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2026-01-08 更新
【茨城新聞・ATM便り】1月8日付の記事を掲載しました~第15回 佐川文庫 茨城の名手・名歌手たち 藝文コンサート~
茨城新聞で水戸芸術館音楽部門が月1本のペースで連載しているコーナー「ATM便り」。1月8日掲載の記事を転載します。
今回は、1月17日(土)に開催する「第15回 佐川文庫 茨城の名手・名歌手たち 藝文コンサート」に関する記事です。
演奏会は、1月17日(土)、14時開演。
出演は、Duo OZAWA(ピアノ連弾)、中島裕康(箏)です。
チケットは、全席自由 1,000円。
皆さまのご来場をお待ちしております。
ピアノと箏、一度に

世界にはたくさんの楽器があります。そして、それらを分類する方法も様々です。たとえば、「弦楽器」と聞いて、どんな楽器を思い浮かべますか。ヴァイオリンやチェロでしょうか。通常はこれらの楽器のことを単に「弦楽器」と呼びますが、弦を擦って音を出すという特徴にまで目を向けて、「擦弦楽器」と呼ぶ場合もあります。つまり、発音体やその奏法にまで着目するわけです。
この方式に従って考えていくと、ヴァイオリンやチェロ、ギターだけでなく、よく「鍵盤楽器」と呼ばれるピアノから、「邦楽器」と一緒くたに呼ばれることも多い箏に至るまで、すべて同じ「弦楽器」の仲間として分類されます。いずれも、何かしらの手段を用いて、弦を鳴らすことで音の出る楽器だからです。
ピアノは、フェルトのハンマーで弦を打って音を鳴らしますから、「打」という字を頭につけて「打弦楽器」となります。箏は、指に装着した箏爪で弦を撥(はじ)いて音を鳴らしますから、「撥」という字を頭につけて「撥弦楽器」です。ピアノの祖先であるチェンバロは打弦楽器…ではなく、撥弦楽器です。なぜなら、プレクトラム(いわゆるピック)で弦を撥いて音を鳴らす仕組みだからです。さらに学術的な分類法もあるのですが(「ザックス=ホルンボステル分類」といいます)、その話は、またの機会に。
さて、1月17日(土)に佐川文庫で開催される「第15回 佐川文庫 茨城の名手・名歌手たち 藝文コンサート」では、同じ弦楽器仲間のピアノと箏の演奏を、一度に楽しむことができます。ピアノ連弾を披露するのは、Duo OZAWA(デュオ・オザワ)のお二人。チャイコフスキーやメンデルスゾーンの作品をお届けします。そして、箏を演奏するのは、中島裕康さんです。宮城道雄や八橋検校の作品をお届けします。二組ともに、水戸芸術館で毎年開催している「茨城の名手・名歌手たち」オーディションに合格した実績をもつ、茨城県ゆかりのフレッシュな演奏家です。
2026年の「書き初め」ならぬ「聴き初め」にもぴったりな本公演。皆様のご来場をお待ちしております。
水戸芸術館音楽部門学芸員・角増 柊