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【重要なお知らせ】

現代美術ギャラリーCONTEMPORARY ART GALLERY

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Everyday Art Market by Satoru Aoyama + ATMフェイス

2020年6月19日(金)~2024年3月31日(日) 10:00~18:00

人と機械の関わりや労働をテーマとする刺繍作品をつくってきた現代美術家の青山悟と、自発的に手芸クラブ「ふぇいす・らぼ」を行っている当館案内スタッフ(通称:ATMフェイス)による共同プロジェクト「Everyday Art Market by Satoru Aoyama + ATMフェイス」を昨年より実施しています。

昨年、青山は新型コロナウイルス感染拡大防止の自粛期間にアーティストとしてできる活動を探り、オンライン・プロジェクト「Everyday Art Market」(https://everydayart.official.ec/)を始動しました。その青山と臨時休館が続いていた当館のATMフェイスとが対話を重ね、手仕事によりその人の個性が見えるアイテムを制作することとなりました。

昨年は、ATMフェイスの手による刺繍がほどこされたマスクとソーシャル・ディスタンスを測るためのメジャーを制作。プロジェクト2年目となる今年は、着古した勤務時用の制服と蝶々模様のスカーフを再利用し、トランシーバーや消毒液を入れる肩掛けのポーチをメンバー全員でアイディアを出し合い協力しながら制作しました。それらは全てギャラリー勤務時に着用し、実用性だけではなく接客する来館者の皆さまも楽しんでいただいています。

そして勤務時に着用する作品以外にも、彼女たちの日々の思いを形に落とし込み制作した小品の販売が昨年の12月よりスタートしました。
館内ミュージアムショップ、水戸芸術館オンラインショップでも販売しています。

水戸芸が誇る「手芸をする」監視スタッフ、ATMフェイスさんとEveryday Art Marketのコラボレーションから生まれた作品がいよいよ販売されます。昨年、緊急事態宣言下の5月に学芸員さんのお声がけでタッグを組んで以来、何度もオンラインで話し合い、お題を決め、お互いの作品や実験の成果を見せ合いながら制作を進めてきました。他人との身体的な接触を控えざるを得ないこのコロナ禍において、フェイスさんの手仕事による小さな作品たちは、手に取る人にささやかな安心感と温もりを与えてくれることでしょう。
プロジェクトに参加したフェイスさんは総勢17人。細かい作業が得意な人、ダイナミズム重視な人、視点が独特な人、ユーモアのセンス抜群の人、シニカルな側面がある人など、それぞれ個性豊かです。この機会に是非、お手に取っていただければ幸いです。

青山悟



オンラインショップはこちらから
https://arttowermito.ec.e-get.jp/

※商品は店頭でも販売しておりますため、売り切れとなる場合がございます。
※1つ1つ手作業で制作しております。同じデザインでも色や形に若干の違いが生じる場合がございますが、作品の個性としてご理解ください。

青山悟「Everyday Art Market」

プロフィール

青山悟(1973年東京生まれ)は、イギリスの大学でテキスタイル・アートを専攻し、そこでシンガー社製の古いミシンに出会って以来、機械と人間の関わりや、時代によって変化する労働の在り方など、ミシンに纏わる言語を考察しながら刺繍作品を制作しています。
青山は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いアーティストの活動も制限されていくなか、自身のオンライン・プロジェクト「Everyday Art Market」を立ち上げました。
「Everyday Art Market」は、“このような状況の中、例えそれが「非日常」的な毎日であったとしても、「日常」的に制作を続けること。これこそが今アーティストができる最も当たり前かつ重要な行為である。なぜなら創造を途絶えさせないことによってのみ、アートは時代を映す鏡たり得る”という考えのもと、スタートしました。
「Everyday Art Market」は、アーティストである青山が、ささやかなアイデアを日々、即興的に刺繍したシリーズをオンラインで展示し販売するプロジェクトです。激動の世界が落ち着きを取り戻すまでの期間限定。商品はすべて一点ものとなっています。

Everyday Art Market https://everydayart.official.ec/

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ふぇいす・らぼとは?

プロフィール

2014年に当館で開催された「拡張するファッション」展をきっかけに生まれた当館案内スタッフ(通称:ATMフェイス)による手芸クラブです。
「拡張するファッション」展では、参加作家の一人、オランダ出身のデザイナーであり教育者であるパスカル・ガテンが、ATMフェイスと共に、「制服のコンセプトについて考える」ワークショップを行いました。これは、自分たちが展覧会会期中に着用する理想の制服を自分自身で作り、その体験を未経験のATMフェイスへ伝えていく長期ワークショップです。会期中、日々少しずつ自分の制服に手を加えて拡張していく様をお互いに発見しながら、それぞれの個性が目に見える世界で一着の制服が生まれました。自分の思いを形にし、表に出す楽しさを発見したことは、手仕事を超えて彼女たちの生きる自信に結び付いていきました。
展覧会終了後は、自発的に“手芸クラブ”を立上げ活動を継続。やがて、活動は一歩先へ広がり、外との関わりを持つようになります。公に活動する際には“ふぇいす・らぼ”と称し、現代美術ギャラリーでの夏の子ども企画への参加、こども向け演劇公演のオリジナルグッズの作成、手仕事をするお店が一同に集まる「あおぞらクラフトいち」への出店や、高齢者施設での出張ワークショップなど幅広い活動に繋がっています。
ファッション展から数年経った今も、「完成することがゴールではなく、完璧なものを作り出せなくても互いに協力する過程こそが何より大事」というパスカルからのメッセージは、現在も制作活動が続いている手芸クラブに大きな影響を与えています。

「おうち・こらぼ・らぼ」ページに「ふぇいす・らぼ」の動画をアップしています→https://www.arttowermito.or.jp/topics/article_40280.html

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参考図版

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開催情報

開催日

2020年6月19日(金)~2024年3月31日(日)

開催時間

10:00~18:00

お問合せ

水戸芸術館(代表) TEL:029-227-8111

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