
©Michiharu Okubo
ラデク・バボラーク
Radek Baborák
Conductor, Horn
プロフィール
1976年チェコのパルドビツェ生まれ。8歳よりホルンを学び、89年よりプラハ音楽院でベドジフ・ティルシャル教授に師事、みるみるうちに頭角を現した。プラハ、ジュネーヴ、マルクノイキルヒェンに続き、94年、ミュンヘン国際コンクールで優勝し、「美しく柔らかな音色」「完璧な演奏」「ホルンの神童」と評されるなど、世界の注目を集めた。
以来、ヨーロッパ、アメリカなど各地で活発な演奏活動を展開。小澤征爾、ダニエル・バレンボイム、サイモン・ラトルなどトップクラスの指揮者の信頼も厚く、これまでベルリン・フィルハーモニー管弦楽団はもちろん、バイエルン放送交響楽団、ベルリン・ドイツ交響楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団等と共演。世界中のコンサートホールはもちろん、ザルツブルク復活祭、フィレンツェ五月祭、サンクトペテルブルク白夜祭、プラハの春などの音楽祭にも定期的に招かれている。
これまでチェコ・フィルハーモニー管弦楽団、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団、バンベルク交響楽団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のソロ・ホルン奏者を歴任。その他にもサイトウ・キネン・オーケストラ、水戸室内管弦楽団をはじめとする世界のオーケストラにも参加。室内楽の分野でも、チェコの仲間達と結成した木管五重奏団アフラートゥス・クインテット、バボラーク・アンサンブルでの活動をはじめ、アンドラーシュ・シフ、ルドルフ・ブフビンダー、ジャニーヌ・ヤンセン、樫本大進、エマニュエル・パユ、アルブレヒト・マイヤー、フランソワ・ルルー、イアン・ボストリッジ等の素晴らしいソリスト達と共演している。
バボラークの尊敬するホルン界の巨匠ヘルマン・バウマンは「彼の演奏は我々を18世紀の祝祭的な雰囲気へと連れていってくれる。チャーミングで柔らかな音色はこの上なく耳に心地よく響く。その演奏の繊細さと表現力の豊かさはホルンという楽器を最高に歌わせ、その解釈は自然な力とナイーヴな素朴さを生み出す」と評している。
また近年は指揮者としての活躍も目覚ましく、自ら創設したチェコ・シンフォニエッタの定期的なシリーズとレコーディングを開始、ヨーロッパでの客演を重ねている。日本では2013年に水戸室内管弦楽団定期演奏会にデビュー、オーケストラと聴衆から絶大な支持を集めた。その後も紀尾井シンフォニエッタ、新日本フィルハーモニー交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団、兵庫芸術文化センター管弦楽団等に客演を重ね、水戸室内管弦楽団では2017年、2018年の定期演奏会でも指揮を行っている。2018年には山形交響楽団首席客演指揮者に就任。2019年夏にはサイトウ・キネン・オーケストラにもデビュー。モーツァルト、バルトーク、ラヴェル、プロコフィエフの作品を指揮、絶賛を博した。
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