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2016-09-16 更新
二人の名手による珠玉のバロック・プログラム【その2】~イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)&クリスティアン・ベザイデンホウト(チェンバロ)

(その1からの続き)
そのファウストが、バロック時代の作品を演奏する時、パートナーとして選んだのが、チェンバロ、フォルテピアノ、モダン・ピアノを自在に弾きわける俊英、クリスティアン・ベザイデンホウトです。
ベザイデンホウトが一般に知られているのは、フォルテピアノ奏者としての顔でしょう。全9巻からなるCD「モーツァルト/鍵盤楽器のための作品集」は高い評価を得ていますし、日本でもフォルテピアノのリサイタルを度々開催しています。実際、ベザイデンホウトの演奏活動の約8割をフォルテピアノが占めているそうです。
また、モダン・ピアノの演奏は、2009年、クリストファー・ホグウッド指揮 NHK交響楽団との共演で披露しています(曲目はベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番)。
チェンバロ奏者としての顔は、今回日本では初めて披露されます。「チェンバロがアーティキュレーションやアゴーギクやニュアンスをいかに大切にしているかを知ったことは、大きな衝撃でした」と語るベザイデンホウトの闊達自在な演奏を期待しましょう。
(vivo 10月号より)