コンサートホール ATMCONCERT HALL ATM

村治佳織 ギター・リサイタルSELECTION

【出演】村治佳織（ギター）

【曲目】
[I] 珠玉のギター音楽
　モレノ・トローバ：カスティーリャ組曲
　カステルヌオーヴォ＝テデスコ：ギター・ソナタ ニ長調 作品77 〈ボッケリーニ讃〉より 第1、3、4楽章
　ブリテン：ダウランドによるノクターナル 作品70 （〈来たれ、重き眠りよ〉によるリフレクション）
　ヴィラ＝ロボス：ショーロス 第1番
[II] シネマ名曲選
　坂本龍一（村治佳織 編曲）：『ラストエンペラー』から〈テーマ〉
　マンシーニ（村治佳織 編曲）：『ティファニーで朝食を』から〈ムーンリバー〉
　マーラー（佐藤弘和 編曲）：『ベニスに死す』から〈アダージェット〉（交響曲第5番第4楽章）
　ロータ（モーガン＆ポーチン 編曲）：『ゴッドファーザー』から〈愛のテーマ〉
　モリコーネ（モーガン＆ポーチン 編曲）：『ミッション』から〈ガブリエルのオーボエ〉
　久石 譲（小関佳宏 編曲）：『ハウルの動く城』から〈人生のメリーゴーランド〉
　ルビーラ（イエペス 編曲）：『禁じられた遊び』から〈愛のロマンス〉
　坂本龍一（佐藤弘和 編曲）：『戦場のメリークリスマス』から〈Merry Christmas Mr. Lawrence〉

【アンコール】
カラス（クライドラー 編曲）：『第三の男』から〈テーマ〉
タレガ：アルハンブラの思い出

　日本のクラシック・ギター界で今一層輝きを増しているスター・プレーヤー、村治佳織のソロ・リサイタルが、15年ぶりに水戸芸術館で実現します。
　村治が奏でるギターの音色は、どこまでも澄みわたっていて、ナチュラル。聴く人に優しく寄り添い、心にすっと入ってきます。まるで、爪弾かれた弦の振動と胴の共鳴というギターそのものの音の美しさを、私たちに伝えるかのように。そして同時に、発せられた瞬間から減衰してゆく音のはかなさを、私たちに記憶させようとするかのように。
　今回のリサイタルの第1部では、スペイン、イタリア、イギリス、ブラジル、世界各国のクラシック・ギターの名曲を、第2部では、昨年水戸芸術館で録音されたCDアルバム「シネマ」（日本ゴールドディスク大賞受賞）収録作品を中心に映画音楽の名曲をお贈りします。村治のピュアな音色の向こうには、じつに豊かな想像が広がります。世界の街の風景、その空気の温度と湿度、銀幕の名シーン、それを彩るオーケストラの響き……。
　村治佳織の演奏を聴けば、きっと感じていただけるはずです。一本のギターは、イマジネーションの花束（ブーケ）なのだと。