場内には係がいつもいますので、お困りの際にはお尋ねください。
・エレベーターには係が付き添ってご案内します。
・展覧会期間中は仮設授乳室があります。
・車椅子対応トイレは2階西側、劇場付近にあります。
 
CHECK 周辺や施設内の写真入りガイドがあります
https://www.arttowermito.or.jp/topics/article_41599.html
 
「私はこう使う」「これどうなってるの?」など、あなたの声もぜひお聞かせください。
(上記、現代美術センターまで)
 
今回マップづくりにご参加いただいたみなさま
ゴロゥさん、ミヤタユキさん、茨城県立盲学校 鈴木先生、寺門先生、小池先生
 
 
おいでよ 鑑賞やギャラリーでの過ごし方を充実させるプログラム
 
付き添いのスタッフと一緒に、初めてのご来館やいつもと違った楽しみ方を見つけたい方にもおすすめのプログラムです。
 
●赤ちゃんと一緒に美術館散歩
スタッフと一緒に展覧会を鑑賞します。駐車場からのアクセスもサポートします。
対象|未就学児とその保護者(有料・要申込)
回数|各展覧会2日程
 
●視覚に障害のある人との鑑賞ツアー「session!」
全盲の美術鑑賞者・白鳥建二さんをナビゲーターに、見える人と見えない人とが一緒に展覧会を鑑賞するプログラム。
対象|一般(有料・要申込)
回数|年1~2回
 
●ブリッジカフェ
高齢者やそのケアを担う方々とアートをつなぐカフェ形式のプログラム。展覧会鑑賞と手仕事、セルフサービスのお茶を飲みながらお喋りや、専門の相談員とお話も可能。
対象|一般・団体(無料・団体は要申込)
回数|年2回
 
最新の開催情報は現代美術ギャラリーウェブサイトをご覧ください
https://www.arttowermito.or.jp/gallery/
展覧会やプログラムに合わせて、託児サービスを実施しています。
 
 
 
聞かせて 参加者の声
 
桐生真理さん
「赤ちゃんと一緒に美術館散歩」参加 現在は乳幼児ケアボランティア
 
子どもが4か月の時に水戸に転入し、限られた行動範囲、少ない知り合い、ほぼ「孤」育て状態。市報で、「赤ちゃんと一緒に美術館散歩」の記事を見つけ「夢のような企画」と、小躍りしました。子どもがぐずっても、気兼ねなく過ごせる場所がある安心感と嬉しさは、子どもが成人した今でも忘れられません。「子どもの時にこう言ってもらってうれしかったな」という記憶を思い出しながら人生を2回楽しむような、子どもとの共同体験の楽しみに気づくきっかけになりました。今は、この宝物の時間をもらったご恩返しと思って、ボランティアとしてかかわっています。
 
渡辺桃加さん
デイサービスセンター「もくせい」職員
 
「もくせい」では、「山下麻衣+小林直人」展の会期中3回、各回施設利用者4名+職員でご来館下さいました。
 
デイサービスの「外出プログラム」で展覧会を鑑賞しました。いつも利用者の方々と話し合って外出先を決めています。今回、作品になるお花を育てるところから施設がかかわっていたことも、「見てみたい」「行こう!」というきっかけになりました。利用後の感想は「楽しかった」「また行きたい」という声が多いです。物の見方にその人らしさが出るので、普段関心を示さない方が熱心に見ていたりたくさんお話しされていたりする様子が、自分にも刺激になりました。私自身、子どもの頃に足を運んで以来の来館でしたが、一緒に行く人によって興味の湧き方も違うんだなと感じました。
 
「ブリッジペーパー 2025」 発行日:2025年2月5日
編集・制作:水戸芸術館現代美術センター
ロゴ&デザイン:茶園みずき
掲載の内容は2025年1月現在のものです。
 
プリッジのロゴは、美術館が人と人との対話を生む橋になることを表しています。
アートとケアというふたつの柱が両手を広げ、つながり合っていくようなイメージと、アーチが連なり間口が増えていくという意味も込められています。