Everyday Art Market by Satoru Aoyama + ATMフェイス
2024年4月1日(月)~ 10:00~18:00
現代美術家の青山悟と、当館案内スタッフ(通称:ATMフェイス)による手芸クラブ「ふぇいす・らぼ」による共同プロジェクト「Everyday Art Market by Satoru Aoyama+ATMフェイス」を現在行っています。青山と臨時休館が続いていた当館のATMフェイスとが対話を重ね、手仕事によりその人の個性が見えるアイテムを制作し、出来上がった作品を自ら身に着け館内勤務をしています。
2020年12月より、彼女たちの日々の思いを形に落とし込み制作した小品の販売が当館ミュージアムショップにて始まりました。その作品数は650点以上。日々、多くの方の手に渡っています。
青山悟「Everyday Art Market」
プロフィール
青山悟(1973年東京生まれ)は、イギリスの大学でテキスタイル・アートを専攻し、そこでシンガー社製の古いミシンに出会って以来、機械と人間の関わりや、時代によって変化する労働の在り方など、ミシンに纏わる言語を考察しながら刺繍作品を制作しています。
青山は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いアーティストの活動も制限されていくなか、自身のオンライン・プロジェクト「Everyday Art Market」を立ち上げました。
「Everyday Art Market」は、“このような状況の中、例えそれが「非日常」的な毎日であったとしても、「日常」的に制作を続けること。これこそが今アーティストができる最も当たり前かつ重要な行為である。なぜなら創造を途絶えさせないことによってのみ、アートは時代を映す鏡たり得る”という考えのもと、スタートしました。
「Everyday Art Market」は、アーティストである青山が、ささやかなアイデアを日々、即興的に刺繍したシリーズをオンラインで展示し販売するプロジェクトです。激動の世界が落ち着きを取り戻すまでの期間限定。商品はすべて一点ものとなっています。
Everyday Art Market https://everydayart.official.ec/
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ふぇいす・らぼとは?
プロフィール
2014年に当館で開催された「拡張するファッション」展をきっかけに生まれた当館案内スタッフ(通称:ATMフェイス)による手芸クラブです。
「拡張するファッション」展では、参加作家の一人、オランダ出身のデザイナーであり教育者であるパスカル・ガテンが、ATMフェイスと共に、「制服のコンセプトについて考える」ワークショップを行いました。これは、自分たちが展覧会会期中に着用する理想の制服を自分自身で作り、その体験を未経験のATMフェイスへ伝えていく長期ワークショップです。会期中、日々少しずつ自分の制服に手を加えて拡張していく様をお互いに発見しながら、それぞれの個性が目に見える世界で一着の制服が生まれました。自分の思いを形にし、表に出す楽しさを発見したことは、手仕事を超えて彼女たちの生きる自信に結び付いていきました。
展覧会終了後は、自発的に“手芸クラブ”を立上げ活動を継続。やがて、活動は一歩先へ広がり、外との関わりを持つようになります。公に活動する際には“ふぇいす・らぼ”と称し、現代美術ギャラリーでの夏の子ども企画への参加、こども向け演劇公演のオリジナルグッズの作成、手仕事をするお店が一同に集まる「あおぞらクラフトいち」への出店や、高齢者施設での出張ワークショップなど幅広い活動に繋がっています。
ファッション展から数年経った今も、「完成することがゴールではなく、完璧なものを作り出せなくても互いに協力する過程こそが何より大事」というパスカルからのメッセージは、現在も制作活動が続いている手芸クラブに大きな影響を与えています。
「おうち・こらぼ・らぼ」ページに「ふぇいす・らぼ」の動画をアップしています→https://www.arttowermito.or.jp/topics/article_40280.html
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