マリオ・ブルネロ
Mario Brunello
指揮・チェロ
プロフィール
イタリアのチェロ奏者マリオ・ブルネロは、自由な表現で聴衆を魅了する、世界的な名演奏家である。ソリストとして、室内楽奏者として、また、プロジェクトディレクターとしても才能を発揮し、グラモフォン誌はその「素晴らしい精神力」を称え、ザ・ストラド誌は「激しく情熱的」と表現している。
1986年、チャイコフスキー国際コンクールでイタリア人として初めて優勝し、一躍脚光を浴びた。この優勝を機に、ムーティ、小澤征爾、パッパーノ、ゲルギエフ、シャイー、コープマン、チョン・ミョンフンといった偉大な指揮者と共演し、世界一流オーケストラから常にソリストとして招かれている。室内楽奏者としても、クレーメル、バシュメット、アルゲリッチ、ルケシーニ、カルミニョーラ、ツィンマーマン、ファウスト、ポリーニ、ボロディン弦楽四重奏団と充実した活動を続けている。また、イタリアのアルテセラ音楽祭、並びに ドロミテ音楽祭の制作・芸術監督を務め、質の高い音楽を提供している。
使用楽器は、1600年代初頭に製作された「マッジーニ」。一方で、近年は17~18世紀の作曲家たちに親しまれていた4本の弦を持つ「ヴィオロンチェロ・ピッコロ」の再評価を推進しており、2019年秋には、このチェロ・ピッコロを使用して、バッハ「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」のCDをリリース。この録音は、Arcanaレーベルとの協力による新たな「バッハ・ブルネロ・シリーズ」のスタートを飾るものとなり、同シリーズではヴァイオリンのための優れた作品をチェロ・ピッコロで演奏している。その他の録音も数多く、EGEAレーベルやドイツ・グラモフォンから多彩なアルバムをリリースしている。
指揮者としての活動も活発で、オーケストラ・ダルキ・イタリアーナを結成したほか、2002~04年にはパドヴァ歌劇場管弦楽団の音楽監督を務めた。また、クレメラータ・バルティカや紀尾井ホール室内管弦楽団も指揮している。
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