
コンサートホール ATMCONCERT HALL ATM
- 音楽
こじゃ みさこ & きずき みなみ古謝美佐子&城南海 ~琉球、奄美からの風~
2011年8月21日[日]
「歌」の原風景を求めて
琉球・奄美からの風~ それは、現代の私たちの日常では覆い隠されてしまいがちな、生命の根源から発せられる「歌」を運んでくれます。輝く海に囲まれた島の自然とともに生き、長い歳月を経て、生活の中から作り上げられてきた「歌」は、今も、かの地の人々の暮らしの中に息づいています。人間として、何がほんとうの喜びや生きがいであるのか?そんな根源的な問いを包みこんだ、しかし今日の私たちが喪失しつつある「歌」の原風景を、琉球・奄美からの風に乗せて、お届けします。
古謝美佐子は、沖縄民謡の歌い手として、絶大な支持と賞賛を集めているアーティストです。80年代には、坂本龍一が古謝美佐子の歌声に惹かれ、ユニットを結成、ワールド・ツアーを実施。それ以来、古謝美佐子の活動は、日本国内のみならず、ヨーロッパやアメリカなど国際的なフィールドへと広がっていきました。1997年に発表した「童神」は、古謝美佐子が初孫の誕生を前に書いた、純真で神様の魂に近い心を持つ幼子の成長を願った歌で、夏川りみ、加藤登紀子、城南海など多くの歌手がカヴァーしています。
城南海は、奄美出身の将来を嘱望される若き歌い手です。城南海の歌のルーツは、奄美民謡「シマ唄」です。そして、城南海はこのかけがえのない「シマ唄」を、現代的な感性と融合させたオリジナル・ソングへと昇華させようとしています。天賦の才に恵まれたその歌声は、壮大なスケールと深い情感を伴って、人の心をとらえます。
陽光降り注ぐ島々の「歌」の伝統に導かれ、奇蹟のように現れた2人の歌手――古謝美佐子と城南海。先人たちの魂と共に歌い継がれてきた琉球・奄美の「民謡」とこの才人たちの「オリジナル曲」など今日の歌をお楽しみいただきます。琉球・奄美の風を感じに、水戸芸術館にいらっしゃいませんか?
>古謝美佐子インタビュー記事はこちら
【出演】
城南海(うた・奄美三味線)、五十嵐勝人(ギター)、舛岡圭司(パーカッション)、佐藤ひろのすけ(ピアノ)、古川淑恵(チェロ)
古謝美佐子(うた・三線)、佐原一哉(キーボード、ギター)、知花さゆり(琉球舞踊)
【曲目】
■第1部:城南海ステージ
朝花節(奄美民謡)
行きゅんにゃ加那節(奄美民謡)
国直よね姉節(奄美民謡)
ずっとずっと
あさなゆうな
兆し
アイツムギ
■第2部:古謝美佐子ステージ
オープニング
ポメロイの山々
子守唄メドレー
安里屋ユンタ(沖縄民謡)
海ぬチンボーラ(琉球民謡)
黒い雨
アメイジング・グレイス(沖縄語バージョン)
平和星☆願い唄
■第3部:古謝美佐子&城南海ステージ
童神
ワイド節(奄美民謡)~豊年音頭(琉球民謡)
【アンコール曲】
喜納昌吉:花 ~全ての人の心に花を~
公演概要
会場
コンサートホールATM
開催日
2011年8月21日[日]
チケット情報
料金
【全席指定】3,500円
13:30開場 14:00開演
お問合せ
水戸芸術館(代表)TEL:029-227-8111
【主催】
財団法人水戸市芸術振興財団
出演者プロフィール

古謝美佐子 Misako Koja
うた、三線
1954年沖縄県嘉手納町生まれ。9歳でレコードデビュー。86年より坂本龍一のユニットに参加。90年から沖縄民謡女性コーラスグループ「ネーネーズ」のリーダーとして参加し、6枚のアルバムなどを発表。95年末ネーネーズを脱退し、ネーネーズのプロデューサー・佐原一哉と共にソロ活動開始。アルバム「天架ける橋」(2001)は、「21世紀の沖縄音楽の夜明けを告げるアルバム」と絶賛される。また、その中に収録されている自作詞の「童神(わらびがみ)」(1997 作)は、新しい沖縄を代表する子守歌としてブームを呼び、城南海、夏川りみ、山本潤子、花*花、加藤登紀子など数々の歌手によってカヴァーされている。08年にはアルバム「廻る命」を発表。07年より文楽人形の吉田勘緑とのコラボレーション「人形版 吉屋チルー物語」を全国各地で上演するほか、坂本龍一のオペラ「LIFE」(1999年)出演、アイルランドの国民的バンド「チーフタンズ」のアジア・ツアー(2001~02年)ゲスト参加、モンゴル800、夏川りみなどのCD参加等、活動は多岐にわたる。CDの最新作はライブ会場限定販売の「日々是好日」。
3歳の時に父親を基地内の事故で亡くすも、現在まで嘉手納町に住み、歌を通して平和の尊さや戦争の悲惨さを訴えて続けている。
「古謝の声には高周波とゆらぎ成分を同時に持ち、人を癒したり健康促進の効果がある」と言う内容の分析結果が大学教授と音響研究者により発表され、話題となっている。また、作家の五木寛之は、「いま最も凄い歌手」と絶賛する。

城 南海 Minami Kizuki
うた、奄美三味線
鹿児島県奄美大島生まれ。兄の影響で奄美民謡「シマ唄」を始め、2006年鹿児島市内でシマ唄のパフォーマンス中にスカウトされる。08年デビュー前にして鹿児島テレビで約1時間のドキュメンタリー特番が放送され注目を集める。09年1月シングル「アイツムギ」でデビュー。同年7月22日、日本で46年ぶりに観測された皆既日食当日に地元・奄美で皆既日食の最中にリアルタイムでMusic Video「太陽とかくれんぼ」を撮影し、大きな話題となる。8月には、NHKみんなのうた「あさなゆうな」を収録した、1stアルバム「加那~イトシキヒトヨ~」を発売。ライブでは、定期的に行なっているワンマンライブ「ウタアシビ」をはじめ、SUMMER SONIC2009、SunsetLive2009など各地の音楽フェスにも出演。RYUKYUDISKOやLGYankeesのアルバムに参加する等、シンガーとして独自の活動を行っている。
2010年1月、奄美観光大使に任命される。3月にシアターレストランのイメージソング「ルナ・レガーロ~月からの贈り物~」、翌4月にNHKドラマ「八日目の蝉」の主題歌「童神~私の宝物~」を2カ月連続でリリース。また、ニューヨークで行なわれた「Japan Day」や上海万博、そして南京大学の大礼堂での国際交流基金主催日中親善イベントのステージに出演するなど、国境を越え活躍の場を広げている。
現在、ACジャパン「国境なき医師団」支援キャンペーンCMソング「ずっとずっと」が注目を集める中、約1年半振りのCDリリースとなるシングル「兆し」が9月7日に発売。