アンサンブル・アンテルコンタンポラン演奏会
2021年8月27日(金) 18:15開場 19:00開演
【チケット販売停止のお知らせ】
水戸芸術館では、8月16日に茨城県が独自に発令した「茨城県非常事態宣言」に基づいた自治体からの要請により現在発売中の8月27日(金)の「アンサンブル・アンテルコンタンポラン演奏会」のチケット販売を下記の日時をもって停止いたしますので、お知らせ致します。
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チケット販売停止日:8月22日(日)18時00分
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※演奏会自体は新型コロナウイルス感染症予防対策を行ったうえで予定通り実施いたします。
臨時休館中のため、公演当日は開演2時間前に開館致します。当日券の販売も行いません。
お客様には大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
公演は以下の内容で開催致します。
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世界の頂点に君臨するアンサンブルのスリリングな冒険
1969年当時のフランス大統領ジョルジュ・ポンピドゥーが、パリの中心部に現代芸術の一大拠点を設立しようと構想し、1977年に完成したポンピドゥー・センター。同センターに属する現代音楽関連施設の創設を、ポンピドゥーは作曲家のピエール・ブーレーズに要請。そして、組織されたのがIRCAM(フランス国立音響音楽研究所)である。IRCAMは音楽と音響の分野で、芸術創造の拠点である一方で研究機関としての側面を持つが、ここで生み出される作品を演奏するために、また、これらの新作の歴史的な繋がりを知る上で必要な20世紀の古典作品を演奏するために、ブーレーズは、精鋭たちを集めた演奏グループが必要であると考えた。そして、1976年に結成されたのが、アンサンブル・アンテルコンタンポラン(EIC)なのだ。
今回の水戸公演は、20世紀前半の古典的名作から、今世紀の作品まで、彼らの1,000を遥かに超える膨大なレパートリーの中から選りすぐりの作品が集められている。EICの生みの親であるブーレーズ(1925-2016)が逝去した20日後に開催された追悼コンサートでも演奏した、EICにとって真に大切なレパートリーである〈デリーヴ 第1番〉。パリ生まれでアメリカに帰化したヴァレーズ(1883-1965)のエキゾチックな情趣をもつ20世紀の古典〈オクタンドル〉。フランス近現代音楽の薫陶を受けた三善晃(1933-2013)の代表的な室内楽作品〈ノクチュルヌ〉。現代イタリアで最も重要な作曲家であるドナトーニ(1927-2000)が、光の強さを測定する単位名をタイトルとした〈ルーメン〉。母国アメリカで絶大な支持を集めるカーター(1908-2012)の2004年作品〈モザイク〉。フィンランド出身の作曲家リンドベルイ(1958-)が、ストラヴィンスキーのバレエ音楽〈結婚〉を分析して作曲した〈コヨーテ・ブルース〉。バークリー音楽大学でジャズを、その後IRCAMで作曲とコンピュータ音楽を学んだフランス人作曲家マレシュ(1966-)のEIC委嘱作品〈アントルラ〉。作曲と指揮の両輪で第二次大戦後のイタリア音楽の発展に寄与したマデルナ(1920-1973)が、シェーンベルクの十二音音楽の影響下で作曲した〈セレナータ 第2番〉。
難解であると思われがちな現代音楽であるが、アンサンブル・アンテルコンタンポランという、まさに世界の頂点に君臨する最高峰のグループの演奏を、ぜひ体験してみていただきたい。私たちが生きる「今」という時代を駆け抜ける、スリリングな冒険が、そこには待っている!
【出演】
アンサンブル・アンテルコンタンポラン
Ensemble intercontemporain
エマニュエル・オフェール(フルート)
Emmanuelle Orhèle, Flute
ソフィー・シェリエ(フルート)
Sophie Cherrier, Flute
フィリップ・グラウフォーゲル(オーボエ)
Philippe Grauvogel, Oboe
マーティン・アダメク(クラリネット)
Martin Adámek, Clarinet
ジェローム・コント(クラリネット)
Jérôme Comte, Clarinet
ポール・リヴォー(ファゴット)
Paul Riveaux, Basson
ジェンス・マクマナマ(ホルン)
Jens McManama, Horn
ルーカス・リパリ=マイェール(トランペット)
Lucas Lipari-Mayer, Trumpet
ジュール・ボワティン(トロンボーン)
Jules Boittin, Trombone
ジル・デュロ(パーカッション)
Gilles Durot, Percussion
サミュエル・ファブル(パーカッション)
Samuel Favre, Percussion
セバスティアン・ヴィシャール(ピアノ、チェレスタ)
Sébastien Vichard, Piano/Celesta
ヴァレリア・カフェルニコフ(ハープ)
Valeria Kafelnikov, Harp
ジャンヌ=マリー・コンケール(ヴァイオリン)
Jeanne-Marie Conquer, Violin
ディエゴ・トージ(ヴァイオリン)
Diégo Tosi, Violin
ジョン・スタルフ(ヴィオラ)
John Stulz, Viola
エリック=マリア・クテュリエ(チェロ)
Ėric-Maria Couturier, Violoncello
ニコラ・クロッセ(コントラバス)
Nicolas Crosse, Double-bass
(※本公演は指揮者無しによる演奏となります。)
【曲目】
エドガー・ヴァレーズ:〈オクタンドル(8つの花弁をもつ花)〉8つの楽器のための(1923)
Edgard VARÈSE, Octandre for Eight Instruments (1923)
ピエール・ブーレーズ:〈デリーヴ 第1番〉6つの楽器のための(1984)
Pierre BOULEZ, Dérive 1 for Six Instruments (1984)
三善 晃:〈ノクチュルヌ〉5人の奏者のための(1973)
Akira MIYOSHI, Nocturne for Five Players (1973)
フランコ・ドナトーニ:〈ルーメン〉6つの楽器のための(1975)
Franco DONATONI, Lumen for Six Instruments (1975)
エリオット・カーター:〈モザイク〉室内アンサンブルのための(2004)
Elliott CARTER, Mosaic for Chamber Ensemble (2004)
マグヌス・リンドべルイ:〈コヨーテ・ブルース〉室内オーケストラのための(1993)
Magnus LINDBERG, Coyote Blues for Chamber Orchestra (1993)
ヤン・マレシュ:〈アントルラ(網目模様)〉6つの楽器のための(1998)
Yan MARESZ, Entrelacs for Six Instruments (1998)
ブルーノ・マデルナ:〈セレナータ 第2番〉11の楽器のための(1954)
Bruno MADERNA, Serenata No.2 for Eleven Instruments (1954)