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2023-09-29 更新

「カルテット AT 水戸 第1回演奏会」お客様からのご感想

カルテット AT 水戸 第1回演奏会
2023年8月6日(日)14:00開演

水戸室内管弦楽団(MCO)のメンバーで、カナダのオタワ・ナショナル・アーツ・センター管弦楽団のコンサートマスターも務める川崎洋介さん(ヴァイオリン)を中心に、MCOにもゲスト奏者として出演を重ねる西野ゆかさん(ヴァイオリン)、柳瀬省太さん(ヴィオラ)、辻本玲さん(チェロ)が集う、水戸芸術館の新専属楽団「カルテット AT(アット)水戸」の第1回演奏会が、8月6日に開催されました。


時代を越えて愛される弦楽四重奏の名作の魅力を広く伝えると同時に、まだ知られていない優れた作品を紹介することを活動の柱とするこのカルテット。今回のプログラムはまさにそれを如実に感じさせるものとなりました。演奏の前にはトークが入り、和やかな雰囲気でコンサートは幕を開けました。


 記念すべき第1回演奏会の幕開けに選ばれたのはモーツァルト円熟期の作品〈プロシア王 第1番〉。古典の王道ともいうべき作品で、明るく豊かな音色を響かせました。


 
2曲目は、1983年アメリカ生まれの作曲家ポール・ウィアンコの〈弁慶の立ち往生(Benkei’s Standing Death)〉。日本人を母に持つウィアンコが、義経と弁慶のエピソードにインスピレーションを得て書いた作品です。ピチカートやグリッサンド等の特殊奏法がふんだんに盛り込まれ、前曲のモーツァルトとは全く違う音世界が現出。弦楽四重奏の広い可能性を感じさせる演奏となりました。
 

休憩を挟み、後半は不朽の名作・シューベルトの〈死と乙女〉。心をえぐるような衝撃的な和音で始まる第1楽章、同名の歌曲の旋律が変奏される第2楽章、歯切れのよいシンコペーションが続く三拍子の第3楽章と続き、第4楽章のプレストで演奏は最高潮に。演奏後は大きな拍手と歓声が送られました。



 
〈弁慶の立ち往生〉では義経と弁慶のストーリー、〈死と乙女〉では歌曲の詩の朗読が入り、お客様と作品との橋渡しの役目を果たしました(朗読:塩谷亮さん[劇団ACM])。
 
演奏会後、メンバーは次の週に本番を控えた水戸ジュニアオーケストラのリハーサルに参加し、ジュニアのみなさんに交じって演奏とレッスンを実施。間近で聴く一流奏者の音に刺激を受けたようで、合奏全体の音も短い間で変化したように感じられました。


 
これからは毎年夏、「カルテット AT 水戸」はコンサートホールATMで演奏会を開催予定。彼らならではのユニークなプログラムと磨き抜かれた演奏で、水戸芸術館の歴史に新たなページを加えていきます。

>公演詳細ページはこちら

〈お客様からのご感想〉

●素晴らしいレジデンス・カルテットの誕生ですね。これから毎年の楽しみとしたいと思います!1週間のご準備で精緻に織りなされた美しいアンサンブルが心に沁みました。いつかこの4人のショスタコーヴィチも聴いてみたいです。(50代・男性)
 
●第1音を聴いた瞬間、来てよかったと思いました。きれいで、あたたかくて、ああMCOの音だ!と思いました。モーツァルトもよかったですが、〈弁慶の立ち往生〉がすばらしかったです。すごい!おもしろい!の連続でした。〈死と乙女〉は心に沁みました。ワクワクの連続の最高の時間でした。とてもとてもすばらしかったです。次回も楽しみにしています。(60代・女性)
 
●ウィアンコ〈弁慶の立ち往生〉、第1部はシンセサイザーを聴いている感じ。第2部はそれに感情が複雑に入り混じり、最後はかたずをのんで全神経を集中させて最後の音に聴き入った。今まで聴いたことのないプログラム。次回も是非新しいものに挑戦してください。不思議な世界だった!!(70代・女性)
 
●すばらしい演奏でした。演奏をきくだけで、その曲がどんな情景をえがいているのかがわかりました。とてもすてきな演奏でした。また、ききたいと思いました。(10代以下・女性)
 
●〈死と乙女〉は元々好きだったのですが、〈弁慶の立ち往生〉は知らなかったので、どんな曲かと楽しみにしてきました。グリッサンドやピチカートがたくさんで、緊張感がすごく、面白い曲だと思いました。朗読もあり、楽しかったです。(40代・女性)
 
●〈弁慶の立ち往生〉は記録に残る演奏。〈死と乙女〉は、ウィーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団のレコードをすり減るほど聴いたのは半世紀ほど前。今回の素晴らしい演奏で、乙女は眠りからさめました。(80歳以上・男性)


ほか、たくさんのご感想をありがとうございました。
頂きましたご感想につきましては、今後の参考とさせていただきます。

水戸芸術館音楽部門