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2016-04-01 更新
小澤総監督&水戸室内管弦楽団ウィーク、大盛況のうちに終了しました!

一週間におよぶ小澤征爾総監督&水戸室内管弦楽団(MCO)の活動が、すべて大盛況のうちに終了しました。各地からご来場くださった数多くの皆様、誠にありがとうございました。ここでは、MCOの創立25周年の最後を飾るにふさわしい、充実の一週間の活動を駆け足でレポートしたいと思います!
まずは3/24(木)に行った、小澤総監督とMCOによる「公開ゲネプロ」。地元の小中学生や維持会員様など、約600人の方に、MCOと小澤総監督がどのようにベートーヴェンの交響曲 第5番の音楽を創りあげる様子を体感していただきました。

公開ゲネプロの様子
そして3/25[金]、27[日]は第95回定期演奏会。冒頭には、2月に他界されたティンパニ奏者のローランド・アルトマンさんへの献奏として、モーツァルト:ディヴェルティメント ニ長調 K.136(125a)より第2楽章を演奏しました。
前半は、シベリウス:劇音楽≪クオレマ≫作品44より〈悲しきワルツ〉(コンサートマスター:竹澤恭子)、モーツァルト:クラリネット協奏曲 イ長調 K.622(コンサートマスター:渡辺實和子)を、新楽団員でありフィラデルフィア管弦楽団首席奏者のリカルド・モラレスさんの素晴らしい独奏で、そして後半は小澤総監督の指揮のもと、楽団史上初となる、ベートーヴェン:交響曲 第5番 ハ短調 作品67(コンサートマスター:豊嶋泰嗣)の演奏をお届けしました。

ベートーヴェン:交響曲第5番

モーツァルト:クラリネット協奏曲
そして3/26[土]、28[月]は、MCOメンバーによる吹奏楽セミナー。土曜には、水戸市の三の丸小学校、常磐小学校、千波小学校、笠原小学校の吹奏楽部の子どもたちへのレッスンを行いました。午前中は各楽器に分かれて、MCOメンバーが楽器の基礎的な演奏法や、曲の表現についてアドバイス。午後は、小澤総監督も舞台袖から見守るなか、各学校の合奏に対してメンバーが意見を交わし、生き生きとしたアンサンブルへ変化を遂げていました。

クラリネット指導:リカルド・モラレス

オーボエ指導:フィリップ・トーンドゥル
月曜日には、水戸女子高校と大成女子高校の吹奏楽部の生徒たちに向けてレッスン。午前中には各楽器毎に練習が行われ、午後には学校毎の合奏に対して、メンバーが指導。合奏中も、曲の構成や全体の音のバランスをふまえて、いかに音楽のドラマを作り上げるか、メンバーたちがきめ細かいアドバイスを行いました。また「指揮者の先生がもっとエネルギーを放出して、生徒たちの音楽をひきだすように」というフルートの工藤重典さんの意見から発展し、最後には、ホルン奏者であり指揮者としても活動しているラデク・バボラークさんが生徒たちのまえで全身を使って表情豊かに指揮を務める嬉しいサプライズもあり、アンサンブルがさらに鮮やかなものに生まれかわりました。

ホルンのラデク・バボラークさんが生徒を指揮した場面
それにしてもメンバーたちは、水戸の高校生たちのレベルの高さや、生き生きと音楽を奏でている様子にうれしい驚きを隠せない様子でした。もちろん、レッスン終了後には、生徒たちは憧れの演奏家であるメンバーたちにサインをお願いして盛り上がっていました!
一週間のフィナーレを飾ったのは、3/29[火]19:00からのサントリーホール大ホールでの東京公演です。天皇皇后両陛下もご臨席されたなか、小澤総監督とMCOは渾身の演奏を繰り広げ、終演後は熱烈な拍手とスタンディングオベーション!約2,000人の聴衆とMCOが音楽で一つとなり、感動的なひとときとなりました。「生きる力が湧いてくるような、一生忘れられない演奏でした」といった熱いご感想も多数いただきました。

サントリーホール公演
創立25周年をへて、MCOは今後も多くの方に音楽の感動をお届けできるよう、さらなる飛躍を目指します。
皆さまの変わらぬご支援を、どうぞよろしくお願い申し上げます!